科学雑誌「ニュートン」は存続へ 民事再生手続きの出版元「破産ではございません」

同社の元社長は2月17日、定期購読者から出資金を不正に預かったとして、出資法違反容疑で山口県警に逮捕されている。

1981年に創刊された科学雑誌「Newton」（ニュートン）を発行する「ニュートンプレス」は2月20日、東京地裁に民事再生法の適用を申し立てたと発表した。

amazon.co.jpニュートン-2017年-03-月号/

地裁からは、保全処分と監督命令を受けたという。

同社の元社長は2月17日、定期購読者から出資金を不正に預かったとして、出資法違反容疑で山口県警に逮捕されている。

朝日新聞によると、元社長ら2人は、2014年12月～16年3月に全国の266人から約7億円を集め、会社の運転資金に用いていたという。

民事再生法の申し立てに至った経緯を、同社はホームページに公開した発表文でこう説明している。

「前代表者の逮捕を含め、当社を取り巻く様々な状況をふまえると、裁判所及び監督委員の指導・監督を受けながら経営改善を進めていくことが、当社の再建にあたり最良の手段であると判断し、やむを得ず民事再生手続開始の申立てを行うに至りました」

では、1981年に創刊された雑誌「Newton」はどうなるのか。公式Twitterは同じ日に「Newtonの出版も含め、継続して事業を行う」ことを明言した。

科学雑誌Newton（ニュートン）公式 @Newton_Science

ニュートンプレス社は，法的手続きに入っておりますが，破産ではございません。 雑誌「Newton」の出版も含め，継続して事業を行っていきますので，ご支援のほど何卒よろしくお願いいたします。

05:22 AM - 20 Feb 2017

同社は発表で、雑誌についてこう言及している。

「多くの購読者の方に支えられている雑誌『Newton』を維持・存続させることが、当社に課された社会的使命と考え、引き続き全力で再建に臨みたいと考えております」

詳しい経緯などは午後6時の会見で明かされる予定だという。