バカリズム×オードリー若林×二階堂ふみ=ニヤニヤ。それは2017年に発見された新方程式。
そんなことを思い浮かべてしまうのが、1月24日深夜(25日1時29分〜)に放送がスタートする日本テレビ系ドラマ「住住(すむすむ)」。先行して見せてもらったんですが、終始ニヤニヤが止まりませんでした。
本作のテーマは「芸能人の私生活を妄想」。バカリズム、若林、二階堂が同じマンションの同じ階に住んでいたら、という設定で繰り広げられるシチュエーションコメディーで、3人は本人役で出演します。
あらすじはこうです。
都内の、とあるマンションに住むバカリズムと若林は、互いの部屋を行き来する仲。
ある日、バカリズムはエレベーターで二階堂と遭遇。同じマンションに住んでいることが判明した二階堂が、若林の部屋へと挨拶にやってくる。しかし、すぐ帰ると思っていた2人をよそに、二階堂は部屋に上がりこみ、くつろぎ始めてしまうーー。
コメディーといっても、けして派手なことは起こりません。
ドラマの原案も手がけるバカリズムは「ベースは特に事件性もなくて、変に派手にせず、コントやドラマでもない間のところをついていきたい」とコメントしていて、新たなジャンルかも。
なんだか退屈? いえいえ、大きなことが起こらないことで「この3人の私生活って、本当にこんな感じでしょ」って見ていてワクワクしちゃうんです。
人見知りの男子2人ならではのイチャイチャ感がたまらん(ムフン)
バカリズムと若林といえば、テレビ朝日で放送された、バラエティー番組「日曜×芸人」で共演した仲。
人見知りのバカリズムが初めて自ら連絡先を交換したのが若林で、心に闇を抱えているという共通点を持つ2人は仲が良いことで知られています。
そんな2人の会話はとても自然で、どこがセリフかアドリブはわかりません。
まるで文系の部活での仲の良い男子部員同士のやり取りを見ているよう。「ちょっと、やめろよ〜」的な男子ならではのイチャイチャ感に、ニヤニヤしてしまいます。
そんな仲良し2人の空間に異分子ながら、すっと入ってくるのが二階堂ふみ。
時に気味が悪いほど自然な演技を見せる彼女ですが、今回も演技か素なのかまるで判別はつきません。本当にすごい。
2人にとけ込みながらも、そこは女優。かわいらしい表情、仕草にまたまたニヤニヤ。
そんな女優との触れ合い方がわからない奥手2人の男子の様子もおかしくって、ここでもニヤニヤが止まりません。
ちなみに二階堂はスタイリストをつけず、私服で登場している点も注目です。
飾らない。派手なことは起こらない。でも都会的で、クスッとさせる。
室内で、3人のコメディーは三谷幸喜が脚本を務めた「やっぱり猫が好き」(1988〜1991年、フジテレビ)を思わせますが、本人が本人を演じているだけにフィクションとノンフィクションの壁がより曖昧。
本当にありえそうで、でもやっぱりありそうにない。不思議な味わいの作品となっています。
近いようで、お互い絶妙な距離を取る3人の様子は、芸能人も私たちも変わらないんだなと感じさせます。
ドラマは物語以外もとてもおしゃれ。CMのアイキャッチに使われるイラストは80′sの漫画ような女の子を描いている「ボブa.k.a.えんちゃん」が手がけています。
主題歌は3人組ラッパーEnjoy Music Clubのキャッチーなナンバー「そんな夜」。
「ドラマチックとはほど遠い ロマンチックのかけらもない いつものいくつものバカ話」など歌詞もバッチリ作品に合ってます。何よりオシャレ!
「Enjoy Music Clubさんもこっち側の人間なんだなぁと思いました」とはバカリズム。