学校法人「森友学園」が購入した大阪の国有地をめぐる疑惑。「掘った汚染土を埋め戻した」という報道に、学園側が反論している。
この「ごみ処理」について、「掘って出た汚染土を埋め戻した」という業者の証言が飛び出した。
民進党の玉木雄一郎議員が2月24日、衆院予算委員会で「京都府の処理業者」からヒアリングした話として明らかにした。
「掘り出したごみが交じった土砂の半分程度は運び出さず、敷地内に埋めた」というものだ。
ごみ処理に関する証言は、これだけではない。朝日新聞によると、業者は2016年11月、下請け業者からの依頼で、工事中に掘り出された約2千立方メートルの土砂を運び出した。生活ごみなどが混ざった土砂は、国の見積もりの約5分の1の量だったという。
8億円かかると国が算定したごみは、実際はどれだけの量があり、どう処理されたのか。これらの証言から、その不透明さに批判が高まっている。
これについて、森友学園は「これらの発言や報道は事実と異なる」「法的措置も検討している」と文書で反論した。
ホームページに2月24日付で掲載されたものだ。
文書では、「埋め戻し」との報道を否定。工事の必要上、掘り出した「産廃土」を「仮置き」するため、別の穴に一時的に埋めただけだとしている。
弊園において施工会社等に確認したところによりますと、工事の手順、工事用地の確保の観点から、グラウンド東側に仮置きしていた産廃土の一部を移動させる必要が生じたために、グラウンド東側に仮置きしている産廃土の下(地下)を掘削し、同スペースに一部の産廃土を縦積みにする形で仮置きしたとの報告を受けております。詳細は時系列表にまとめているとおりです。
下請業者の証言はこの産廃土の仮置き方法の変更を、埋め戻して隠蔽したと誤認したものと思われます。
その上で、「民進党議員や報道機関に対する法的措置を検討している」とした。
森友学園の代理人・酒井康生弁護士は2月27日の「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)などの番組で工事現場を案内。埋め戻し報道について、こう語っている。
「地上より下を掘削して、そこにごみ混じりの土を仮置きして工事スペースを確保するという形にしており、決して埋め戻して隠したりとか、そういうことはありません」
「埋め戻し報道」を受け、豊中市は2月27日に、ごみが適正に処理されたかどうか、再調査することを決めた。一方、森友学園は仮置きの必要性がなくなったとして、28日ごろから埋めていた土の搬出作業を始める予定だ。
先出の文書によると、28日以降、「仮置き土をごみ等混入物と土砂とを分別し、分別した混入物は産業廃棄物として処分を行う」という。
これを受けた玉木議員は「証拠隠滅が図られる可能性もある」と指摘している。
森友学園は2月28日にも大阪府庁で記者会見を開く予定だったが、27日、急きょ延期が決まった。
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