「いまは自粛じゃない」被災地・熊本で出会った言葉たち

    「大変な時だからこそ、やれることをやろうって」

    営業を再開した熊本市内の居酒屋「酒湊」

    「自粛じゃなくて、大変な時だからこそ、やれることをやろう」

    20日に営業を再開した酒湊。それまで、スタッフ総出で炊き出しをやっていた。店員の出口徹平さんも被災している。「風呂も一週間ぶりくらいに入れました。正直、水もガスもまだなんですけど……」。それでも営業再開にこぎつけた。「自分たちが自粛してもしょうがないっていうか。自粛じゃなくて、大変な時だからこそ、やれることをやろうって。炊き出しやって思いました。人にとって食欲は大事。僕たちの仕事は食欲を満たすことなんですよね」

    炊き出しをするお笑い芸人

    「もう、いま頑張らないでどうすんだって」

    炊き出しや集まった支援物資を配っていた、熊本在住お笑い芸人「もっこすファイヤー」の、のりをさん。知人と一緒にボランティアに取り組む。

    「物資はあるんですよ。でも、それが避難している人にちゃんと行き渡らなくて…足りてる避難所と足りてない避難所に物資の差があって、もどかしいです。このまま助からない人がでたらどうすんだって。もっと知恵を出さないと」

    日中は動き回り、寝るのは車の中。「もう、いま頑張らないでどうすんだって。家が全壊して帰れないって人もいますよ。この震災が忘れられないように、募金集めもやりたいです」

    熊本市内の飲食店。おにぎりを握る女性

    「こういうことをしていたほうが気がまぎれるけん」

    熊本市内中心部にある飲食店「サニーブルー」。近隣の飲食店仲間が集まって、避難所や道を行き交う人におにぎりを配っていた。おにぎりを握っていた女性の言葉。「みんなで集まって、こういうことしてたほうが気がまぎれるけん。みんな家が壊れたり、マンションが傾いたり被害があったんですよね……元の生活に戻るには、やっぱり時間がかかります」

    遠方より応援ありがとうございます。熊本県民より

    お手洗いだけでも、お立ち寄りください

    熊本県産のいちごを売っていた熊本市内の小さな八百屋

    店主曰く……

    「いつから?うちはやってるよ。地震があっても、ずっとやってる」