2022年4月、民法の改正により、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
一人暮らしの部屋を借りたり、クレジットカードを作ったり、高額な商品を購入する際にローンを組んだり――さまざまな場面で親の同意なく一人で契約をすることができるようになりました。
自由に契約ができるメリットの一方、契約でトラブルになった場合の責任を負わなければならないリスクも生まれます。
国民生活センターは、新たに成年になる18歳、19歳に向けて特に気を付けてほしい消費者トラブル最新10選と、トラブルを防止するために気をつけたいポイントを紹介しています。
1.副業・情報商材やマルチなどの"もうけ話"トラブル
SNSで知り合った人から儲かる話があると言われ話を聞いたが、投資用ソフトの代金が60万円と言われ「お金がない」と断ったところ、「消費者金融で借りれば良い」と言われ、指示通り借りて支払ってしまった。説明と異なり簡単に儲からないのでやめたい。
気をつけるべきポイントは?
- 確実にもうかる話はありえない!
- 「簡単に稼げる」と強調する広告や勧誘をうのみにしない。
- 「荷受代行」「荷物転送」は絶対にしない。
2.エステや美容医療などの"美容関連”トラブル
気をつけるべきポイントは?脚を細くしたいと思い、人気ブロガーが行ったというエステ店で500円の体験を受けたところ、30万円の全身痩身コースを勧められた。断ったが分割の支払いを勧められ契約してしまった。
- その場で契約・施術をしない。
- サービスの施術前にリスク等の説明を十分に受けてから検討する。
- 長期間の契約が心配なときは都度払いのコースを選ぶ。
3.健康食品や化粧品などの"定期購入"トラブル
気をつけるべきポイントは?スマートフォンでダイエット用飲料の期間限定モニターに申し込んだら定期購入だった。業者の電話がつながらないのでやめられるか心配。
- 注文前に返品・解約の条件を確認する。
- 低価格を強調する広告には気をつけて詳細を確認する。
4.誇大な広告や知り合った相手からの勧誘など"SNSきっかけ"トラブル
スマートフォンでSNSを見ていたところ、相談にのるだけで30万円もらえるという副業サイトを見つけ会員登録したが、詐欺サイトだという書き込みがあった。登録の際に免許証等の画像を送ったが、悪用されないか心配。
気をつけるべきポイントは?
- SNS上で知り合った相手が信頼できるかを慎重に判断する。
- SNS上の広告から偽通販サイトに誘導されてトラブルになるケースも。
5.出会い系サイトやマッチングアプリの"出会い系"トラブル
マッチングアプリで知り合った女性だと言う人物から、暗号資産(仮想通貨)の売買で資産を増やせると誘われ、海外の取引サイトに登録し口座を開設した。女性から私の口座に暗号資産が振り込まれ、預かってほしいと言われた。暗号資産の引き出し等を行うには、約75万円の暗号資産を支払う必要があるが、のちに返金すると言われたので、送金したところ、サイトから、受領のメールと72時間以内に返金するとの通知が届いたが、返金されない。
気をつけるべきポイントは?
- 出会い系サイトやマッチングアプリの規約等を注意深く確認する。
- サイトやアプリで知り合った相手が本当に信用できるか慎重に判断する。
6.デート商法などの"異性・恋愛関連"トラブル
気をつけるべきポイントは?
- 相手の好意は、商品を売るための手口である場合も。
- あやしいと思う点があれば、すぐに契約しない、お金を借りない。
7.就活商法やオーディション商法などの"仕事関連"トラブル
気をつけるべきポイントは?
- 必要がない契約には、先輩や知人から勧誘されても断る。
- 「オーディションに合格した」といった期待を持たせる勧誘トークに注意する。
- アンケートなどを求められても安易に個人的を伝えず、利用目的を確認する。
8.賃貸住宅や電力の契約など"新生活関連"トラブル
気をつけるべきポイントは?
- 契約先の事業者名や連絡先、契約条件などをよく確認する。
- 賃貸住宅の退去時の条件などもしっかり確認する。
9.消費者金融からの借り入れやクレジットカードなどの"借金・クレカ"トラブル
気をつけるべきポイントは?
- 借金をしてまで契約すべきものかをよく考える。
- 手数料が発生するリボ払いに注意する。
- クレカの利用明細は必ず目を通す。
10.スマホやネット回線などの"通信契約"トラブル
- 事業者名やサービス名、連絡先、契約内容、解約時の条件についての確認を怠らない。
- 解約時の条件についても事前によく確認する。
もし、消費者トラブルに巻き込まれ困ったら「188」に電話して消費生活センターに相談しましょう!