ラグビーW杯を統括するワールドラグビーとラグビーワールドカップ2019組織委員会は10月13日、この日予定されている4試合のうち、日本対スコットランド戦(横浜)など計3試合を、予定通り開催する、と発表した。
一方で、岩手県釜石市で12時15分キックオフ予定だったナミビア対カナダ戦は、中止となった。
日本は勝つか引き分ければ準々決勝で南アと対戦
横浜国際総合競技場で行われるスコットランド戦は日本代表にとって、史上初のベスト8進出をかけた大一番だ。
スコットランドに勝つか引き分ければ、次の対戦相手は南アフリカ(10月20日)。敗れて得点差などによってベスト8進出となった場合、次はニュージーランド戦(10月19日)となる。
ソフトドリンク持ち込み可に
この試合では、スタッフ不足やインフラ復旧の遅れなどから、場内の売店を一部休業する。そこで起きる飲み物不足に対応するため、通常は禁止しているソフトドリンクの持ち込みを許可する。
缶やペットボトルを持ち込んだ場合はゲートでカップに移し変えることになる。
組織委員会は、以下のように発表した。
台風の影響によるスタッフ不足やインフラの復旧が間に合わないため、場内の一部の売店を休業いたします。それに伴い、場内の飲料不足が予想されるため、本試合に限り、通常持ち込み禁止対象物である飲料(ソフトドリンクに限る)の持込を許可することといたします(食品は持ち込み禁止物から除外済み)。
缶、ペットボトルをお持ちのお客様には、セキュリティゲートにて、カップに移し変えてお持ち込みいただき、水筒でお持ちいただく方には試飲していただいた上でお持ち込みいただきます。
※円滑なご入場のために、可能な限り水筒でのお持ち込みにご協力ください。
また、上記オペレーションにより通常より入場に時間がかかる可能性がございます。観戦者の皆様には早めのご来場をいただきますようお願いいたします。
その他、台風被害の影響により、通常の運営と異なる場合がございます。何卒理解とご了承をいただきますようお願いします。
スコットランド「被災者にお見舞いを」
釜石の試合は「安全確保が困難」と中止
釜石鵜住居復興スタジアムでのナミビア対カナダ戦は中止となり、チケットは全額払い戻しとなる。
ワールドラグビーと組織委は「公共交通機関の乱れや土砂災害の可能性など、観客の皆様、選手、大会を支えるスタッフ・ボランティアなど全ての関係者の安全を確保することが困難であると判断した」という。
釜石市は実業団の新日鉄釜石(現・釜石シーウェイブズRFC)が本拠としてきた。
新日鉄釜石は、1978年から日本選手権に7連覇。獲得した全国タイトル歴代最多という記録を持つ伝説的なチーム。松尾雄治ら多くの有力選手を擁し、「北の鉄人」と呼ばれた。釜石は、日本ラグビーの「聖地」の一つだ。
そして、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた。