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森会長は相談役に就任?→「まったく決まっていません」辞任表明後の会見で語られたこと

辞意を表明した東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の会長で元首相の森喜朗会長。懇談会後の記者会見に森会長の姿はなかった。

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの発言が女性差別であると批判を集めた、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の会長で元首相の森喜朗氏(83)。

森氏は2月12日の理事会・評議員会合同懇談会に参加し、改めて辞意を表明した。

懇談会後の記者会見に森会長の姿はなく、専務理事・事務総長を務める武藤敏郎氏が会見に臨んだ。

武藤氏は後任会長の選任は透明性のある手続きで行うと語り、選考委員会を近日中にも立ち上げ、新しい会長選任に取り組むとした。

川淵氏は「求められても辞退をする」と発言

武藤氏によると、12日の懇談会で話し合われた要点は、以下の3つだったという。

・森会長の辞意表明について
・ジェンダーイクオリティ(平等)実現に向けた取り組みについて
・後任会長の選考

そのうえで、ジェンダーイクオリティの実現に向けては大会組織委員会内にプロジェクトチームを作ることで合意し、理事会や評議員会の女性比率を高めていくことにも取り組んでいく方針を示したという。

後任の会長選考の手続きについては「早急に決める必要がある」と強調。

理事からは「透明性の高いプロセス不可欠である」との指摘があったこともあり、理事会の複数メンバーによって組織される選考委員会を設置することを決めたという。

大会組織委名誉会長の御手洗富士夫・キヤノン会長兼社長CEOを、後任会長の選考委員長とすること以外は決まっておらず、選考委員会のメンバーもこれから決めると語った。

議論の中で、森会長の後任と一時、報じられた川淵三郎氏から発言があったと武藤氏は紹介。以下のように話した。

「この時に、実は川淵議長がご発言を求められました。川淵議長から、自分が会長の後任というような報道があって、それをご覧になった方に不愉快な思いをした方もいらっしゃるのではないかと。そういう意味で、お話をしたいという話がありました。ご自身としては、会長になるということは考えていないと言いますか、求められても辞退をするというご発言がありました」

後任の選考手続きはどうなる?

事務総長らが森会長の辞任を引き止めたとの報道もあるが、武藤氏はこの報道を否定し、「私は個人的な意見を述べたつもりはありません」と発言。

当時、関係者から森会長が辞めれば大会準備に支障が生じるといった意見が寄せられており、自分はそうした意見を紹介しただけだと述べた。

また、大会組織委員会の中で、川淵氏を後任とすりることについて「議論したことはない」と説明。武藤氏自身も川淵氏が後任として名前が上がっていることを報道で知ったと述べた。

そのうえで後任の会長選考の手続きについては、次のように説明した。

「会長の選任は定款で(手続きが)決まっておりまして、理事会において選任するということですので、それ以外の誰かが決めるというようなことは前提となっていないという風に理解しています」

「したがって、透明性と申し上げましたが、理事会の中に選考委員会を作って、定款に従った選考手続きをとる、これ以外にはあり得ない」

なお、武藤氏は後任会長に求める資質として、オリンピック・パラリンピックの経験、ジェンダーイクオリティやダイバーシティ(多様性)、インクルージョン(j包括)などへの理解という2点を挙げている。

橋本聖子五輪担当相の名が後任として挙がっているかどうか尋ねられると、後任候補者の具体名はまだ挙がっていないとし、「性別を議論する必要は全くない」「適任者を選ぶ、それに尽きる」とコメントした。

「発言の内容は極めて不適切」

森会長は12日の懇談会の冒頭、辞意を表明する中で自身の発言が女性蔑視であるという批判は「解釈の仕方」であるとし、「意図的な報道があった」と語っている

武藤氏はこの点について見解を求められると「私は解釈の問題ということではなくて、発言の内容は極めて不適切なものであると認識しています」と語った。

「会長のお気持ち、たぶんいろいろあるとは思うんですが、発言というのは一旦口にすれば、それとして理解されるべきものなので、どういう思いであったかではなくてですね、発言そのものが適切であったか不適切であったというふうに考えるべきだと思っています」

報道陣からは森会長が参加していないことを批判する声も上がった。

これに対し、武藤氏は以下のように答えた。

「すでに、この問題について記者会見、メディアで説明されました。今回は辞意の表明ということで、大勢の前ではっきりおっしゃりましたので、会長はそれで十分だとご判断になったのだと思います」

森氏が会長を辞職した後も何らかのポストに就く可能性が指摘されているが、その点については次のように語った。

「辞任した後、何からのポストに就くのか。現時点では、そういうお話は出ていません」

「一方で、森会長がこのオリンピック、招致の段階、準備の段階で非常に多くの貢献されたこと、これは事実だとも思います。森会長によって実現したこと、客観的に見てあると思います」

「これはIOCにもそういう意味でオリンピック、パラリンピックに対してポストに就くということではなく、ご支援いただくことが望ましいと言っている方もおられます。いろいろな議論がありますので、今後のことは検討しながら適切な結論を得ていくことになる。規定路線のようにこうなるといったようなことは、まったく決まっていません」

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