東横イン、初の支配人は「飲み屋のママ」だった――社長が明かす秘話がすごい

    実は、ホテル内自販機のアルコール類も少し安い。こんな気配りをするのは「あの人」しかいない。

    夜に輝く「東横イン」の文字、見ると安心しませんか? ここには理由がありました。

    「支配人の97%が女性です」

    1. 最初は副業から始まったホテル業。支配人は飲み屋のママ

    もともと、東横インは電気設備工事業のかたわら、創業者の西田憲正さんが"副業"として始めた事業でした。

    「創業者は、ホテル業とは全く無縁だったんです。どうやって人をもてなしたらいいのかわからない。そこで、行きつけの飲み屋のママに1号店となる蒲田の支配人を任せたんです」

    当時彼女は50代。店をたたんで田舎に帰ろうか悩んでいるときだったそうです。

    2. 2号店は男性が支配人になった。でも…

    2号店は、男性を支配人に任命した東横イン。しかし…

    「1号店はいつもピカピカしているのに、2号店は暗いしタバコ臭くなってしまったんです。どうしてかな?と。女性の方が"向いている"のかもしれません。"優れている"のではなく"向いている"」

    ちなみに、2号店の支配人が去った後は1号店のママが2件を見ることになったのだそうです。

    3.「いらっしゃいませ」は言わない。

    「飲み屋のママは『いらっしゃいませ』ではなくて『おかえりなさい』っていうのよ、父にアドバイスしたそうなんです」

    実際、東横インは宴会場がない『宿泊特化型』のホテル。寝に帰ってくるための場所であるため、このような配慮がなされているそうです。

    4. 支配人はお母さんが多い。

    最終面接では黒田社長が自ら立ち会います。

    「ホテル経験のない方しか雇いません。他のホテルの先入観でやっていただくと逆に難しいので」

    平均年齢は48歳。子どもが中学生ほどになって、育児が一段落した人を採用することが多いといいます。

    「業務では、女性として培ってきた等身大の経験を活かしてもらっています」

    5. 朝食は家計簿のようにやりくりしている。

    6. 実は黒田社長も二児の母

    採用ページにはこのようなメッセージがある。


    働く充実感とともに、仲間と強調することのむずかしさもしり、恋を重ね、理不尽さにも見舞われ、生活やお金の重みも感じ、人を思いやる大切さもしみじみわかってくる。女性はそうなってようやく、心配りができるもの。

    東横インの安心感は、母さんたちが作っているのです。