緊張高まるペルシャ湾 戦争の最初の犠牲者は「真実」かもしれない

    タンカーが攻撃を受けた事件を巡り、米国とイランの緊張が高まっている。

    中東の要衝ホルムズ海峡で6月13日、2隻のタンカーが何者かの攻撃を受けた。

    米国政府は動画を公開し、「攻撃はイランの仕業」と名指しで非難した。

    Video recorded by U.S aircraft of an IRGC Gashti-class patrol boat removing an unexploded limpet mine from M/T Kokuka Courageous. Courageous suffered an explosion while in #GulfofOman. Her 21 crew members were rescued by #USNavy destroyer #USSBainbridge. https://t.co/YpiEUALHWj

    Via Twitter: @USNavy

    「米軍機が撮影した、イラン革命防衛隊のガシュティ級巡視艇が、不発の吸着機雷をコクカ・カレジャスから取り除く様子のビデオ。カレジャスは爆発の被害を受け、21人の乗組員は米海軍のミサイル駆逐艦ベインブリッジに救助された」

    イランは激しく反発。ザリーフ外相はこうツイートした。

    Some misinterpretations necessitate a clarification: #B_Team is sabotaging diplomacy (including important and constructive visit of PM @AbeShinzo) and covering up #EconomicTerrorism by the U.S. against Iran.

    Via Twitter: @JZarif

    「米国は即座に具体的な証拠も示さずイラン批判を始めた。Bチームが別同作戦に出ている。それはー@AbeShinzoを含むー破壊外交で、イランに対する経済テロリズムを隠蔽しようとしている」

    「誤解があるようなのでクリアにしておく。Bチームは(@AbeShinzoの重要で建設的な来訪を含む)外交を破壊し、米国による経済テロリズムを隠蔽しようとしている」

    日本も巻き込まれる事態となった。

    《総理の動き》6月13日(現地時間)イラン・イスラム共和国を訪問中の安倍総理はセイエド・アリー・ハメネイ最高指導者と会談を行いました。 https://t.co/a00vRafOOr

    Via Twitter: @kantei

    事件が起きたのは、安倍首相が日本の首相として41年ぶりにイランを公式訪問し、最高指導者ハメネイ師と会談した日。しかも日本企業が運航するタンカーが、被害を受けたのだ。

    ペルシャ湾の緊張が高まっている。この対立の行き着く先は、まだ分からない。

    ただ、歴史をふり返ってみると、一発の銃声や真偽が不確かな情報、時には謀略がきっかけで紛争が生じたこともあった。

    イラクの大量破壊兵器疑惑(2002−3年)

    トンキン湾事件(1964年)

    盧溝橋事件(1937年)

    サラエボ事件(1914年)

    四国艦隊下関砲撃事件(馬関戦争、下関事件=1863年)