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「拡散してください」「今日アクションを」河野太郎氏がお願いした、今なら“ギリギリ間に合うかもしれない”あること

夏の参院選に向けて、河野太郎氏が、海外に住む日本人有権者に対し、在外選挙人名簿登録の申請を呼びかけました。在外投票は、その手続きや投票方法の煩雑さなどが理由で、約2%しか投票率がありません。

「拡散してください」「今日、登録に必要なアクションを起こしてください」

衆議院議員で元外相の河野太郎氏が5月12日、海外に住む日本人に対し、ある手続きをするようにTwitterで呼びかけました。

海外から、国政選挙で投票するための登録です。

7月には参議院議員選挙の投開票が予定されています。

海外から投票するための「在外選挙人名簿登録」には時間がかかるため、河野氏は、まだ申請をしていない人に対し「今日、アクションを」と呼びかけました。

在外邦人の皆様へ。 この夏の参議院選挙で投票するための選挙人登録はお済みですか。 できる限り早く登録の申請をする必要があります。 ぜひ、今日、登録に必要なアクションを起こしてください。 ぜひ、拡散してください。 登録方法について https://t.co/vImj0xraMc 申請書 https://t.co/SoEnWdrrUE

Twitter: @konotarogomame

登録の手続き、何ヶ月くらいかかる?外務省に聞いた

在外選挙人名簿への登録は、どれくらいの時間がかかるのでしょうか?

BuzzFeed Newsは、外務省の在外選挙室に取材しました。

まず、登録の方法は、出国前に市区町村窓口で申請する「出国時申請」と、海外の在外公館などで申請する「在外公館申請」の2種類があります。

在外選挙室の担当者によると、出国時申請の場合は約1ヶ月、在外公館申請では「約2ヶ月、おそくて3ヶ月」かかります。

参院選は7月10日の投開票が予定されています。

担当者は、今後の登録を予定している人に対し、「在外公館での登録も、今からでも(7月の参院選に)間に合うかもしれないので、できるだけ早く登録してほしい」と呼びかけました。

「間に合わず投票できなかった」「やり方改善して」の声

河野氏の呼びかけにTwitterでは、海外在住の有権者とみられるユーザーから「やらないと」「家帰ったらやろう」との反応がありました。

また、自身の失敗談を元に、早めの申請、または制度の改善を呼びかける声も上がりました。

《留学時、在外投票しようと思ったけど手続きが間に合わず投票できなかった経験がある。皆さま、早めのご対応を》

《前回の衆院選、私も私の周りも申請したけど登録間に合わなくて投票できないひといっぱいいた。在外選挙のやり方改善してほしい》

在外投票の投票率は「2%」。どうしたら改善できる?

外務省によると、海外に住んでいる日本人は、2021年10月現在で約134万人。うち、在外選挙人名簿の登録者数は9万6664人で、実際に昨年11月の衆院選で投票したのは約1万9千人でした。

衆院選での登録者の投票率は約20%でしたが、選挙権を持つ在外邦人全体で推計すると、投票率は約2%にとどまっているのが現状です。

昨年の衆院選では、コロナ禍の影響で通常以上に国際郵便に時間がかかったり、新型コロナや紛争を理由に大使館での投票が行われなかったりして、泣く泣く投票をあきらめた人もいました。

確かに在外選挙の登録や投票は依然として紙ベースで、手間と時間がかかりますし、総務省も外務省も改善するつもりが全くありません。 しかし、改善の後押しをするためにも、在外邦人の皆さんの声が必要です。

Twitter: @konotarogomame

河野氏もツイートで、「確かに在外選挙の登録や投票は依然として紙ベースで、手間と時間がかかりますし、総務省も外務省も改善するつもりが全くありません」「しかし、改善の後押しをするためにも、在外邦人の皆さんの声が必要です」と呼びかけました。

在外投票のハードルの高さは以前から問題となっており、「ネット投票」導入を求める声が上がっています。

海外に住む日本人が「ネット投票」できるよう求める署名には、2万7千筆以上が集まりました。

署名は今年2月に林芳正外相に提出。署名発起人らが、海外からのネット投票導入に向けた、システム構築や実証実験を求めました。