誰も教えてくれない、 乳がんに関する15の本音

    知ってほしい、乳がんのこと。

    BuzzFeedは読者に「乳がんについて知ってほしいこと」を聞きました。

    注記:乳がんの経験はそれぞれ違います。この記事で紹介するのは15の個人的な体験談。病気についてあまり語られていない側面を知ってもらいたいという思いから、共有してくれました。

    1. 治療後もずっと続く。

    「治療して生き延びたとしても、今まで通りの自分に戻るわけではない。そのことをもっと多くの人に気づいてほしいです。

    化学療法が認識能力と性格に圧倒的な影響を与えるということ。強制的に閉経になるのは、誰にも経験してほしくない地獄だということ。いくら最高の健康保険に加入していても、がんの治療はお金が非常にかかるということ。

    今まで通りの自分はもう二度と戻ってこないかもしれないから、がんになる前の友人とは話したくなくなるということ」

    —moniquevosgesb

    2. 誰でも、いつでもなる可能性を持つ乳がん。

    「家族で乳がんになった人は今まで誰もいなかったのですが、23歳で乳がんと診断されました。自分の身体は、自分で守りましょう!私の医師は、私がしこりを見つけたと伝えたらすぐに警戒してくれたので、ラッキーでした。大抵の医師には、6ヶ月様子を見るように、と言われるだけなので。そのまま放置していたら、しこりがさらに大きくなっていたでしょう。

    医師が追加検査を勧めてくれたおかげで、ステージ4ではなくステージ1の段階で乳がんを発見することができました」

    —justinee465b54f79

    3. 乳がんの友人からまた聞きで知った怖い体験は、誰も聞きたくない。

    「25歳で乳がんになったのですが、この病気について人に知ってほしいことがたくさんあります……乳がんだけじゃなく、ガン全体として。一番知ってほしいのは、がん治療は人によってそれぞれ違うこと。つまり、みんな違うから、効果や影響も違うのです。

    『知り合いのある人は、化学療法で大腸が飛び出たらしいよ』とか『乳がんの摘出手術をしただけで亡くなった友人がいたよ』なんて、数え切れないくらい聞かされました。

    体験談や聞いた話を人に伝えないで、とまでは言いません。ただ、私自身がそういう体験をしていたり、今後したりするわけじゃないんです。

    本音を言うと、こういうのを聞かされると不安になるばかりで、なんの助けにもなりませんでした」

    —myrandaw

    4. ピンクリボンやイベントがすべてではない。

    「みんながみんな、ピンクリボンをつけてイベントやパレードに参加したいわけじゃないんです。人目に触れずに闘病したい人もいます」

    —jasmineb44cf46aa3

    5. 常に「強く」いることは難しい。

    「時々、『強く』いるのに疲れます。がんは身体的な闘いだけはありません」

    —amandapekocc

    6. 理由を求めないで。

    「酒を飲んでいるから、がんになったんでしょ、と言う人は黙っててほしい」

    —myrandaw

    7. がんサバイバーの人たちの繋がりは深い、支援はありがたい。

    「昔はすごく身近に感じていた人たちが、なんらかの理由で私のそばにいてくれなかった時の痛みや喪失、拒絶。乳がんになって一番つらかったことが、これです。

    それでも、がんを克服した女性との会話が、とてつもない慰めとなりました。彼女は、私の気持ちや、多くの人が気づいてくれない闘病のつらさも共感してくれました。

    そして、今までまったく想像できなかった人々が突然現れては膨大な優しさでサポートしてくれる、ということも彼女は教えてくれました。

    失ったつらさは、優しさを一つ一つ記憶することで埋め合わせられます。がんを克服した人たちと話すのはとても役に立つし、セラピーほどの力があります」

    —martinef41d892dfb

    8. 化学療法は終わっても長く体に影響することがある。

    「化学療法が終わって髪の毛がまた生え始めたからといって、痛みが消えるわけじゃありません。化学療法によるひどい副作用がたくさんあるし、乳癌を克服した後も取らなければいけない薬があります。6年経った今でも、闘病してからの健康問題が残っています」

    —justinee465b54f79

    9. セカンドオピニオンの重要性。

    「35歳でマンモグラフィーを受けたのですが、当初は何も問題ないと伝えられました。次の日、乳首から血が出ていたので緊急救命室に駆け込んでも、医師は私を見もせずに大丈夫と言うだけ。

    セカンドオピニオンを聞きたくて、産婦人科医に行きました。乳首が出血しているのを診ると、胸の専門家に案内されて超音波検査をすることに。ピンの頭くらいのしこりがあったのですが、がんだったのです。

    乳管癌1Bだと診断されたのは、36歳の誕生日を迎える1ヶ月前のことでした。

    数週間でがんはリンパ節まで広がり、20週間、化学療法と乳腺切除術を受けました。今年で40歳です。最初の医師の言う通りにしていたら、私は今日、生きていなかったでしょう」

    —dawns27

    10. 悲しい、怖い、腹が立つ。その感情は自然なこと。

    「自分の感情を受け入れてください。私は、叫んだり泣いたりすることがありました。診断されてから6年経った今でも、がんを患ったことに対して取り乱すことがあります」

    —justinee465b54f79

    11. 末期乳がんは慢性疾患と同じように、目に見えないときもある。

    「乳がんは単一疾患ではありません。いくつかのタイプがあって、それぞれに対する治療や投薬が違うのです。

    早期乳がん患者の約3分の1は、がんが再び現れたり転移したりすることがあります。つまり、似たがんが身体のほかの部位に広がっていくのです(ステージ4)。

    そうなると、一生がんと向き合わなければいけません。治療法はなく、一時的に軽減させることもできないのです。

    でもその一方で、翌日に死んでしまうということでもありません。化学療法のほかにも、薬物治療や標的療法など種類がたくさんあります。

    慢性疾患と同じように、見た目はほかの人と変わりません。でも、頭の片隅で考えてしまうんです。5年、10年後にもまだ生きているのかな、って。

    それでも悩み過ぎてはいけないんです。人生があまりにも暗くなるので」

    —Ruth Baugh, Facebook

    12. 治療は精神的、身体的に疲弊する。

    「治療は、精神的にも身体的にも疲弊します。強くいることに疲れて、治療をする価値はあるのかよく考えることがあります。でも、それは諦めているわけじゃなくて、やめたいと思う時があるだけなんです」

    —marisacherryr

    13. 再発の恐怖は消えない。

    「がんが再発する恐怖は、頭のどこかに常にあります。母は、私が14歳と23歳の時に乳がんを患いました。 2度目の治療では、がん組織が残らないように胸骨を切除しました。最初の手術でわずかに残されていた胸部組織に、がんが進展してしまっていたからです。次も母が助かるかはわからない、という恐怖と共に生きています」

    —mollystroup

    14. 家族みんなそれぞれつらい。

    「乳がん患者の家族も、それぞれがそれぞれの立場で困難を乗り越えていることを知ってほしいです。がん患者と同じように私たちも、無力感や恐怖、そして挫折感を感じるんです。でも、大切な人のために強くいられるよう、私たちは自分自身の闘いを避けようとしています。

    母の乳がん闘病が始まってから、私の体調を気にして声をかけてくれた友人はほんの数人でした。この人たちが、私の最大の支えとなりました。私のことを心配してくれると知っていたから。誰もが支えを必要となるので、まわりに乳がん患者の家族がいたら、声をかけてあげてください」

    —amandas4cdbc663e

    15. 「乳がん」だけで私を表現しないで。

    「私たちは、『乳がんと診断された人』や『それを体験した人』だけじゃありません。

    私を表すのに『乳がんサバイバー』という言葉がよく使われますが、心理学の博士号の所持者でもあり、教授でもあり、妻でもあるんです。私を語る言葉は他にもたくさんあります」

    —justinee465b54f79

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:soko / 編集:BuzzFeed Japan