近親相関、強姦、自殺…90年代の野島伸司が描いたドラマたち
かなりの過激派。
4月からスタートするフジテレビ系のドラマ「OUR HOUSE」は、芦田愛菜さんとシャーロット・ケイト・フォックスをW主演に迎えたブラックなホームコメディ。その脚本を野島伸司さんが手掛けることになりました。
期待の声が上がりつつも
4月から見たいドラマが決まりました。野島伸司の脚本だったら、間違いないもの。 #OUR HOUSE#野島伸司#4月#ドラマ#フジテレビ#ひとつ屋根の下
ぞわぞわするコメントも
どうせ野島伸司脚本なら、もっと救いようのないくらいどん底な絶望の人間ドラマが見たい。
野島伸司さんは、90年代のドラマブームを支えた人気脚本家。はっとするような暗いドラマで一世を風靡したのです。
1. 91年:「僕は死にましぇん」と「SAY YES」
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代表作のひとつ「101回目のプロポーズ」。
99回お見合いをして失敗し続けた残念なサラリーマン(武田鉄矢さん)が美人チェリスト(浅野温子)に恋に落ちるという美女と野獣的なラブストーリー。
主人公とヒロインを取り合うライバルとして出てくるのが、バイオリニスト。演じているのは竹内力さんでした。
2. 92年:「仲間っていいな」と普通に言えるすごさ
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「愛という名のもとに」というタイトル名からして、気恥ずかしさを覚えるドラマ。そんなストレートな題名とは別に、自殺未遂や不倫、学歴社会、など人間性をえぐられるような展開を見せました。
浜田省吾さんによるテーマソングも印象的。メロディー聴くと、さわやかな印象を受けますが、シリアスな内容とのコントラストにはっとさせられてしまいます。
3. 93年:「あたしはただ、先生と一緒にいたいだけなの」


名前のまま。高校生と教師の恋愛物語。
同性愛・レイプ・近親相関・自殺といったタブーが凝縮された物語。93年は真田広之さん×桜井幸子さん、その10年後には藤木直人さん×上戸彩さんカップルで話題になったドラマです。
中でも視聴覚室のシーンはトラウマレベル。
4. 93年:「あんちゃん」「チイ兄ちゃん」「そこに愛はあるかい?」

言わずと知れた名作「ひとつ屋根の下」。両親を亡くし、バラバラになった柏木家の6人兄弟が、長男の達也が営むクリーニング店で暮らす物語。
左から、酒井法子さん、大路恵美さん、江口洋介さん、いしだ壱成さん、福山雅治さん、山本耕史さん。
「ひとつ屋根の下」は、血の繋がらない兄弟、養子、障がい、レイプ、白血病などさまざまな壁を乗り越える衝撃的なストーリー。
97年の「ひとつ屋根の下2」では、「ひだまりの詩」も人気になりました。
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5. 94年:「同情するなら金をくれ」の名言と理不尽さ

当時12歳の安達祐実さんが、いじわるな大人たちに立ち向かう姿がたくましかった作品。
児童文学のオマージュ作品であるものの、DV、虐待や非行、殺人……かなりハードな内容でした。
6. 94年:KinKi Kidsの二人といじめ。「人間・失格〜たとえばぼくが死んだら」

堂本剛さん演じる誠へのいじめと自殺。そしてその原因となった人物へ父(赤井英和さん)が復讐を成し遂げるサスペンス。
いじめに自殺だけでもかなりヘビーですが、同性愛も描かれている問題作。
7. 95年:出演者がすごかった。「未成年」

いしだ壱成さん、香取慎吾さん、反町隆史さんらが中心メンバーとして出演していた本作。中でも香取慎吾さん演じる知的障害者の「デク」が印象的でした。
そして、同じく中心メンバーの一人で浜崎あゆみさんが令嬢役で出演しているというのも衝撃的。
「高校教師」「人間・失格〜たとえばぼくが死んだら」「未成年」を合わせて「野島三部作」として人気になりました。
8. 98年:実話をもとに作られた衝撃的なドラマ

知的障害者がある若者たちが、暴力や性的虐待を受けながらも前へ進んでいく物語。
暴力的な描写の激しさと音楽を奏でる繊細さのコントラストが印象的でした。見ていてヒリヒリした人も多いはず。