「クラブで楽しむのは大賛成」 渋谷区がハロウィン自粛呼びかける

    瓶に入った酒の販売を自粛するよう初めて求める。

    毎年、ハロウィンに多くの人が集まる東京・渋谷。ゴミのポイ捨てなどマナーが問題視されている中、渋谷区は10月23日、会見を開き、ハロウィンの自粛を呼びかけた。

    「ハロウィンは10月31日まで」

    会見には、長谷部健区長やラッパーで渋谷区観光大使ナイトアンバサダーを務めるZeebraさん、大向地区町会連合会会長の大石隆士さんなどが出席した。

    長谷部区長は、「ハロウィンで渋谷に人が集まるようになってから約4年が経った。集まりすぎて危険になっている」とし、仮装の着替え場所やトイレの不足、ゴミのポイ捨て、違法車両の暴走などが起こっているとした。

    その上で「楽しく遊ぶのはいいが、それはクラブや店など許される場所でするように。禁止するのではなく、節度を持って遊んでほしい。モラル、マナーに訴えかけたい」と話した。

    また「ハロウィン本番は10月31日まで。31日が過ぎたら帰るように」と深夜まで屯するのをやめるよう呼びかけた。

    「クラブや飲み屋などを利用して遊ぶのは大賛成」

    Zeebraさんは、サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で日本チームの試合後のロッカールームが清掃されており、世界から称賛されたことを例に挙げた上で話す。

    「(海外に)渋谷は汚いというイメージを持たれるのは悲しい。日本の良さ、渋谷の良さを伝えられたら」とした。

    Zeebraさんはここ数年、ハロウィン翌日に渋谷周辺の清掃に参加しており、酒の瓶などが植え込みに捨てられているのを見たという。

    Zeebraさんも長谷部区長同様、「クラブや飲み屋などを利用して遊ぶのは大賛成。しかし、ハロウィンは10月31日まで」と日付が変わったら帰宅するよう呼びかけた。

    地元商店街会長の大石さんは、「ハロウィン期間中、地元商店街は混乱を避けるため早く閉店してしまい、弊害の方が大きい。公園通りには、地方から来たと思われる改造車などが集まり、クレームがあった」とした。

    その上で、「(ハロウィンは)本来管理することではない。モラルの問題だと思う」と話す。

    渋谷区は、渋谷駅周辺のコンビニなど酒類を取り扱う店舗に、瓶に入った酒の販売を自粛するよう初めて求めたり、31日より前から仮装をして集まるのは控えようSNSなどで呼びかけたりするという。