「ベビーフードダイエット」が物議 協議会も「大量に購入しないで」と呼びかけ

    品切れを心配する声があがった。

    TBS番組「ピラミッド・ダービー」で紹介されたダイエット方法が物議を醸している。

    1月15日放送回。番組内では、どのダイエット方法が1番痩せるかを競うコーナーが設けられた。

    ダイエット方法は「キャベツ」「ところてん」「セブンデイズカラー」「ベビーフード」の4つ。

    問題になっているのは「ベビーフードダイエット」だ。

    岡部クリニック院長の岡部正さん監修で「1日3食必ず食べる」「3食のうち2食をベビーフードに置き換える」「1食は何を食べても自由」というルールだった。

    タレントの春香クリスティーンさんが検証。結果は、開始前の58.3キロから55.2キロになり、4人の中で2番目に体重が減った。

    「赤ちゃんの食料、奪うなよ」

    このダイエット方法にネットから疑問視する声があがった。

    「ベビーフード、あまり品数ないから買い溜めとかやめて欲しい…」「赤ちゃんの食料、奪うなよ」と放送の影響から、品切れを心配する母親たちの声が中心だ。

    放送の反響が左右しているかは定かではないが、番組内で紹介された商品が品切れになっていると空の棚を撮影したものも投稿されている。

    日本ベビーフード協議会の見解は?

    このダイエット方法の紹介について、日本ベビーフード協議会はどのように捉えているのか。

    同協議会は、ベビーフードを製造・販売している企業で形成されている。昭和36年に設立され、乳児の健康と健全な発育に寄与することが目的だ。

    BuzzFeed Newsの取材に応える。

    「当協議会では、ベビーフードとは『乳児および幼児の発育に伴い、栄養補給を行うとともに、順に一般食品に適応させることを目的として製造された食品をいう』と定義しています」

    「成人の方がダイエット目的で利用させることを制限するものではありませんが、紹介される方がしっかりとした根拠をもってご紹介いただくとともに、使用者も自己責任での利用をお願いします」

    また、「赤ちゃんから食べ物を奪うな」「お店からなくなっている」と声があることについてはこう話す。

    「メーカーとしては過去の販売実績などを勘案し、計画的に生産しています。お客様にご迷惑をおかけしないよう商品の流通には心がけておりますが、突発的な需要には対応できないこともあります」

    「本来の目的以外の利用での購入に関してメーカーからコメントできませんが、一度に大量に購入せず、ご利用になる分を定期的にお買い求めいただければと思います」

    ネット上には、製造会社が増産できて得をするという声もあったが。

    「ベビーフードは、現在300種類以上の商品が販売されており、メーカーはそれらを計画的に生産しています。また使用する原材料も赤ちゃんの健康を考慮して調達、管理しています。なので、突発的な需要に対して即応的な増産はできません」

    「赤ちゃんは社会全体で守られるべき存在であり、ベビーフードメーカーもその一翼を担うといった社会的使命のもとに責任感をもって栄養バランスや衛生性などに配慮した製品を製造、販売しています。利益率は確かに低いですが、けっして義務で販売しているわけではありません」

    サムネイル画像:ziggy_mars / Getty Images