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東京五輪、どれだけ状況悪化すれば無観客に?無観客開催でも大会関係者は別枠?メディアの質問に橋本会長は…

専門家有志26人が「無観客が望ましく、観客を入れる場合は、現行のイベント開催基準(最高で1万人)よりも厳しい基準で行うべき」と提言していたが…

東京五輪・パラリンピック組織委員会は6月21日、国際オリンピック委員会(IOC)や東京都などと「五者協議」を開き、今夏の東京五輪の観客数上限などについて議論した。

協議後の記者会見で橋本聖子会長は「収容定員50%以内で1万人」とする案で合意が得られたと発表した。

五輪のあり方を巡っては、感染症の専門家ら有志26人が6月18日に「無観客が望ましく、観客を入れる場合は、現行のイベント開催基準(最高で1万人)よりも厳しい基準で行うべき」とする提言を発表したが、受け入れられなかった形だ。

感染状況が悪化した場合には無観客開催も選択肢となるとしつつ、その基準などは明かしていない。

まずは経緯を振り返る

時事通信

オンラインで記者会見する政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長ら

26人の専門家有志が先に出した提言では、リスク評価を実施した上で「無観客での開催が最もリスクが少ない」としていた。

専門家は、首都圏の人の動きはすでに増加傾向であることや夏は旅行や帰省などで人の動きが活発化することを踏まえ、五輪がなかったとしても、感染が比較的落ち着いている地域においても急な感染拡大のリスクがあると分析。

その上で、五輪を開催すれば、さらに人と人との接触や人の動きが増えるため、感染が全国に拡大し、医療提供体制の逼迫を招く可能性がより高まるとした。

こうした提言を受けて、組織委員会や国が観客数についてどんな判断を下すのか注目が集まっていた。

観客数は「収容定員50%以内で1万人」

Yuto Chiba / BuzzFeed

組織委は21日の五者協議後、「IOC・IPC・東京2020組織委員会・東京都・国 共同ステートメント」と題した文書を発表した。

「日本政府のイベント開催制限を踏まえ、全ての会場においては観客数の上限を『収容定員50%以内で1万人』とする」と説明。

7月12日以降に緊急事態宣言またはまん延防止等重点措置が出された場合には、「無観客を含め当該措置が発動された時の措置内容を踏まえた対応を基本とする」とし、感染拡大時には観客数を見直す可能性も示唆した。

一方、組織委や国は、観客を入れる方針を現時点で崩すことはなかった。

時事通信

組織委員会の橋本会長は観客数について合意を得られたことを受け、「最後のピースが詰まって、具体の骨格が完成したと言えます」と語っている。

報道陣から「なぜ、専門家の知を生かさずに上限を設定したのか」と問われた橋本会長は「観客を入れた時のことも想定して提言をいただいておりました」と回答。

「国内でのスポーツイベント、有観客で開催し、しっかりしたエビデンスが示されている。しっかりした対策を講じれば、イベント基準に則っての開催は可能だと判断した」と、その理由を説明した

「こういう状況にもかかららず、なぜ実現しなければいけないのか。世界的にこの東京大会というのは8年前に開催を約束させていただきました。状況が変わったからこそ、やる必要はないのではないか?というご指摘は受け止めておりますけれども、提言には『中止』という選択肢はありませんでしたので、今までやってきたことの集大成として8年準備してきた東京大会開催にむけて努力したい」

どれだけ状況悪化すれば無観客に?→具体的なコメントはなし

Pool / Getty Images

専門家の提言は、「国内の感染状況の悪化に応じて、取るべき対策について、できるだけ早く市民にアナウンスすること」を五輪主催者側に求めていた。

では、どんな状況になれば、組織委は無観客や観客規模の縮小などを検討するのか。

橋本会長は「刻一刻、状況が変わっていくので、その時々によって対応しなければいけない」とコメントした。

武藤敏郎事務総長も「現状において今後の状況がどのように変化するか、見通すことは困難」「緊急的な措置が引き続き取られた場合の基本的な考え方はどうなるかわかりません」とした上で、「無観客も選択肢としてあるとなった場合は、無観客にすることも検討したい」と述べるに止めた。

感染状況がどの程度悪化した場合、どう対応するのか。この日公表された文書では「感染状況・医療状況について急激な変化が生じた場合」としたが、具体的な基準などは示さなかった。

無観客でも大会関係者は別枠?

観客数については「収容定員50%以内で1万人」という方針が示されたものの、一部報道では会場には観客とは別枠でIOC関係者や国内外のパートナー企業関係者などが1万人規模入場する予定であるとされている。

武藤事務総長はこうした報道は「承知している」としつつ、関係者の数については精査中であると説明。「具体的な数字は申し上げられませんが、それ(関係者が1万人という報道)よりは明らかに少ない数字になると思っています」とした。

こうした大会関係者の枠で一定数の人々が会場入りすることは開会式や閉会式に限らず、予定されているという。

「大会運営関係者はすべての競技会場、開会式などで適用されるべき考え方だと思います。一般観客のところに座る方々ではないことが大前提。会場にいるという意味では同じだが、観客席にいる人たちではないということでご理解いただきたい」

感染状況が悪化し、無観客となった場合はどうなるのか。

「無観客になった場合、どうするかは決めておりません。大会関係者というのは大会運営の主催者と同等な立場にいると考えています。無観客の場合にもその方達の入場を認めるというのは1つの考え方。ただし、そうでない考え方もあるかもしれない。十分検討していきたい」

大会関係者の取り扱いについて橋本会長は「関係者なので事前にしっかりコロナ対策をして、あたっている」「しっかりとした行動管理ができるということでご理解いただきたい」と語った。

Contact Yuto Chiba at yuto.chiba@buzzfeed.com.

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