iPhone 11とiPhone 11 Proどっちを買えばいい? 決め手は「猫を撮るか」
iPhone 11とiPhone 11 Pro、どちらを買えば良いのだろう?
Appleが新商品発表会でiPhone 11を発表した時、ある重要な情報が全米を騒がせた。
「新しいiPhoneではペットのポートレート写真がついにAppleのオフィシャルで認められた」
非常に重要なアップデートである。
すでにポートレートモードでペット写真を楽しんでいる人もいただろう。しかし、背景がボケるポートレートは基本的に「人の顔」で被写体を認識していたため、ペットや食べ物などでは難しかった。
実際、昨年発売されたiPhone XRでは、ポートレートモードが使えるのは「被写体が人間の時のみ」だった。

上の画像はiPhone XRで食事のポートレート写真を撮影しようとしたときのスクリーンショット。「誰も検知されませんでした」との表示が虚しく光る。
アプリを使えばiPhone XRでも物撮りのポートレート写真を撮影できるようになったが、オフィシャルではなかった。
ポートレートモードは、基本的に人を撮影するための機能にとどまっていたのだ。
しかし、iPhone 11シリーズでは機械学習の精度が向上。Appleからもようやく公式で「ペットのポートレートも撮れます」との発表がなされたのだ。
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広告塔も犬である。
iPhone 11とiPhone 11 Pro、両方の端末でペットのポートレートモードが撮影できるようになった。
実際に2匹の猫にカメラを向けたところ……しっかり2匹とも被写体として認識しているではないか。
被写体認識がかなり向上しているように思える。
こちらがiPhone 11 Proで撮影した猫だ。顔にピントがあっている。

首から下は自然なボケが効いている。
顔面の認識があまりに強力すぎるので、顔認証のFace IDも登録できるのではないかと検証してみたが、こちらは猫には未対応だった。
また、iPhone 11シリーズからはこのように広いポートレートが撮影できるようになった。

これまでiPhoneでポートレートモードを撮影する場合、被写体から一定の距離をとらないと撮影ができなかった。
機械学習の向上によって、広角カメラでも美しいポートレートが撮影できるようになったのだ。
さて、iPhone 11とiPhone 11 Pro、どちらがペット最強端末かと言うと……それは望遠レンズが搭載されているProの方だろう。

正直に言うと、どちらの端末もペットを最高に美しく撮れる。だが……
iPhone 11はこの画角でしかポートレート撮影ができない。
iPhone 11 Proの場合、望遠カメラによって人間が動かずして2倍のズームインのポートレートが撮影できる。
指の矢印に注目してほしい。ここをタップすることでズームインを瞬時に選択できる。
同じ場所にいながらにして、ワンタップでバストアップのポートレート写真も撮れるのがiPhone 11 Proになる。

ものすごく原始的な理由だが……これが地味に大きい。
確かに猫のアップを撮影したいならば、人間が近寄ればいい。しかし、猫に余計なストレスを与えかねないし、何より黄金の一瞬を撮り逃してしまう。
死活問題である。
このショットだけなのがiPhone 11。

このショットとこのショットが撮れるのがiPhone 11 Pro。

少しずれるが、遠いものを撮影する(2倍ズームを使う)時は、やはりiPhone 11 Proの方がきめ細やかだ。望遠レンズの力がひっそりと現れる。

動き回る被写体をたくさん撮りたい人、遠く離れた被写体を撮ることが多い人はiPhone 11 Proのカメラが向いている。
また、動画を多く撮影する人もProがいいだろう。なぜなら512GBがあるのはiPhone 11 Proのみだからだ。
動画はCloudにも保存する人も多いだろう。しかし、容量がいっぱいになったとき手動で動画や写真を整理するのは少々面倒だったりもする。呼吸を吸うようにペットの動画を撮影している飼い主は、512GBも視野に入れても良いかもしれない。
スペックの大まかな違いは以下の通り。

価格はもちろんのこと、耐水性やバッテリー駆動時間、サイズなど諸々異なるが、個人的にはペットのポートレート写真が決め手ではないかと思う。