ミルクティーを飲んで、酪農家さんたちを応援することができる…??
JA全農は年末年始に向け、牛乳を50%以上使ったミルクティーを発売しました。牛乳の消費を喚起するためです。
業界団体によると、コロナ禍で牛乳の消費が落ち込んでおり、需要がさらに低下する年末年始に、5000トンもの生乳の廃棄が出てしまうおそれれがあるといいます。
「酪農家が丹精込めて搾った生乳を一滴たりとも無駄にしない」
JA全農が数量限定で12月1日から発売を始めたのは、「箱根山麓紅茶」の茶葉をつかったミルクティー。
「(牛乳)消費拡大の一助となるように」としていて、全農が運営するオンラインショップや、関東地方にある「Aコープ」の店舗、神奈川県内のJA直売所で購入できます。
全農はミルクティーの発売に際し、ウェブサイトでこう綴っています。
「『酪農家が丹精込めて搾った生乳を一滴たりとも無駄にしない』そんな私たち全農の思いが詰まったミルクティーです」
「自ら牛乳を使用したミルクティーの開発・販売を行うことで酪農業界を取り巻く環境を発信すると共に、少しでも需要拡大に貢献したいと考えました」
生乳が5千トンも余り、廃棄の可能性も
例年、年末年始は、学校が休みになることなどから牛乳の消費量が落ち込む時期です。
さらにコロナ禍では、飲食店が休業するなど、業務用の牛乳の消費が減りました。
業界団体「Jミルク」の試算によると、これらの影響が重なり、今年の年末年始には、牛乳や乳製品の原料である生乳が約5000トンも余り、廃棄されてしまう可能性があるということです。
そのようなことが起こらないためにも、年末年始にかけて、酪農関係者自らが牛乳を積極的に飲むことを呼びかける「#1日1L」運動も行っています。
Twitterなどでは、牛乳をたくさん使った「ミルク鍋」や牛乳寒天の作り方も発信。ウェブサイトでは、牛乳を使った世界各国の料理のレシピをたくさん公開しています。
国も動いています。金子農林水産大臣は12月14日の会見で、牛乳をつかった和食の普及など、牛乳消費拡大のプロモーションを強化し、さらなる対応を検討していくと話しました。
サムネイル:Getty image