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行列ができる「白T専門店」一人の男性の “白T愛”に海外からオファーが届く

いま話題の、白Tだけを扱った専門店。

千駄ヶ谷のごく小さなショップがいま、話題を呼んでいる。白T専門店「#FFFFFFT」だ。

土曜日のみの営業、マンションのガレージを改装してできた小さな店舗ながら、毎度行列ができる。

お店を運営する“白Tハンター”こと夏目拓也さんに話を聞いた。

ずっと好きで集めていた。こんなお店が欲しかった

ーーどうして白T専門店を始めようと思ったのですか?

もともと白・無地・半袖のTシャツ=白Tが好きすぎて、ライフワークとして“白Tハント”をしていたんですよ。世の中のありとあらゆる種類の白Tを集めていました。

でも、セレクトショップやブランドの路面店に置いてある白Tは、多くても3種類くらい。様々な白Tだけを一気に集めて、好きなだけ比べるという体験は、これまでの業態では叶わなかった。

なので「なんでこういうお店ないのかな? あったら絶対通うのに」とずっと思っていたんです。世の中には僕みたいな変な人もある程度いると思ったし、ないならもう自分でつくるしかない、と。白Tラバーとしての変な使命感がきっかけですね。

もちろんある程度は戦略を持ってやりましたけど、正直ここまでの反響があるとは思っていませんでした。完全に好きが高じた形で、ビジネス的には「採算が取れればいい」くらいにしか思ってなかったので…。

この辺は用事がなければ行かない場所。だからこそ来てほしい

ーー土曜日のみの営業となっているのはなぜですか?

世界でもここでしかできない体験っていうのがコンセプトの核にある店なので、すごいカッコつけていうと、その体験の価値を突き詰めたかったっていうのがあります。“土曜の白T”じゃないですけど。

お店は基本的に妻と、もう一人のメンバーと一緒にやっています。妻ももちろん白T好きで、女性の視点で選んでくれます。二人で買い物行くと、ついつい白Tを探しちゃう。

ーーなぜ千駄ヶ谷に?

普通は家賃が多少高くても、原宿とか青山みたいに立地が良くて人通りが多いところにお店を出したくなりますよね。

でもここはふらっと寄ってもらうお店ではないと思っています。これもカッコつけていうと、“ディスティネーションストア”にしたかったんです。それ自体が目的地になる店。

去年の秋くらいからこの辺は『ダガヤサンドウ』と言われて話題になりつつありますが、この店に行きたいからその街にいくみたいな目的意識を持って来てくれたらすごく嬉しいですね。

コンセプトがはっきりした店なので、多少不便なところにあっても、好きな人はわざわざ来てくれるんです。実際うちは、「今日は白Tを選びにきました」っていうモードで来店されるお客様がほとんどですね。

生地がどうこうよりも「あなたにとって何が嬉しいんです?」って話。

ーー白Tの魅力って何ですか?

ずっと人並み以上にファッションは好きでした。いわゆる裏原系やちょっとBボーイっぽい格好をしていた時期もあって、正直ファッションの変遷は人と同じで節操ないっちゃ節操なかったと思います(笑)

でもある時から、白Tの魅力にハマってしまって。白Tって日本人にとっての白米みたいなものだと思っているんです。毎日食べても飽きない、究極のベーシック。

そして、ご飯の供って言われるように、何かと合わせる楽しみがありますよね。夏なら柄シャツでもいいし、帽子やサングラスでもいいですけど、これがベースになっていろんな格好を楽しめるのもいい所だと思います。

産地や銘柄によっても色々な個性があって奥深いんだけど、白米自体はブームにならないじゃないですか。だから白Tからファッションを考えると楽なんですよ。白Tに何を合わせるかを考えればいいんです。

ちょっとフォーマルな格好をしなきゃいけない時も、ちょっとドレッシーな白Tを選んだりして、基本毎日着ます。

ーー白Tを選ぶ上で大事にしていることはありますか?

大事にしているのは、プロ白Tユーザー、プロ消費者として目利きすること。僕はアパレル畑の人間じゃないので、徹底的にユーザー目線を強みにしないといけないと思うんです。

結局ものづくりのうんちくよりも、着る人にとって何がいいのかっていうことのほうが大事に思えて。

例えばしっかり6.5オンスの生地って言われても、「じゃあそれ何がいいの?」って話じゃないですか。ユーザー目線で見たら、『生地が厚くて、透けなくて、ガンガン着てもヘタレなくていいですよ』ってことだと思うんですよね。

もちろん基礎情報としてのスペックが頭に入っていることが前提ですが、それをそのまま押し付けるのではなく、「そういう白Tはあなたにとって何が嬉しいんです?」って部分は大事にしてます。

海外からの出店オファーも。

ーー拡大の予定は?

ありがたいことに、正直オファーはたくさんもらいます。国内でテナントビジネスをやっている百貨店さんをはじめ、上海、香港、台湾、シンガポール、マレーシア等々、海外からも「フランチャイズをやらせてくれ」とか「ここのテナント興味ないか」とか。

けど、今のところ単純な拡大はあんまり考えてないですね。東京で、しかも土曜日しかやってないと、物理的に来れない人もたくさんいて、それは申し訳ないなと思います。でも例えば関西だったら京都に、アジアだったらシンガポールに、と考え出すと、どうしてもコンセプトと矛盾したり、クオリティコントロールが難しかったり。

僕らのミッションは“一人でも多くの白Tラバーを増やす”ことなのですが、その手段は、必ずしも店舗拡大だけじゃない。まずそもそもこの店の存在自体が異色だと思うので(笑)、今後もいい意味でこれまでの当たり前を壊すような、新しいアプローチを考えていきたいです。

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