コスメブランドの「LUSH(ラッシュ)」が、古本の寄付を呼びかけています。
回収期間は11月19日から、「世界人権の日」の12月10日までの3週間で、古本は店頭で受け付けます。
古本は換金し、日本で暮らす難民の人々のために寄付します。

回収を受け付けるのは、全国のLUSH63店舗。参加店舗は、LUSHのウェブサイトで確認できます。
古本を寄付につなげるサービス「charibon」を運営するバリューブックスが査定し、日本に暮らす難民のサポートをするNPO法人「難民支援協会」に寄付します。
回収対象となるのは、2011年以降に出版されていて、裏表紙に国際標準図書番号(ISBN番号)がついている本です。

「同じ日本に暮らす私たちの責任」難民を支援する理由
LUSHが古本を回収し、難民支援のために寄付するのは、今回が3回目。
LUSHは「難民の方々が暮らしやすい社会を築き上げていくのは、同じ日本に暮らす私たちの責任」だとして、ウェブサイトで次のように説明しています。
《紛争や人権侵害などから自分の命を守るためにやむを得ず母国を追われ、逃げざるを得ない状況に陥った難民。様々な理由から日本にたどり着いた難民が、日本にもたくさん暮らしています》
《アフリカ、アジア、中東などの出身者が多く、慣れない寒さの中、また、長引くコロナ禍の影響により、さらに厳しい社会状況の中で過ごすことになります》
《これまで何とか頼りにしてきた周りのサポートが途絶え、今日明日の食べ物も尽きてしまい困っているという方や、日本に来て何年か経ち、日本語を覚えて何とか就職をした会社がコロナで休業になり生活苦に陥っている方など、コロナ前とは異なる理由で難民支援団体に相談に来る人が多くいます》
特に食料やシェルター、医療に関する支援が必要だといい、厳しい状況に置かれる難民の人たちについて「一人でも多くの方に知っていただきたい」と綴っています。
古本が「4食分」「1泊の宿」「1回分の通院費」になる

昨年のキャンペーンでは、計1379冊を回収しました。では、寄付はどのようなことに使われるのでしょうか?
1冊50円だと仮定して、以下のような支援につながるそうです。
30冊で、今日明日の食べ物に困っている難民の方に、パスタやカレー、豆など4食分の食料を提供。
60冊で、泊まる場所がない難民の方に、一泊の宿を手配。
120冊で、健康保険にも入れず医療を受けられない状態にいる難民の方の、1回分の通院費に。
これまでも、難民の保護を呼びかけ
LUSHは以前から、国内の難民支援団体に寄付・助成するなど、難民支援について積極的に発信してきました。
今春、日本の難民受け入れや入管施設への収容に大きな影響を与える可能性があった「入管法改正案」(のちに廃案)が国会で審議された際にも、SNSなどで難民保護を呼びかけていました。
ラッシュは、難民支援協会が実施するキャンペーン「 #難民の送還ではなく保護を 」に賛同します。今進められている法改正により、守られるべき難民が命の危険にさらされる可能性があります。大切な命を守るために、あなたのRTが声となって届きます。https://t.co/fDAyc5kjld
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