世界から隔絶された島々。そこで育った若者たちは18歳で「どう生きるべきか」の選択を迫られる

    一日の終わりに

    フランスのフォトジャーナリスト、レティシア・ヴァンコンは2016年1月から、スコットランド西岸の島々である「アウター・ヘブリディーズ」のコミュニティを訪れている。ヴァンコンはこの島々の若い人々が、世界の他の場所とどのように関わっているのかを理解しようとしてきた。

    「At the End of the Day (一日の終わりに) 」と題したこのプロジェクトは、アウター・ヘブリディーズに暮らす18歳から35歳の人々を取り上げている。生まれた島でずっと暮らしてきた人もいれば、新しい仕事や社会的機会を求めて故郷を去ろうとしている人もいる。

    ヴァンコンはこう説明する。「18歳できっかけがないと、ここの若者たちは選択を迫られます。これから自分はどう生きればよいのだろう?どの方向に向かって進めばいいのだろう?何を頼りに生きていくべきなのか?この島々は本当に自分たちが考えているほどの楽園なのか?発展し過ぎて、不安と不満に追い立てられる、不安定な現代社会の現実から逃げているのではないか?

    「ますますグローバル化し、単一化し、デジタル化する世界の中で、この島々の素朴さや単純さ、自然は、普遍的な無意識や平和な空気を感じさせてくれる、安らぎの場所です。この島々は小宇宙です。隔絶されることで、普通とは違う、繊細な宇宙の空気感が増大するのです」

    ダニエル・マクギリブレイ、26歳と、彼女の息子のピーター、4歳

    Laetitia Vancon / vanconlaetitia.com

    彼女は息子を独りで育てている。ダニエルは多発性硬化症 (MS)を患っている。彼女は今でも自分が育ったベンベキュラ島で暮らしていて、消防士のボランティアをしている。


    ルイス島の漁師、ケビン、35歳

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    ストーノーウェイの港

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    ストーノーウェイの人口は約8000人で、ヘブリディーズの中では最大の街となっている。ここにはストーノーウェイ教区の人口の3分の1が住み、この中には周辺の様々な集落が含まれ、およそ1万2000人の人口を抱えている。ストーノーウェイはアウター・ヘブリディーズの重要な港で、主要な街で、行政の中心地となっている。


    コナーとローワン、18歳

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    コナー (右)は演劇学校に行くため、2017年にグラスゴーへ移る計画を立てている。ローワン (中央)は学業のために、2016年9月にグラスゴーへ旅立った。


    ナイルとカラム、24歳

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    ナイル (左)とカラムは親友だ。ナイルは船の操縦士として働き、沿岸施設の維持管理を任されている。カラムはルイス島の社会文化センターの

    受付で働いている。以前彼はグラスゴーで歌手として活動していた。


    双子の兄弟、ジェームズとケヴィン・アンダーソン、35歳

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    伝統的なキルトに身を包む双子の兄弟、ジェームズ (左)とケヴィン・アンダーソン。ジェームズは建設会社で働き、2児の父だ。ケヴィンは漁師をしている。


    郵便配達員でツイード織工で羊飼いのスコット・マクラリー、28歳

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    スコット・マクラリーはクロフト、小さな農場を経営している。郵便配達員やガレージでツイード織工として働いていない時は、彼が育った家の周辺の荒野を歩き回る羊の群の世話をしている。彼は結婚し、父親になることを心待ちにしている。スコットは、アウター・ヘブリディーズの外の生活様式は理解しがたいと感じ、常識とはかけ離れていると考えている。


    ホーリー・ピアソン、18歳。

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    ホーリーは精神課の看護師になる勉強を続けるために、2016年にルイス島を出てグラスゴーに移る予定だ。彼女は自分の専門分野の仕事を見つけるために、いつかルイス島に戻りたいと考えている。


    カラム、24歳。

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    バラ島の海岸とキシミュル城の間を泳ぐカラム。

    キシミュル城は島が売却された1838年に放棄された。城の石は漁船の底荷として使われたり、グラスゴーの舗装素材になってしまったものもある。城の残りの部分はバラ島のほとんどのものと一緒に、復元に尽力したマックニール一族の長、ロバート・リスター・マックニールによって1937年に買い取られた。


    ホリーとカラム

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    ルイス島にあるカラムの両親の家で、写真に写るホリー・ピアソンとカラム。カラムはこの島に残ろうと考えており、一方のホリーは勉強のために島を出たいと考えている。


    キース・マクドナルド、28歳

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    キース・マクドナルドは、ノース・ウイスト島にある彼の家族が所有する広大な土地の近くに、小さな木製の家を建てている。キースは毎年6ヶ月間、ノルウェーが保有するサーモンの養殖場で働き、残りの期間は可能な限り幅広い場所へと旅している。


    コナー・クラーク、18歳

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    コナー・クラークは家が建つのを待ちながら、2年間両親と一緒にキャラバンで生活している。コナーは2年前にカミングアウトし、非常に保守的なコミュニティの人たちの偏見を目の当たりにしてきた。家族や友人は彼にとって非常に大切なのだが、彼はルイス島を檻と表現する。そして、彼にとってはあまりにも小さすぎる島を、離れたいと思っている。彼は2016年に高校を卒業し、グラスゴーへ行く予定だ。俳優になる計画だ。


    サウス・ウイスト島で猟場の番人をしている25歳のスコット・マシスン

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    スコット・マシスンのサウス・ウイスト島での猟場の番人としての仕事は、しばしば気候条件が過酷になるため、厳しい仕事だ。また彼はこの地域のクロフト、つまり、家畜を飼う小農場を守るよう、コミュニティから求められている。


    この記事は英語から翻訳されました。