麻生財務相「日本の新聞はTPPを一行も載せず森友」→各紙「載せてます」と反論

    読売新聞も麻生発言への反論に加わる事態に。

    麻生太郎財務相が3月29日の参院財政金融委員会で、11カ国による環太平洋経済連携協定(TPP11)が署名されたことについて「日本の新聞には1行も載っていなかった」などと発言した。これが新聞各紙や野党から反論され、釈明する事態となっている。

    麻生氏は参院財政金融委で、米国抜きでの発足を目指すTPP11について「日本の指導力で締結された」と語り、「茂木大臣、0泊4日でペルー往復したが、日本の新聞には1行も載っていなかった」と発言。「日本の新聞のレベルはこんなものだと経済部のやつにボロカスに言った」「みんな森友の方がTPP11より重大だと考えているのが、日本の新聞のレベル」と語った。

    これに対し、朝日新聞や東京新聞などが30日付朝刊で「署名式は各紙が9日付夕刊、翌10日付朝刊で報じている」と反論記事を載せた。東京新聞は「TPPの承認手続きはまだ進んでおらず、『締結』には至っていない」と、発言にあったもう一つの間違いも指摘した。

    麻生氏ら閣僚が朝日新聞など政権と距離を置くメディアを批判することは、これまでもあった。目を引くのは、安倍政権に近い論調で知られる読売新聞も、2面に麻生氏の似顔絵付きで以下の記事を掲載したことだ。

    決裁文書改ざん問題を軽視するような発言に批判が集まりそうだ。

    (略)麻生氏は、今月8日に行われた米国を除く11か国によるTPPの署名式について、「茂木大臣が0泊4日でペルー往復していたが、日本の新聞には一行も載っていなかった」とも批判した。しかし、読売新聞をはじめ、主要各紙は署名式を大きく報じており、事実とは異なる。署名式の開催地もペルーではなく、チリの首都サンティアゴだった。


    読売などの指摘通り、3月9日付夕刊から10日付朝刊にかけて、各紙はTPP11の署名を報じている。

    麻生氏、国会で釈明

    批判が相次ぐなか、麻生氏は30日の金融財政委で「森友と比較したのがけしからんという点については、謝罪させて頂きたい」「1面トップを飾ってもおかしくない重要な仕事をした。もう少しきちんと扱われてしかるべきだと思い、ああいう表現を使った」と釈明した。

    BuzzFeed JapanNews

    アップデート

    麻生氏が30日午前、国会で釈明を行ったため、その部分を加えてアップデートしました。