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「私はこの手でこの子を育てたい。だから…」。漫画『コウノドリ』の子宮頸がん編が無料公開

医療マンガ『コウノドリ』の子宮頸がん編が無料公開されています。4月9日の「子宮頸がんを予防する日」に合わせ、医師らが、子宮頸がんを防ぐHPVワクチンの重要性を知ってもらおうと、発信をしています。

日本で毎年約1万1000人の女性がかかり、約3000人が命を落とす病気があること。それを予防する方法もあることを、あなたはご存じですかーー?

子宮頸がんです。

4月9日の「子宮頸がんを予防する日」に合わせて、医療マンガ『コウノドリ』(鈴ノ木ユウ・講談社)の子宮頸がん編が、無料公開されています。

『コウノドリ』の子宮頸がん編は、こんなストーリーです。

妊娠12 週目で行った妊娠初期検査で、子宮頸がん検査を受けた女性に子宮頸がんが見つかりました。「出産か、がんの治療か」。厳しい選択に迷う夫婦と医師たちの奮闘が描かれています。

作中では、子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)や、子宮頸がんなどを防ぐHPVワクチンについても説明されています。

子宮頸がん編は、講談社の協力により4月22 日までオンラインで公開されています。

マンガの公開は、産婦人科医や小児科医などがつくる「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」の、「子宮頸がんを予防する日」にあわせた取り組みの一つ。

「みんパピ!」のYouTubeアカウントでは、ダイジェスト版動画も公開されています。

ダイジェスト版の動画では、子宮頸がんが発覚した女性の「私はこの手で、この子を育てたい」という思いが語られています。

YouTubeでこの動画を見る

youtube.com

YouTubeで公開されたダイジェスト版

「まだ不安を抱いている人も」「正確な情報を伝えていくことがミッション」

子宮頸がんを予防する日に際して、「みんパピ!」代表理事で産婦人科専門医の稲葉可奈子さんは、以下のようにコメントしています。

「子宮頸がんは予防接種とがん検診とで予防できる病気です。世界中で当たり前 に接種されている HPVワクチンを、8年以上もの積極的勧奨差控えのために日本人だけがほとんど接種していません」

「安全性が確認され、国が積極的なおすすめを再開したこと、そして公費によるキャッチアップ接種の実施は、国民の健康を守るためにとても意義のあることです。あとは、この事実をより多くの方々に伝えていくことが重要です」

「2013年の報道が記憶に残っていて、HPVワクチンに対してまだ不安を抱いている人もいます。HPVワクチンの有効性と安全性についての正確な情報を、1人でも多くの人へ伝えていくことが私たちのミッションです」

現在、小学校6年生から高校1年生相当の学年の女子が、HPVワクチンを「定期接種」として無料で受けられます。

また、「キャッチアップ(追いつくための)接種」として、平成9~17年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)でうち逃した女子も、この4月から3年間、無料で接種することができます。