アメリカ各地で最低賃金を時給1680円に引き上げ。なんと日本の倍!

カリフォルニア州は6年後。ニューヨーク市は2年後。

カリフォルニア州議会は3月31日(現地時間)、2022年までに州の最低賃金を時給15ドル(1680円)に引き上げることを承認した。ニューヨーク州知事も同日、2018年末までにニューヨーク市で15ドルへ引き上げることを議会側と合意し、表明した。日本の最低賃金の倍となる大幅賃上げは、なぜ実現したのか。

時給15ドルまで最低賃金を上げることを決めたのはカリフォルニア州が全米で初。ニューヨーク州が続いた。

ロイター通信によると、今年から14州が段階的に時給10〜15ドル(1120〜1680円)まで引き上げていく。

こうした全米での最低賃金引き上げの原動力の一つとなっているのが「Fight for $15(15ドルを求める闘い)」運動だ。

2012年、ニューヨーク市でファーストフード店の従業員約200人が時給を15ドル以上に上げるようストライキ。動きは全米に広がり、各地でデモやストライキを決行している。

2015年4月には、世界200都市以上でデモを繰り広げた。ファーストフード店従業員だけでなく、スーパーや空港で働く人から大学の非常勤講師までも加わった

ただ、連邦最低賃金は時給7.25ドル(812円)に6年以上据え置かれたままだ。大統領選に民主党から立候補を目指すバーニー・サンダース上院委員は15ドル、ヒラリー・クリントン元国務長官は12ドル(1344円)への引き上げを公約としている。

現在、カリフォルニア州の最低賃金は時給10ドル(1120円)。毎年0.5〜1ドルずつ上昇し、2022年に15ドルに達する。従業員25人以下の中小企業は猶予がある。また、景気が後退した場合、引き上げを延期できる。

最低賃金を引き上げる効果については、経済の専門家でも評価が分かれる。

「経営者が人員削減をするとき、一番先に首を切るのは低収入の人。最低賃金を上げても貧困は減らないだろう」という研究者(ロイター通信)もいれば、「賃金が上がると労働者がより買い物をするので経済活動が活発になる。だが、雇用が減ってしまうので、効果は相殺されて、全体ではほぼゼロになる」という予測や、「やってみないと分からない」という意見(ニューヨーク・タイムズ)もある。

日本の最低賃金は都道府県ごとに決まっている。現在、最も高い最低賃金は東京の907円。一方、最低は鳥取、高知、宮崎、沖縄の4県で、時給693円にとどまっている。単純比較で、カリフォルニア州が予定する最低賃金15ドルの半分以下だ。

全国を加重平均した額は2007年度以降、毎年7〜18円上昇している。だが、カリフォルニア州の予定する上昇分の10分の1でしかない。

経済協力開発機構(OECD)に加盟する34カ国のうち、比較可能な25カ国で2015年、実質最低賃金が最も高かったのはルクセンブルグ(11.23ドル)で、フランス(10.9ドル)とオーストラリア(10.86ドル)が続いた。日本は11番目(6.95ドル)だった。ここ15年、日本の上げ幅は平均1.1%で、つねにほぼ中位を保っている。(2014年のCPIを基準にして、消費者物価PPPを使って米ドルに換算)

CORRECTION

准教授としていた訳を非常勤講師に直しました。

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バズフィード・ジャパン アダプテーション・スタッフ

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