「生活保護のため新しい住宅が見つからない」西日本豪雨 生活困窮の消費者トラブル多く

    国民生活センターが公表した。

    国民生活センターは9月14日、平成30年7月豪雨で起こった消費者トラブルを公表した。

    11府県に開設した特設電話相談窓口「平成30年7月豪雨消費者トラブル」に7月13日から9月12日までに寄せられた相談を公表。今後の被災地域および被災者の支援と、地元消費生活センターなどのバックアップを目的にする。

    相談は62日間で131件

    AFP=時事

    7月13日〜9月12日までの62日間で相談件数は131件。

    発生直後の13日〜19日までが41件ともっとも高くなっており、20日〜26日は31件、27日〜8月2日は14件と減少傾向になっている(7日間ごとに集計)。

    相談者の居住地域は、広島県が44件、岡山県が42件と大きな割合を占め、次いで福岡県10 件、兵庫県9件となっている。

    「新しい住居が見つからない」相談事例

    AFP=時事

    公表された主な相談事例は以下のようになっている。

    • 罹災(りさい)した賃貸アパートの賃料や原状回復費用を請求された
    • 共済事業者から井戸は建物ではないので保障対象ではないと言われた
    • 賃貸アパートの強制退去を告げられたが、新しい住宅が見つからない
    • 豪雨で冠水した代車の弁償金を請求された
    • 固定電話の転送がされなくなりいまだ復旧しない
    • 豪雨で水浸しになったとして宅配業者に商品を無断で破棄された
    • 罹災した実家が町並み保存地区にあるため取り壊すことができない


    「入居していた賃貸アパートが豪雨被害に遭い、不動産事業者から強制退去を告げられた。別の物件を3カ月間無償で提供を受けているが、生活保護を受けているため新しい住宅がなかなか見つからず、期限までに探せそうもない」(相談者:40歳代女性、広島県)

    住宅の床上浸水が原因の賃貸契約や住宅修補に関するもの、生活保護のため新しい住宅が見つからないなど生活困窮に関連した相談が目立ったという。

    ほかにも、自動車の水没や通信サービスの不通、宅配サービスの商品未着などの相談も多かったとした。

    消費者トラブルに引き続き注意を

    AFP=時事

    国民生活センターは「今後、生活の再建に伴って、浸水部分や雨漏りの修補に関する住宅修理のトラブルが引き続き予想されます」と注意を呼びかけている。

    過去の災害時には、修理の契約締結を急がせるものや、代金について具体的な説明がないまま修理をして、のちに高額な請求を行うケースがあったという。

    また、豪雨を口実にした義援金詐欺や架空請求など、悪質商法にも注意をするように呼びかけた。

    消費者庁では、契約トラブルが生じた場合の法律的な考え方やアドバイスについてをまとめた「災害に関連する主な相談例とアドバイス」を掲載。

    国民生活センターは「ご用心 災害に便乗した悪質商法」を掲載して注意喚起を続ける。