プラスチック製の袋やトレイに入れられ、何重にも包装された野菜や果物…。
これって必要なのかな?誰しもが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
スーパーなどで見つけた「プラスチックの過剰包装」の写真をアップし、日本のプラごみ問題について発信するInstagramアカウントがあります。
BuzzFeed Newsは、アカウントの運営者に話を聞きました。

このアカウントの名前は"Plastic obsessed Japan(プラスチックに取り憑かれた日本)"。
日常生活で発見した、プラなどで過剰包装された商品の写真を淡々とアップし「なんでこんなに何重にも、プラスチック包装で包む必要があるの?」と疑問を投げかけています。
2019年4月にこのアカウントを始めたアレックス・コリナさん(35)は、アカウントの開設理由をこう話しました。
「たとえプラスチックを使いたくなくても、買い物時に既に包装にプラスチックが使われています。日々、目にするプラスチックの過剰包装を記録することで、いかに不必要な包装がなされているかを皆に知ってほしくてアカウントを作りました」

なんでこんな少量の商品のために…
このアカウントは、2019年4月、アレックスさんが東京都内のスーパーで目にした光景がきっかけとなり開設されました。
ある日、スーパーで買い物をしていると、刺身などに添えられる「紅たで」が少量なのにプラ製トレイに入れられているのを目にし、ショックを受けたといいます。
「スプーン1匙分ほどの少量の食材を売るために、いくつも包装がされていて本当に驚きました。しかしその時、ハッとしてスーパーの店内を見渡してみると、日本のスーパーではいかに不必要なプラスチック包装がされているかということに気付いたんです」
アカウントには、1つのトマトやマンゴー、オレンジを売るために、トレイや網状のキャップで包み、またその上にラップなどで包んでいる写真がアップされています。
「本当にもったいない」ユーザーから寄せられる声
インターナショナルスクールで中学教員を務めるアレックスさんは、4年前に来日しました。
アメリカとエクアドルにルーツを持つアレックスさんは、これまでに、アメリカ、エクアドル、中国に住んでいました。しかし「日本で見るようなこれほどのプラスチックの過剰包装は、どこの国にもなかった」と話します。
「これまでに住んだことのある各国もそれぞれ、使い捨てプラスチックなどのごみ問題を抱えていることに違いはありませんが、スーパーなどの野菜の個包装などに関しては、比べ物にならないほど、日本の問題は大きいと思いました」
実際、アカウントには日々、投稿を見た日本在住の外国人や、外国人観光客、そして日本人ユーザーからも「本当にもったいない」「過剰包装をやめてほしい」とコメントやメッセージが届いています。
最近では、日本各地に住む人々から、スーパーやコンビニでそれぞれが目にしたプラ製の過剰包装の写真などが届いたり、タグ付けされたりするといいます。
「みんなが日常生活の不必要なプラスチックに気付き、写真を送ってくれます。小さなコミュニティが形成されているようで、とても良いことだと思います」

「一人一人にできることがある」
プラスチックの過剰な使用を抑制するため、7月1日からは、レジ袋の有料化が始まります。
アレックスさんは「大きな変化を起こすには、不必要な使い捨てプラスチックを法律で禁止することが必要」と指摘し、現時点で一人一人ができることに関してはこう語りました。
「一人一人が日常生活でプラスチックをできるだけ使わないようにし、プラごみ問題を意識することが大切です」
「買い物をする時には、『賢い買い物客』になり、環境への配慮を考えて商品を選択することが大切です。皆が問題解決のために何ができることがあるはずです」
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