戦後初めて総理経験者が犠牲に。五・一五事件、二・二六事件…日本の政治を襲ってきた暴力の歴史

    安倍元総理が奈良で凶弾に倒れた。日本の総理経験者が殺害されるのは、安倍氏で7人目となる。ともに東京駅で暗殺された原敬と浜口雄幸。五・一五事件に倒れた犬養毅。二・二六事件で犠牲となった高橋是清と斎藤実ーー。繰り返されてきた政治への暴力。その負の歴史を改めて振り返る。

    憲政史上最長の首相だった安倍晋三氏が凶弾に倒れた。67歳だった。

    日本の初代総理大臣・伊藤博文(1841〜1909)

    大正デモクラシーを飾った「平民宰相」原敬首相(1856〜1921)

    原敬氏が襲われた東京駅の現場には、事件を今に伝えるプレートが埋め込まれている。

    幣原外交に殉じた浜口雄幸首相(1870−1931)

    五・一五事件に倒れた犬養毅首相(1855〜1932)

    二・二六事件で倒れた元首相の高橋是清蔵相(1854〜1936)

    二・二六事件では元軍人の斎藤実元首相(1858〜1936)も犠牲に

    公の場で少年に襲われた浅沼稲次郎・社会党委員長(1898〜1960)

    天皇の戦争責任発言を巡る長崎市長銃撃事件(1990)

    突然の凶刃に倒れた石井紘基・民主党議員(1940〜2002)

    2代続けて銃撃された長崎市長・伊藤一長氏(1945〜2007)