日本最大級のLGBTQイベント「東京レインボープライド2021」が4月24日〜5月5日にかけて開催されています。
新型コロナウイルスの影響を受けて、2020年に続き、今年も各種イベントはオンラインで実施。
今年、設立10周年を迎える東京レインボープライド。トークライブでは「#声をあげる世界を変える」をテーマに、各ゲストがそれぞれの思いを語りました。
初日の4月24日には、様々なゲストが登場するトークライブ「#おうちでプライド2021」が配信され、タレントのSHELLYさんが登場しました。
同性婚「大至急、実現してほしい」
SHELLYさんは、「今の社会で本当に変えたいと思うルールは?」という質問に対し、こう答えました。
「大至急、本当に今、実現してほしいと思っているのは同性婚です」
「やっぱり、同性婚が認められないと、LGBTQのコミュニティみんなが『否定』されてるというか、同じような権利が認められていない状態。日本はそんな国であってほしくない」
「同性婚を実現することは、同性カップルを家族の形として国が認めますということ」と話し、日本でも早く実現してほしいと話しました。
日本では現在、同性同士の結婚を認めない現行の制度は「憲法に反している」として、全国各地の同性カップルが一斉に国を提訴しています。
札幌地裁では3月17日、同性カップルのみ婚姻による法的効果を得られないことは、法の下の平等を保障する憲法14条に反するという画期的な判決が出ました。
電通ダイバーシティ・ラボが昨年末に実施した「LGBTQ+調査2020」でも、回答者の82.2%が同性婚の法制化に「賛成」「どちらかというと賛成」と答えたという結果が出ています。
子どもにとって本当に優しい世界とは。
SHELLYさんは「(同性婚が)認められた時、『その(カップルの)子どもがいじめられる。子どもがかわいそう』と言う大人たちが今もいると思います」とし、こう一蹴しました。
「皆さん思い出してください。いじめっていうのは、いじめられる子が悪いんじゃなくて、いじめる子が悪いんです」
「めがねをかけてる、髪の色が他の子と違う、体の形が違う、両親はお父さんが2人がいるーー。子どもは何かと理由を作っていじめるわけですから、『いろんな人がいていいんだよ』『その人の見た目とか、変えられないことで、いじめるのは良くないんだよ』と、いじめてる子をちゃんと教育をするのが、本来の正しい社会だと思います」
SHELLYさんは、「本当に子どもに優しい社会」とは「偏見がなくて、みんな平等に生きられて、どんな状況でも同じようにチャンスが与えられるような世の中」と話し、婚姻の平等も必要だと主張しました。
また、「大人たちが偏見をなくさない限り、子どもたちにそれは求められない」とも指摘しました。
この日のオンライントークの司会の1人は、東京レインボープライドの共同代表でトランスジェンダー男性の杉山文野さん。
杉山さんとパートナーは、LGBTに関する活動に共に取り組む松中権さんから精子提供を受け、2018年11月に第一子を授かりました。
2020年12月には第二子が生まれ、現在は、2人の子どもの子育て中です。
SHELLYさんの発言に対し、杉山さんは自身の経験を、こう語りました。
「僕も今、子ども2人が保育園に行っています。子どもがいじめられたら…って、ちょっと僕自身も思ったりはしたんですけど、先生もめちゃくちゃフレンドリーですし、保護者の方たちもすごく仲良くさせていただいています」
「もちろん全てがそうとは言わないですけど、そういうふうに『変わってきてる社会があるんだ』ということも、ぜひ知っていただけるといいな、と思っています」
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LGBTQをはじめとする性的マイノリティの存在を社会に広め、“性”と“生”の多様性を祝福するイベント「東京レインボープライド」。BuzzFeed Japanは2021年4月23日(金)〜5月1日(土)にかけて、性的マイノリティに焦点をあてたコンテンツを集中的に発信する特集を実施します。
特集期間中、Twitterではハッシュタグ「#待ってろ未来の私たち」を使って、同性婚やパートナーシップ制度などのトピックをはじめ、家族のかたちに関する記事や動画コンテンツを発信します。
同性婚の実現を求めて全国のカップルが国を訴えた裁判や、各地でのパートナーシップ制度の広がりなど、少しずつ社会が変わり始めている今だからこそ、「より良い未来に生きる私たち」に向けて、「2021年の私たち」からのメッセージを届けます。