不妊症の半分は男性に原因があった

おたふく風邪、クラミジア、糖尿病に要注意

自転車によく乗る人も注意が必要

晩婚化が進み、不妊治療に取り組む夫婦が増え続けている。
国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、夫婦の18.2%が不妊治療や不妊の検査をしているそうだ。
「かつて不妊症は女性に原因があるというイメージがありましたが、実際には半分は男性が原因であることが分かってきています」
そう語るのは獨協医科大学越谷病院に務める泌尿器科医の小堀善友氏。
小堀氏は、身近な病気によって男性も不妊症になる可能性があると警鐘を鳴らす。
成人男性が気をつけるべき病気は3つあると小堀氏は語る。
一つ目はおたふく風邪。
「おたふく風邪(ムンプスウイルスの感染症)は精巣炎を起こし、一定の確率で不妊症になる可能性があります」
二つ目は性病のクラミジア。
「クラミジアなどの性病で精巣上体炎(副睾丸炎)になると、精子の通り道である精管が閉塞してしまい、無精子症になってしまう可能性があります」
三つ目は糖尿病。
「糖尿病自体が『精子の濃度、運動、精液の量』の状態を悪くするだけでなく、勃起や射精障害を引き起こす可能性があるので注意が必要です」
それぞれの病気を防ぐために、おたふく風邪は「罹患歴とワクチン接種歴を確認し、場合によってはワクチン接種を検討」、クラミジアは「性病を起こさないようにコンドームを使用する」、糖尿病は「運動を心がけ、健康的な食生活を送る」といった対策を取る必要がある。
また、病気以外で気をつけるべきことについて小堀氏は「運動は『精子の濃度、運動、精液の量』の状態をよくすることが知られていますが、自転車だけは逆にそれらを悪くします」と話す。
「原因は、自転車のサドルの衝撃による会陰部の微小血管の障害のためと言われており、勃起障害も引き起こします。また、サウナに入りすぎるのも良くないと報告されています」
普段の生活では、よく寝ること、運動すること、痩せること、タバコを吸わないこと、健康的な食生活を送ることを推奨しているそうだ。
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