本当に過ごしたい休みは、どんな1日だろうか?
社会人なので、仕事の役に立つような、有意義な休みを過ごさなければならない。
週末がくるたびに、いつも悩む。
そもそも、有意義な休みとはなんだろうか?
3連休の中日、そんなことを考えながら、悩むことをやめて、思うがままに休日を過ごしてみた。
まずは64とスーファミで遊ぶ
学生時代の友だちの家へ行き、用意したのは64とスーファミだ。
現在、25歳。
小学5年生だった14年ほど前、当時はゲームキューブが流行っていたが、ぼくは一昔前の64とスーファミを与えられていた。

友だちがゲームキューブの「大乱闘スマッシュブラザーズDX」で遊んでいる間、11歳のぼくは1人で「ぷよぷよ」や「マリオテニス」をして夏を過ごしていた。
25歳の夏。
当時と同じように64をセットし、「マリオテニス」をプレイする。
つかない
フーフーする
ついた!!!!!!!!!!!!

フーフーしてるだけで、めっちゃ楽しい!!!

フーフーしてついた時、一瞬にしてテンションがMAXになった。
ここ最近で、一番感動した瞬間。
ゲームが起動するなんて今じゃ当たり前だけど、フーフーしまくって苦労した思い出がよみがえってくる。
起動した後は、もう大人なので、コーラやソーダではなく、ハイボールを飲みながら「マリオテニス」をする。
ぼくも友だちもサーブすら打ち返せず、ラリーが続かなくて試合にならない。それでも、キャラクターが動くだけで、お腹を抱えながらゲラゲラと笑う。
この意味もなく笑えるひと時が最高なのだ。

64やスーファミから香る匂い、カセットをフーフーする、キャラクターの動き、流れるBGM。
なにもかもが懐かしくて、時間を忘れるくらい、とてもとても楽しかった。
次はお祭りに行く
当時は1日中ぶっ続けでゲームをしても平気だったけれど、さすがに体力が衰えてきたのか、半日くらいが限界だった……。
気分転換に向かったのは、お祭りだ。

社会人になってから一度も行っていない、お祭り。あちこちにちょうちんがあって、通り過ぎる人々が、みんな笑っている。
その雰囲気だけで、11歳の頃に戻ったような気持ちになる。
歩けば、懐かしのわたあめやりんご飴の屋台もあれば、2017年らしく、ハンドスピナーを売っている屋台もある。
あぁ、なんて最高なんだ。
くじ引き屋の前を通った時、あることを思い出した。
小学生だったぼくは、ゲームキューブがほしくて、毎年のように母に頼んでくじ引きをやらせてもらっていた。

何度引いても当たることはなかったが、外れるたびに、「来年は当ててやるぞ!」と、お祭りのくじ引きは、毎年の一番の楽しみになっていた。
25になったいまでは、この類のくじ引きでゲーム機が当たる可能性はほとんどないことを知っている。くじ引き屋の前を通っても、当時のようにウキウキした気持ちにはなれなかった。
思わぬところで、いつの間にか大人になってしまったのだ、ということを思い知らされ、少し悲しい気持ちになりながら、祭りを後にした。

次は居酒屋? いや、公園で花火だ!!!
祭りが終わったのは、21時ごろ。
このまま居酒屋で、当時の思い出を振り返りながら朝まで飲むのか?
いや、違う。ぼくが行きたいのは居酒屋じゃない。
公園で花火だ!!!
棒に火をつけると、綺麗な火花が散る

花火大会に慣れてしまったせいか、自分で花火をするという動作だけで感動する。
あ〜たのしい〜〜〜〜
線香花火もする
なんだろうか、この儚い様は……。
いつぶりかわからないくらいにやった線香花火は、一発一発が、とても尊く感じる。
1分も持たない短い間だけれど、とても長く感じる。
64やファミコンで遊び、お祭りへ行ってからの線香花火は、頭の中の思い出センサーが壊れてしまうほどの凄まじい破壊力があり、とてつもなく切ない気持ちになった。
ブランコにも乗る

せっかく公園にきたので、ブランコに乗った。
くっそ、楽しいいいいいいいいいいいい!!!!!!!

正直、ブランコに乗っている時が一番楽しかった。
なんだろう、この開放感。
ものすごい勢いで鋭く風を切る開放感。もうずっと感じたことのない開放感。
もう、このまま子供に戻りたいな、と思ってしまうくらい楽しかった。
子供みたいな休日

ぼくは会社員なので、休日は本を読んだり、話題の場所や映画、勉強会へ行ったりして、インプットしなければならないし、時には大人の付き合いで、飲み会やイベントへ行かなければならないこともある。
たとえ乗り気じゃなくても、大人だし、社会人なので、きちんとこなせないといけない、と自分に言い聞かせていた。
けれども、そんな休日を毎回過ごす必要はないし、時々思ってしまうのだ。
「子供の頃のように無邪気に遊びたい」と。
正直、大人になった今でも、ゲームをしたり、花火をしたり、ベイブレードやミニ四駆で遊んだり、無性に子供の頃に戻りたくなる時がある。
「なに、その子供みたいな休日」
「つまんない休みだね」
そういわれることが怖くて、いままで避けてきた。
でも、そんな不安がどうでもよくなるくらい、とてもとても楽しく、そして、有意義な休日だった。
余計なプレッシャーにとらわれず、休日は、自由に過ごせばよかったのだ。
今度は、カブトムシを捕まえに行きたいなぁ〜。
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「働き方」を考えるときに大事なのが「休み方」。政府は今年度、「働き方改革」に続いて「休み方改革」を進め、一部企業では週休3日制を導入するなど、休むためのさまざまな取り組みが広がっています。休むことは、私たちの生活の質の向上や健康につながります。
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