山口達也さん「TOKIO脱退」をスポーツ紙はどう報じたか 被害者の保護者の意向背くとの指摘も

    デイリー、トーチュウを除く4紙が1面

    女子高生への強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予処分となっていた「TOKIO」山口達也さんとの契約を解除したとジャニーズ事務所が5月6日夜に発表した。

    山口達也さんのジャニーズ事務所からの契約解除の記事を1面に掲載して報じたのは4紙だった。

    「上本抹消ショックも鳥谷がいる」と阪神タイガースの話題を報じたデイリースポーツ、「意地しかない‼︎周平弾」と中日ドラゴンズの話題を報じた東京中日スポーツもそれぞれ芸能面で大きく取り扱った。

    6日夜の発表になったことについて、スポーツニッポンは、テレビ局など判断を保留している関係各社がゴールデンウイーク明けから動ける状況になるための配慮だったと報じている。

    契約解除については各紙とも同じトーン

    まず今回の契約解除について、各紙とも社会的影響の拡大が理由であると説明している。

    スポーツニッポンは、当初の無期限謹慎について「十分な処分」ではあったとした上で、ジャニーズ事務所全体に影響を及ぼす懸念もあり「山口の脱退」「TOKIOの解散」のどちらかでしか収束できなくなったと報じた。

    またサンケイスポーツは城島茂、国分太一とメンバーの中に誠実さが求められる情報番組のキャスターがいることも契約解除と言う決断に繋がったとした。

    日刊スポーツは記者コラムの中で、山口さんが事件発覚翌日の中で「またTOKIOとしてやっていけたら...」「先のことは考えられませんが、今は飲まない」との甘い発言が世間からの風当たりを強くしたと指摘。

    「認識の甘さと責任の重さ、影響力の大きい公人としての近くのなさが致命的な結果を招いてしまった」と山口さんの発言が原因の一つだとしている。

    一方、スポーツニッポンは今回の退社について、被害者の保護者が発表した「娘はもちろん、誰一人の人生の未来も奪われてほしくないと願っております」との意向には、現時点で背く形になっていると言及した。

    いずれのスポーツ紙も、ジャニーズ事務所についての対応の是非については書いていない。

    山口さんの芸能活動復帰については意見が分かれる

    ジャニーズ事務所は6日の発表の中で「被害者の方の許しを十分に得た上で、どのような形であれ未来を描けるまでを具体的に支援することが弊社の責任と考えます」と、退社した後も山口さんをサポートしていく。

    現在入院中の山口さんについて、今後の芸能活動の行方については各紙意見が分かれている。

    スポーツ報知は記者コラムの中で「山口が別の形で芸能活動を行う選択肢はない」と、事実上の引退であるとし、ゼロではないが復帰については厳しいとの見解を示した。

    一方、デイリースポーツは、ジャニーズ側が解雇ではなく、契約解除としたことは「温情措置」であるとし、事務所との再契約についての可能性がわずかばかりだから残されているとした。

    全紙が同じく報じたのは4人となった「TOKIO」の行方だ。来年結成25周年を迎えるが、音楽活動などは白紙状態であり、今後については「荊の道」であると報じている。

    BuzzFeed JapanNews