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岸田内閣、女性の閣僚は3人。これまでの内閣は…? 写真で振り返った

岸田新内閣の女性閣僚は3人のみ。これまでの日本の内閣を振り返りました。

自民党の新総裁となった岸田文雄氏が10月4日、臨時国会で第100代首相に指名されました。岸田内閣が発足します。

新しい内閣として発表された顔ぶれの中で、女性は野田聖子氏(61)と牧島かれん氏(44)、堀内詔子氏(55)の3人のみです。

野田氏は少子化担当相(地方創生担当大臣と女性活躍担当大臣兼務)、牧島氏はデジタル大臣(行政改革担当大臣と規制改革担当大臣兼務)、堀内氏はワクチン担当大臣(オリンピック・パラリンピック担当大臣兼務)を務めます。

女性議員の増加や女性閣僚の起用も重要視される中、なかなか進んでいないという現状があります。

初の女性閣僚起用はいつ?これまでの最多人数は?

日本での女性閣僚の人数について、振り返りました。

日本初の女性閣僚誕生は今から約60年前

第二次世界大戦後、それまでは選挙で投票できなかった女性が、初めて参政権を得ました。

1946年4月の衆議院議員総選挙では、約1380万人の女性が初めて投票し、女性の国会議員が39人誕生しています。

日本で初めて女性が閣僚に就任したのは1960年のこと。第1次池田内閣で厚生大臣となった中山マサ氏です。

初の女性国会議員誕生から、初の女性閣僚誕生まで、14年かかりました。

中山氏は、長崎県長崎市出身。長崎商工会議所によると、イギリス人の父親と日本人の母親を両親に持ち、高校卒業後はアメリカの大学で学びました。

厚生大臣としては、小児まひ対策や母子家庭への児童扶養手当支給の法制化に取り組みました。

中山氏以降、女性が閣僚になることはありましたが、1人かゼロの状態が続きました。

1972年発足の第一次田中内閣では、女性が一人もいません。年齢層もかなり高い様子が見受けられます。

1989年、女性2人が同時に閣僚就任

一度に2人、女性が閣僚となったのは、中山氏の入閣から約30年後のことでした。

1989年発足の海部俊樹内閣では、評論家の高原須美子氏が経済企画庁長官に、参議院の新人である森山真弓氏が環境庁長官に就任しました。

4年後の1993年には、細川内閣で3人の女性が入閣しました。

時代の流れと共に、女性が複数入閣することも多くなった一方で、90年代になっても、女性閣僚がゼロの内閣もありました。

1995年8月発足に発足した自民・社会・さきがけ連立の村山改造内閣では男性閣僚しかいませんでした。

日本の女性閣僚、過去最多は…

日本の女性閣僚、歴代内閣で最多は何人だと思いますか?

答えは「5人」です。

女性5人の入閣は過去2回ありました。

史上最多、女性5人の入閣は、2001年4月に発足した第1次小泉政権

田中眞紀子氏が外務大臣に抜擢され、遠山敦子が文部科学大臣、扇千景氏が国土交通大臣、森山眞弓氏が法務大臣、川口順子氏が環境大臣に就任しました。

「女性活躍」を掲げた安倍政権も、2014年9月発足の第2次安倍改造内閣で、過去最多の5人の女性閣僚を登用しています。

安倍政権では、内閣改造のたびに複数の女性が複数入閣しました。しかし、世界的に見ると、それでも多いとはいえません。

2020年9月に発足した菅政権では、女性閣僚は上川陽子法相と橋本聖子五輪相の2人のみでした。

女性閣僚の割合、日本は世界151位

女性に関する国連の機関「UN Women」とIPU(列国議会同盟)が2021年3月に発表したデータによると、2021年1月現在で、日本の閣僚ポストで女性が占める割合は10.0%(20人中2人)で、世界151位でした。

前年発表の世界113位に比べ、順位を下げました。

1位のニカラグアは女性閣僚の割合が58.8%で、次いでオーストリア、ベルギー、スウェーデンがそれぞれ57.1%でした。

女性が閣僚の半分以上を占める国は13カ国あり、上記4カ国に続き多い順に、アルバニア、ルワンダ、コスタリカ、カナダ、アンドラ、フィンランド、フランス、ギニアビサウ、スペインです。