「LGBT?自分の周りにはいないよ!という声もよく聞くけれど…」ーー。
バイセクシュアルであることを公表している漫画家のトミムラコタさんが、自身や友人の経験をもとに、「LGBTって?」「周りの人はどうしたらいい?」をコミックエッセイにまとめました。








漫画での発信は、東京都総務局人権部の企画。東京都人権部のTwitterアカウント(@tocho_jinken)や、ウェブサイトで漫画を掲載しました。
バイセクシュアルと公表していて、漫画「ぼくたちLGBT」などを手がけてきたトミムラコタさんが、多様な性自認や性的指向について8枚の漫画にまとめました。
東京都の人権部では、LGBTQの人々の人権を含む様々な人権問題について発信していますが、コロナ禍で対面のイベントなどができない状況に。
そんな中、若者にもリーチがしやすいTwitterで、漫画を通してLGBTQについて発信したといいます。
「一見周りにはいないように見えても、実際は色々な人がいる」

漫画では、トミムラコタさん自身が感じる、世間のバイセクシュアルに対する誤解や、ゲイ、レズビアン、トランスジェンダー女性の友人らから聞いた経験談などを描いています。
トミムラさんは周りに自分がバイセクシュアルと伝えたとき、「性に奔放」「彼女も彼氏もいるの?」など、間違った認識に基づいたことを言われました。
レズビアンの女性は、カミングアウトすれば「女同士?どうやって性行為するの?」と不躾な質問を投げられ、ゲイの男性は友人に「ゲイの人達って才能ある人が多いし、クリエイティブだし…」と、ステレオタイプに当てはめた印象を言われ、カミングアウトがしにくくなったといいます。
トミムラさんは「自分の身を守るため、偏見が誤解があることによってカミングアウトしない選択をする人が多い」とし、「一見周りには(LGBTQの人は)いないように見えても、実際は色々な人がいる」「想定することが大事」と綴りました。
「周りにいない」と決めつけて、LGBTQの人々を否定するような発言を絶対にしないこと。そして「らしさの押し付けをせず、自分の中の『当たり前』を強要しないこと」が大切だとしました。
また、カミングアウトを受けた時などにも、本人の同意がないまま他人に勝手に性自認や性的指向について暴露(アウティング)することは絶対あってはなりません。
「LGBT」という言葉は約8割が認識。でも…
東京都総務局人権部の担当者はBuzzFeed Newsに対し、こう話します。
「LGBTという言葉などの認知度は上がってきていますが、まだまだ偏見などを持っている人もいます」
電通ダイバーシティ・ラボが昨年末に実施した「LGBTQ+調査2020」によると、「LGBT」という言葉の認知度は約8割と、言葉自体は世間で広がってきています。
