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「信じられないくらい科学リテラシーが低い」自民・片山さつき氏の“空間除菌”ツイートに専門家から相次ぐ批判

片山さつき参議院議員の秘書は「こちらには批判の声は届いていません」と回答している。

新型コロナウイルス対策として消毒液や除菌液を噴霧する「空間除菌」などが有効であると主張する議員連盟が5月12日に発足した。

呼びかけ人代表は自民党の片山さつき・参議院議員(全国比例)だが、専門家らからは「科学リテラシーが低い」などと批判の声あがっている。

いわゆる「空間除菌」に明らかな効果がないということは、現段階での専門家の多数意見だ。

約50名の議員が参加

感染症対策を資材と方法論から考える超党派議員連盟、この状況下まだまだやれる事があります!自民、公明、立民、国民、維新の5党約50名の衆参国会議員で発足!空間除菌、空気除菌、O3 、HOCL 、光触媒、他三重大教授から全体像の講演。東工大からもご参加。政府機関が有効性を科学的に認定を!

Twitter / Via Twitter: @katayama_s

批判を集めているのは、片山氏の5月12日の以下のようなツイートだ。

「感染症対策を資材と方法論から考える超党派議員連盟、この状況下まだまだやれる事があります!」「政府機関が有効性を科学的に認定を!」

「感染症対策を資材と方法論から考える超党派議員連盟」は片山氏が呼びかけ人代表を務める議員連盟で、5月12日に総会が開かれた。

自民党・公明党・立憲民主党_国民民主党・維新の会から約50名の議員が参加。会場では、「次亜塩素酸、オゾン、光触媒などの技術を活用した空間除菌を行うことがウイルス対策として有効であること」などが発信されたという。

設立総会で片山氏は「我々としては感染防止対策について、何らかの思いを持っていなかったら、これは国会議員ではないと思います」とコメント。こうした手法が「国民の希望」になりうるという見解を示した。

「業界としても、ハードからソフトまで何十の分野があるのかわからない。私たちは、今日は壁を作らない。方法論もいろいろある、日々生まれる。これについて何ら偏見なく一つひとつ政治家の目で取り上げたい」

「できれば感染研と厚労省にもっと本当は早くやってほしかったんですが、もっと万人から見て、これが大丈夫だよという実験装置を作ってもらって、早く基準を示してもらって、安心して前にいく、このことが国民の希望ということは間違いないと思います」

専門家らは批判。その理由は

Facebook

「2月の設立準備会の様子(公明党・里見隆治議員のFacebookより)」

そもそも「空間除菌」は、前述の通り、多くの専門家が効果はないとする見解を示している。なかでも消毒剤などを噴霧する「空間除菌」の手法については、人体への悪影響を考慮し、世界保健機関(WHO)や厚生労働省も推奨していない。

こうしたことから、Twitter上では、専門家らから「政治力で『科学的認定』をさせるなどとんでもない」「信じられないぐらい科学リテラシーが低い」「科学的に根拠のある感染症対策なら議員を動かすまでもなく専門家が採用する」といった批判が複数あがっている。

実際、公的機関からはどのような見解が出されているのか。たとえば、WHOは次のようにまとめている。

  • 室内空間で日常的に物品等の表面に対する消毒剤の(空間)噴霧や燻蒸をすることは推奨されない
  • 路上や市場といった屋外においてもCOVID19やその他の病原体を殺菌するために空間噴霧や燻蒸することは推奨しない
  • 屋外であっても、人の健康に有害となり得る
  • 消毒剤を(トンネル内、小部屋、個室などで)人体に対して空間噴霧することはいかなる状況であっても推奨されない


アメリカの疾病予防管理センター(CDC)も「消毒剤の(空間)噴霧は、空気や環境表面(物の表面)の除染方法としては不十分であり、日常的な患者ケア区域における一般的な感染管理として推奨しない」と明示。

また、厚生労働省も、こうしたガイドラインと足並みを揃えている。新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について解説するページで「人がいる環境に、消毒や除菌効果を謳う商品を空間噴霧して使用することは、眼、皮膚への付着や吸入による健康影響のおそれがあることから推奨されていません」としている。

過去には措置命令も

時事通信

内閣府、消費者庁、復興庁などが入る中央合同庁舎第4号館

さらに国民生活センターは2014年、空間除菌商品9品目に対し、明らかな効果は認められず薬事法に抵触するおそれがあるとして、改善を要求。消費者庁は「空間除菌」に根拠はないとして、17社に措置命令を出している。

また、「光触媒スプレー」についても消費者庁が2020年36月に新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうしているとして注意喚起している。

さらに、光触媒工業会も「新型コロナウィルスに対する光触媒抗ウィルス効果の考え方について」と題したリリースで「抗ウイルス」とは「光触媒の表面においてウイルスの活性(感染能)を抑制する状態」と説明。

「全てのウイルスあるいは特定のウイルスに対する効果を保証するものではありません」「病気の予防や治療効果を示すものではありません」している。

片山事務所「批判の声は届いていません」

時事通信

自民党の片山さつき参議院議員

片山氏はこうした批判の声をどのように受け止めているのか。BuzzFeed Newsは片山氏の議員事務所に取材した。

片山氏の秘書は「こちらには批判の声は届いていません」と回答。空間除菌については「有効性を示す結果もあるなかで、厚労省などが推奨していないことが問題」と主張した。

そのうえで、「大学教授の中には効果があると言っている人、反対だと言っている人たちがいる。だったら有効性とかを実際に示していくことが求められるのではないか」「コロナも感染拡大し、いつまでも時短営業だけでは事業者も苦しい。空間除菌をすれば大丈夫となれば事業者にとっても良い知らせになる」と語った。


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