ミルクティーを飲むだけで、救えるものがある。生乳「大量廃棄」の懸念、知っていますか?

    牛乳の消費が落ちこむ年末年始。生乳を無駄にしないために、ミルクティーが発売されました。

    ミルクティーを飲んで、酪農家さんたちを応援することができる…??

    JA全農は年末年始に向け、牛乳を50%以上使ったミルクティーを発売しました。牛乳の消費を喚起するためです。

    業界団体によると、コロナ禍で牛乳の消費が落ち込んでおり、需要がさらに低下する年末年始に、5000トンもの生乳の廃棄が出てしまうおそれれがあるといいます。

    「酪農家が丹精込めて搾った生乳を一滴たりとも無駄にしない」

    JA全農が数量限定で12月1日から発売を始めたのは、「箱根山麓紅茶」の茶葉をつかったミルクティー。

    「(牛乳)消費拡大の一助となるように」としていて、全農が運営するオンラインショップや、関東地方にある「Aコープ」の店舗、神奈川県内のJA直売所で購入できます。

    全農酪農部から『ミルクティー』を新発売🐮 牛乳をたっぷりと使用したミルクのコクと、箱根山麓紅茶の爽やかな香りのバランスが味わえます😋 牛乳の消費が減る冬場の需要を、おいしく支えたいという想いから開発しました✨ https://t.co/Nfx5d72sJs #全農 #酪農応援 #年末年始も一杯のエールを

    Twitter: @Jatown_rakuichi

    全農はミルクティーの発売に際し、ウェブサイトでこう綴っています。

    「『酪農家が丹精込めて搾った生乳を一滴たりとも無駄にしない』そんな私たち全農の思いが詰まったミルクティーです」

    「自ら牛乳を使用したミルクティーの開発・販売を行うことで酪農業界を取り巻く環境を発信すると共に、少しでも需要拡大に貢献したいと考えました」

    生乳が5千トンも余り、廃棄の可能性も

    例年、年末年始は、学校が休みになることなどから牛乳の消費量が落ち込む時期です。

    さらにコロナ禍では、飲食店が休業するなど、業務用の牛乳の消費が減りました。

    業界団体「Jミルク」の試算によると、これらの影響が重なり、今年の年末年始には、牛乳や乳製品の原料である生乳が約5000トンも余り、廃棄されてしまう可能性があるということです。

    そのようなことが起こらないためにも、年末年始にかけて、酪農関係者自らが牛乳を積極的に飲むことを呼びかける「#1日1L」運動も行っています。

    Twitterなどでは、牛乳をたくさん使った「ミルク鍋」や牛乳寒天の作り方も発信。ウェブサイトでは、牛乳を使った世界各国の料理のレシピをたくさん公開しています。

    国も動いています。金子農林水産大臣は12月14日の会見で、牛乳をつかった和食の普及など、牛乳消費拡大のプロモーションを強化し、さらなる対応を検討していくと話しました。

    サムネイル:Getty image