人気声優に殺害予告メール送った男「ファンクラブのリーダー」ではなかった

    声優・竹達彩奈さんや関係者に対し、3年間にわたり20万通以上の嫌がらせメール送る

    人気声優の竹達彩奈さんの所属事務所に3年間にわたり数千通の脅迫メールを送ったとして、静岡県菊川市の無職、横山英彦容疑者が1月10日に逮捕された。一部メディアは横山容疑者を「ファンクラブのリーダー」と報じたが、実際は違う。

    竹達さんはアニメ「けいおん!」中野梓、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」高坂桐乃などの声で知られる人気声優だ。

    所属事務所の発表によれば、横山容疑者は2014年から3年間にわたり、事務所、関係各所を合わせ20万通以上の嫌がらせメールを送り、中には竹達さんへの殺害予告もあった。

    人気声優への脅迫事件であり、10日には多くのメディアが報じた。

    NHKは「横山容疑者はこの声優のファンクラブの元リーダーだったということです」と報じ、共同通信も捜査1課の話として「男はファンクラブの元リーダー」と伝えた

    その一方、Twitter上では声優ファンから「ファンクラブにリーダーがいるのか」などと疑問の声が上がっていた。

    竹達さんのファンクラブの元リーダーって言われても、リーダーが居たなんて知らなかったぞw

    竹達彩奈のファンクラブにリーダーってシステムないし、まずそのリーダー情報のソースはどこなんですかねぇ…

    実際にファンクラブのリーダーだったのか。BuzzFeed Newsは竹達さんが所属するプロダクション「リンク・プラン」を電話取材した。

    所属事務所は「(横山容疑者が)ファンクラブのリーダーというのは間違いです。事務所、ファンクラブの運営会社ともにリーダーというものを作ったことは一度もない」と否定した。

    横山容疑者がファンの中で率先して行動していたことは事実で、竹達さん本人との面識もあった。ただファンクラブのリーダーとは周りに言っていただけで、自称だ。

    ただ横山容疑者がファンクラブのリーダーであるという"誤報"は拡散。竹達さんのファンやファンクラブ全体のイメージダウンにも繋がっている。

    報道に対し、所属事務所は「一体どこから、こういう話が出てきたんでしょう」と困惑している。

    竹達さんは11日にブログを更新。現在の心境をつづっている。

    脅迫が続いた期間については「この数年間、怖い日々を過ごしていました。メールだけなら何万、何十万という数だと思います。他にも報道はされてないですが怖かったこともいろいろありました」と振り返る。

    「今は少しの安心と、悲しさが入り交じった気持ちです」というが、「でも、大丈夫!私は元気です。だから安心してください」とファンに対してコメント。

    最後は「今回の件で わたしと似たような境遇になっている方が 少しでも減りますように 悲しい事件が起きませんように、心から祈っています」と自分と同じ被害がないことを願っている。

    BuzzFeed JapanNews