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2019年6月3日

「職場でのヒール強制なくして」1万8千筆の署名を厚生労働省に提出

職場で女性職員に対してヒールの着用を義務付ける会社が現在でも多くあり、それに反対する動き「#KuToo」が広がっています

「なぜ女性だけが、足を痛めることもあるヒールの着用を強制されるの?」

そのような疑問をきっかけに、企業に対しヒール着用を義務付けないように呼びかける運動が広まっている。

「職場でのヒール・パンプスの強制をなくしたい」としたオンライン署名は1万8千筆にも上った。署名は6月3日、厚生労働省に提出された。

Sumireko Tomita / BuzzFeed

署名提出のために厚生労働省に入っていく石川さん(左)ら

#KuToo

この署名活動の支持者を集めた背景には、サービス業などの職種で女性スタッフにヒール着用を義務付ける企業の多さがある。

オンライン署名のコメント欄には「販売職で腰を痛めても5cm以上のパンプスを履かなければならずとても苦痛だった」「勤め先はヒール鉄則。一日中歩き回って重い物を運び、足を痛めました」などと、多くの実体験が寄せられている。

「靴(くつ)」と「苦痛(くつう)」、そして性暴力告発の動きの際に使われたハッシュタグ「#MeToo(ミィートゥー)」をかけてツイッター上では「#KuToo」というハッシュタグも生まれ、多くの女性が自身の経験をハッシュタグと共にTwitter上に投稿した。

時事通信

就活生の場合は、企業が強制している訳ではないが、一般に「リクルートスーツ」と呼ばれる就活生用の黒いスーツの売り場にはセットで革の黒いヒールが並ぶ。

多くの就活生がそのヒールで企業訪問や面接に出かけており、「毎日、靴ずれを起こしていて足が血だらけ」とオンライン署名のコメント欄やTwitterには、就活生からの声も寄せられた。

始まりは一つのツイート

私はいつか女性が仕事でヒールやパンプスを履かなきゃいけないという風習をなくしたいと思ってるの。 専門の時ホテルに泊まり込みで1ヶ月バイトしたのだけどパンプスで足がもうダメで、専門もやめた。なんで足怪我しながら仕事しなきゃいけないんだろう、男の人はぺたんこぐつなのに。

@ishikawa_yumi

#KuTooの始まりは、主宰の石川優実さんが今年1月に投稿したツイートだった。

葬儀の案内のアルバイトをする石川さんは、就業ルールとしてヒール着用を義務付けられているという。そのバイトや、学生時に強制されていたヒール着用の辛さをツイートしたところ、多くの共感が集まった。

「私はいつか女性が仕事でヒールやパンプスを履かなきゃいけないという風習をなくしたいと思ってるの。専門の時ホテルに泊まり込みで1カ月バイトしたのだけどパンプスで足がもうダメで、専門もやめた」

「なんで足怪我しながら仕事しなきゃいけないんだろう。男の人はぺたんこぐつなのに」

ツイートへの「いいね」は6万7千以上となり、2万9千リツイートされた。

Sumireko Tomita / BuzzFeed

提出するオンライン署名を持つ石川さん

「マナーだから」「そういうものだから」という空気を変えようと、石川さんは署名を始めたという。

この日は、1万8856筆のオンライン署名を印刷したものを、厚生労働省雇用均等政策課に提出し「企業によるヒールやパンプスの強制を禁止するよう通達を出して欲しい」と要請した。

Sumireko Tomita / BuzzFeed

提出された1万8856筆の署名

#KuToo のハッシュタグをつけたツイートには、女性への健康の影響や利便性の問題のほか、災害時への指摘もあった。

「東日本大震災などを経験した災害大国の日本で、日常的にヒールを強制するのはおかしい。いつおこるか分からない災害時にも安全なのはスニーカーやヒールのない靴」

職場でヒールを強制しない動きは、少しづつ出てきている。その例となるのが、JAL傘下のLCC「ZIPAIR Tokyo(ジップエア・トーキョー)」だ。

客室乗務員もスニーカー

時事通信

ジップエアが発表した制服。足元は皆がスニーカー

客室乗務員は揺れ動くこともある飛行機内での業務なのに、ヒール着用を求められることも多い。最近は、動きやすさや安全性を重視したスニーカーを着用する動きも広がってきている。

2020年の就航を目指すZIPAIR Tokyoは4月11日に、新しい制服を発表し、客室乗務員や地上職員、操縦士のいずれもスニーカーを着用するということが話題となった。

時事通信

スニーカーは白と黒で、機能性を重視したモノクロの制服にもあった配色だ。

「動きやすさ」は靴だけでなく、女性用の制服にもパンツスタイルを取り入れ、天候などにも合わせて選べるようになっているという。

ジェンダーや古くからの慣習に捉われない、制服や企業の服装に関する規定が各業界で少しずつ広まっている。

Contact Sumireko Tomita at sumireko.tomita@buzzfeed.com.

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