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「意図的な報道があった」「私の命ある限り…」辞任を表明した森会長が語ったこと【全文】

辞意を表明した森喜朗氏が理事会・評議員会合同懇談会の冒頭で語ったこととは…

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの発言が女性差別であると批判を集めた、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の会長で元首相の森喜朗氏(83)。

森氏は2月12日、大会組織委員会の理事会・評議員会合同懇談会に参加し、改めて辞意を表明した。

しかし、自身の発言については「私はそういう意図でものを言ったわけじゃないんだが」とコメント。「意図的な報道があった」と語るシーンも見受けられた。

冒頭発言のみ報道陣に公開された今回の懇談会。森氏のメッセージは、予定時間を5分オーバーし、約15分にわたって続いた。

以下、その全文だ。

会長辞任の意向を表明

時事通信

それではお許しいただいて、最初に私からご挨拶を申し上げます。

今日はご多用な中を、こうして大勢お集まりしてくださいましたし、リモートで参加されている方もあるんでしょ? ということで、約45名くらいの方がご覧になっているということになります。

今、総長からお話がありましたように、今回私の不適切な発言が原因で大変混乱をきたしてしましました。理事の皆さん、さらに評議員の皆様、そして多くの皆様方に大変ご迷惑をおかけいたしましたこと、誠に申し訳なく存じております。

今日は改めてもうすでに報道されております通り、今日をもちまして会長を辞任いたそうと、こう思っております。

大事なことはオリンピックをきちんと7月に開催するということでありますから、そのオリンピックを開催するための諸準備にですね、私がいることが妨げになるということであってはならないと思います。

都庁でスタート、7年の歩み

Pool / Getty Images

まぁ、思い起こしますと7年前になるわけでありますけれども。

平成…2014年1月でございましたが、東京都庁の一部をお借りをして、組織委員会がスタートいたしました。その時は44名でスタートしたんです。今日いろいろコロナのこともあり、休んでおおられたり、いろいろありますが。

もうね、3000いや5000か…3000ですね、3000数百の職員のみなさんがおられて、それぞれの部署で賢明にオリンピックの準備作業をされています。

その皆様方のことも考えましてもですね、本当に感慨無量でありまして。

14年に発足しましてから会場の見直し案というのをやりました。当初の東京都が中心となってお作りいただきました、最初の計画を思い切って削減をするということになりました。

そのために、東京都で開催するオリンピック、パラリンピックが隣県の神奈川県、埼玉県、千葉県、そして一部山梨県、静岡県にまで、ご協力いただくことになりまして、大変広範囲なオリンピック・パラリンピックということにもなりました。

またサッカー等の予選もあります。また野球もあとで追加になりましたので、これの予選等もありますので、大会の前にですね、サッカーもそして野球も行うということで。特に東北を中心にした各県でサッカーをお願いをし、野球とソフトボールは福島県にお願いするということで、これもまた各県の知事はじめ皆様に大変なご努力いただて準備をしていただいております。

“安倍マリオ”に言及

David Ramos / Getty Images

さらには、15年に入りまして三者合意というのが行われまして、財政負担の国と都との合意。

それから2016年に入りまして、リオ大会が行われました。素晴らしいアスリートの活躍があったわけでありますが、その時に安倍総理においでいただいて、安倍マリオという大変大きな、国際的に話題を良ぶセレモニーがあったことも記憶に新しいです。

17年にはいわゆる携帯電話のリサイクルでメダルをつくろうというこの運動を提唱いたしまして、これと共にですね、表彰台をペットボトルで作ろう、できればこれを参加してくれた選手のご本人に贈ったらどうかということも検討しているところであります。

さらに、今たしか福岡県に行ったのかどうかぐらいかと思いますが、トーチですね。トーチをこれもまた、東北の震災のときに使われた住宅、仮設住宅の金属部分をはがしまして、これでトーチをつくった。

いわゆる持続可能性の社会というものを目指して、オリンピックを我々組織委員会もその中に一緒になって頑張ろうということになったのも皆さんのおかげです。

さらに、2018年にはバッハ会長がおいでになりまして、改めてこの復興五輪ということを確認をいたしたわけです。

2019年には暑さ対策の流れといたしまして、札幌へマラソンを移すという、これはIOCからの提案でありましたが、東京都、そして国の皆さんのご協力いただいて北海道、札幌市、みなさまのご協力で順調にこの準備もできております。

聖火にまつわる思い語る一幕も

Tomohiro Ohsumi / Getty Images

そして2020年にはアテネで、採火式が行われまして、遠藤代行などはじめ皆様のご出席をいただきました。

ちょうど採火式の火をいただいて、日本側に渡された時だと思いますが、コロナのことでEUから厳しい措置が出されました。したがって、その後の18日に私どもは火をいただきに行く予定でございましたが、むこうへ行くと2週間帰れなくなるですとか、色々な制限がありました。

したがって、飛行機だけ飛ばそうと。飛行機だけは飛ばすけど、帰してくれますね?ということで、採火式に行きました、

あれは河村部長を中心に8名の職員がむこうに残っておりまして、日本側にいいただいたトーチ、聖火を大事にホテルで確保しておきました。

これがとてもよかったので、もしあの騒ぎで、このトーチ、聖火が日本に入らないと、今日果たしてどういうことになっているのか。来るのか、来ないのかも危ぶまれたかもしれませんが、幸い3月10…たしか19日でしたかね。それで、日本に入ってきまして。

それから、IOC、JOCのオリンピックハウスで大事に点灯していただきました。

多くの方の関心がとても高いということでありましたし、総務省の当時、高市大臣からも提案がありまして、オリンピックのリレーがあまりこないようなところにですね、この人たちに見ていただく、陳列をしたらどうかと。その予算も総務省の予算を使って結構ですといいうことでありましたので、その計画を作りまして、冒頭に申し上げたように、たしか今は福岡県あたりかなと思っていますが。

どこへ行かれましてもですね、松明がひとつあるだけでですね、3000人、4000人集まってこられて、大変な賑わい。大変多くの人たちが特に子どもさんたち中心に、このアテネの火がですね、ゼウスの火が、大変な関心があったことでありまして、こうしたこともオリンピックへの前哨として大変意義ある行事であったなと思っております。

女性蔑視発言との指摘には…

Pool / Getty Images

そして2021年に入りまして、コロナ対策ということで第1弾を政府にとりまとめていただきましたが、結局そのために我々が想像もつかないような、1年延期するということ、これは当時の安倍総理の発案でIOCとの間で合意を得たわけであります。

したがって、その1年延期いたしましたものも、あと半年になりました、その中でいよいよ私どもといたしましては、あくまでもこのオリンピック・パラリンピックを開催するという方針で、強い方針で今準備を進めているわけでありまして。

そういう中で会長である私が、余計なことを申し上げたのか、これは解釈の仕方だと思うんですけれども、そういうとまた悪口を書かれますけれども。私はそういう意図でものを言ったわけじゃないんだが、多少意図的な報道があったんだろうと思いますけれども、まぁ、女性蔑視だって、そう言われまして。

私はこの組織委員会に入ってから、やはり女性の皆さんをできるだけ支えてきましたし、男性よりも女性の皆さんによけい発言していただけるように、絶えず勧めてきました。皆さんはなかなかお手を上げてお話にならない時がたくさんありましたけど、あえてお名前まで申し上げて谷本さんどうですか?とか言って、お誘いをして女性の皆さんに本当によく話をしていただいたと思っております。

「本当に情けないことを言ったもんだな」

まず冒頭にですね、私がこのオリンピック・パラリンピック、一緒にやるぞということになった意義をご記憶あろうかと思いますが、ロンドンでのオリンピックの入賞者のパレード、その後のリオで行われました入賞者のパレード。いずれも私はオリパラが一体でパレードをやるべきだと主張いたしまして、従来と違ったことなので、抵抗もかなりございましたけれどもこれも大成功いたしました。

それから、各種目においてIOCから示されておりました指針であります、1対1、つまり5対5と申しましょうか。女性と男性の比率をできるだけ同じくしようということでほとんどの競技団体にも、これをお願いしてほぼ完璧な仕上がりができたなと思っております。

そういう風に、私自身は女性を蔑視するとか、そういう気持ちは毛頭ありませんし、これまでもいわゆるオリンピック・パラリンピック、障害のある人・ない人、みんな同じだよということで全て同じように扱って議論してまいりました。

そういう意味で、大変、この一言でこういうことになったということは私自身も非常に不注意があったのかもしれませんが、まぁ長い83年の歴史の中で本当に情けないことを言ったもんだなと思って。それがあったために、皆様に大変なご迷惑をおかけしたということになりました。

「誰かが老害、老害と言いましたけれども…」

Atsushi Tomura / Getty Images

左から小池都知事、森氏、IOCのバッハ会長、安倍前首相

昨日、バッハ会長とコーツさん、私と武藤さんで電話会談をやらせていただきました。バッハさんからも大変ねぎらいの言葉もいただきましたし、そしてよくここまでしっかりやってくれた、これはまさに東京2020の大きな成果だということで大変称賛もいただきました。

ぜひ、この後、遅滞のないようにですね、この運営をしていただけたらと思いました。

私がいる限り、ご迷惑をかけるということになったのでは、今までやってまいりました努力というのはまったく無になってしまいます。

したがって、まぁ、誰かが老害、老害と言いましたけれども、年寄りは下がれというのはどうも良い言葉じゃないんで、子どもたちに対する、何ていうんですか、色々な言葉がございますけど、老人もちゃんと日本の国のため世界のために頑張ってきているわけですから、老人が悪いような表現をされることも極めて不愉快な話であります。

しかし、そんな愚痴を言っていてもしょうがないことでありますので、この際、この組織委員会、約8年になりますが、小学校がちょうど1年間留年になりましたので、ちょうど小学校終わったような感じでありまして。そこで後半の中学校の仕上げを新しい会長にリーダーシップをとってやっていただいた方が良いだろうという思いがいたしまして、本日をもちまして会長を辞することを改めて正式に皆様に表明をいたしまして、どうぞおご了承をたまわれればと思います。

今日はせっかくお集まりになった会合でありますから、いくつかご相談をおいただくこともありますが、最後には後継者への選定をどうするかというお話も事務総長からお取り計らいがあるかと思いますが、どうぞ皆様に率直なご意見をいただいて、この会が意味のあるそういう会であったと、私にとっても会長としての理事会、評議委員会、最後の会として心に残るように、そういうぜひ運営をお願いできればと思っております。本当に皆様、ありがとうございました。

今日は都議の皆様もいらっしゃいますが、東京都の大きな仕事がオリンピック・パラリンピック、それを組織委員会が担当いたしまして、ここまで進めてきたわけであります。

都民の皆さん、そして国民の皆さん、また東京都、国、政府、多くの皆さんの協力があってここまでこれました。スポーツ団体の皆さんにも本当に大きなお力をいただきました。その皆様方にも心からお詫びを申し上げて、お礼を申し上げて私の命ある限り、日本のスポーツ振興のためにさらに研鑽をしていきたい。そんな風に考えております。

どうぞ、今日の会合をよろしくお願い申し上げて、お詫びをかねて、お願いを申し上げた次第です。ありがとうございました。

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