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維新が“躍進”。それでも、松井代表が「我々は負け」と話した理由

衆院選で日本維新の会は41議席を獲得し、選挙前より30議席増という躍進を見せた。松井一郎代表がそれでも「負け」という理由、そして今後の展望は。

10月31日に投開票された衆院選で、日本維新の会は議席を4倍近くに増やした。

選挙前の議席は11議席。それが41議席となった。

一般的には「躍進」と言えるだろう。しかし、維新の松井一郎代表は、31日夜のTBS系列の選挙特番「選挙の日2021 太田光と問う!私たちのミライ」で、爆笑問題の太田光さんに「嬉しそうですね」と問われ、「いや、そんなことないですよ」「我々は負けてる」と話した。

維新は大阪で「全勝」し、確実な“躍進”を見せたのに、なぜ「負け」と語ったのか。

開票センターでの会見で、松井代表はその理由、そして今後の展望を語った。

時事通信

日本維新の会の松井一郎代表

31日の夜の選挙特番で松井氏は「これは『政権選択選挙』なんで、我々は負けてるわけでしょ」と太田さんに返答した。

立憲民主党や共産党などは衆院選で、「政権交代」を旗頭に、多くの選挙区で統一候補を立て、「野党共闘」を進めてきた。

維新は立憲などの野党共闘とは距離を取り、自民党と直接対決する戦術をとった。

しかし自民は単独で過半数を上回り、「絶対安全多数」の261議席を確保した。

与党が結果として「信任された」ことが、野党の一員として松井氏が「我々は負け」と語った理由だ。

開票センターでの会見では、このように語った。

「躍進と言っているのはメディアの皆さんがキャッチフレーズをつけているだけで、今回は与党の勝利なんです。政権選択選挙なので、与党で過半数とるのが勝利でしょ。我々は少し増やしていただいたというのが、今の状態だと思います」

「(維新は)まだまだ基礎体力が不足している。少しずつ地方議員が増えてきていますが、圧倒的に自民ですから」

「ただ、法案提出権はいただけたので、これから実績を期待をいただいている。今、スタートラインに立てたかなと思います」

維新は、衆院選での選挙戦をめぐり、単独での法案提出が可能となる21議席の獲得が「最低ライン」の目標だとしていた。

国政で目指すのは?「大阪都構想」はどうなる?松井氏自身は…

時事通信

会見で話す松井代表(中央)と、吉村副代表(右)。

維新は、大阪府の19選挙区で15議席を獲得、残りの4議席は公明党が当選した。

維新が候補者を擁立していたのは15選挙区。すべての選挙区で勝利を収めた形になる。

今後の国政での目標については、会見で松井代表は「構造改革」を掲げた。

「昭和のままのこの日本の構造では、持続可能な形で続けていくのはなかなか厳しいと僕は思います。人口も減っていて高齢化率もあがっているのですから」

「これは日本全体の大きな構造改革として、国会、永田町で力を持って、少しでもその方向に進めるように、国会議員中心に励んでもらいたいと思います」

「既存の旧来の政党になるのではなく、やはりこれからも『挑戦する政党』『改革する政党』として前に進んでいくことが非常に重要だと思う」

時事通信

選挙カーから手をふる松井代表

2020年11月に住民投票で否決された、大阪市を廃止・分割する「大阪都構想」については、以前計画していた形で再び実現を目指す可能性は否定。

ただ、二重行政の解消については進めていく姿勢を示した。

「大阪都構想は昨年の住民投票で否決となった時にも、一旦先を引かしてもらうということははっきり申し上げております。ただ、構造改革はこれはこれからも継続してやらなければなりません」

また会見では、松井代表、吉村副代表ともに、日本維新の会の次期代表選には出馬しないと表明。松井氏は自身の進退についてこう語った。

「ご存知の通り、市長の任期をもって政治家を引退します。それはもう決めているわけですから。引き続き代表としてやっていくということも、自分が手を上げてやるというのも、無責任なところがあると思います。ルールに沿った形で、党の執行部というものを決めていただきたいと思います」