英国のYouTuber一家、インガム家が、自分たちの家族に加わった赤ん坊と瓜二つの人形を279ポンド(約3万6000円)で売り出す。インガム家のファンにも赤ちゃんを抱きしめる気分が味わえるように、とのことだ。
父のクリスと母のサラを中心とするインガム家は、4人いる子どもたちの日常をリアリティショーのようにビデオログで配信しており、チャンネル登録者が120万人いる。
3月27日に生まれたジェイスは、生後10日目にしてInstagramアカウントを持った。末っ子で長男のジェイスの上には、13歳のイザベル、9歳のエズミ、7歳のイスラという3人の姉がいる。
当然のことながら、産気づいてから分娩までのようすはビデオで記録され、「感動的な出産」という人目を引くタイトルが付けられて家族のYouTubeチャンネルで公開された。
インガム家が7月19日に公開したビデオの内容は、父クリスと母サラがジェイスとそっくりの赤ちゃん人形(リボーンドール)をデザインしたとイザベルとエズミに伝えて驚かせる、というものだった。
ジェイス人形は、英国の玩具会社Mary Shortleがデザインし、279ポンドで販売する。オプション販売される服などのアクセサリーセットを合わせると、総額344ポンド(約4万4000円)になる。
Mary Shortleのウェブサイトによると、生後2週間のジェイスをモデルにしたジェイス人形は、250体のみの数量限定品だそうだ。
「本物そっくりで、愛らしい、あなただけのジェイス君!」(Mary Shortle)
ジェイス人形を買うようなインガム家の大ファンに向けて、Mary Shortleは「これから発表する予定の特別なお茶会に、あなたとあなたのジェイス人形をご招待。お茶会には、インガム一家も参加します」というサービスも用意している。
この特別なチャンスは、「ジェイス君のリボーンドール購入者だけの特権」であり、インガム一家に会えて、デザートと飲み物を一緒に楽しめるという。
クリス・インガムさんはBuzzFeed Newsに対し、Shortleとは「途方もなく素晴らしく」良好な関係にあり、娘たちはジェイス人形が大好きだ、と話した。人形を作るというアイデアは、Shortleとのミーティングで生まれたそうだ。
クリス・インガムさんは、「あのリボーンドールはジェイスの複製でないし、似せて製造してもいない」と話す。そして、「ジェイス・インガムという名前が付けられたごく普通のリボーンドールで、我が家の赤ちゃんを表現しているだけ」とした。
さらにクリス・インガムさんは、今回のコラボ企画がファンにとって「とてもよい機会」だとしている。
「リボーンドールは、たくさんの子どもたちに大きな喜びと幸せをもたらしてくれる。子どもだけでなく、全世界のさまざまな人たち、我が家の子どもたちも幸せになる。そうしたインガム家チャンネルのファンに、何か肯定的な意見を言えないのでしょうか」(クリス・インガムさん)
ジェイス人形と本物のジェイスを並べてみたが、区別できるだろうか。
左が本物だ。
インガム夫妻がShortleとのコラボを発表すると、ネットで企画の意図に疑問を投げかける人たちが現れた。
If anyone wanted an update, the Ingham family is now selling life-like replicas of their baby, Jace. Imagine finding out your parents once sold realistic dolls of the newborn you online for £300.
「インガム家の最新ニュース。ジェイスそっくりの赤ちゃん人形を売るんだって。
親が自分たちの赤ん坊を人形にして300ポンドでオンライン販売するって、どういうことなの」
一体誰がジェイス人形を買うのか、疑問視する人が大勢いた。
my heads gone chris ingham and his family are genuinely selling a £350 replica of their actual new born child for strangers to buy??? mate imagine what freaks could buy that - cant believe my eyes
「訳が分からない。
クリス・インガムと家族は、自分たちの生まれたばかりの赤ん坊に似せた350ポンドする人形を、見ず知らずの他人に本気で売るつもりなの?
一体、どんな変わり者が買うんだろう。自分の目が信じられない」
「別次元」と評する人もいた。
Just realised there’s been NOTHING about the Ingham family for ages so I just snooped on them and discovered that they’re selling reborns of their baby for £££... That’s fucking next level
「ずっと前からインガム家には興味が全然なかったから、ちょっと覗いてみて、赤ん坊のそっくり人形を売るって知った。何とも言いようのない別次元」
「思わずウェーって言っちゃった」
It's a big yikes from me with regards to that Ingham family doll and they've even managed to creep out their own fanbase. These are the comments on their announcement video.
「あのインガム家の人形には思わずウェーって言っちゃった。ファンをゾッとさせているよ。インガム家の発表ビデオには、気持ち悪いっていうコメントがついている」
ところが、インガム家のYouTubeビデオには、リボーンドールのアイデアが気に入った、というファンからのコメントもある。
「もう、たまらなく愛おしいし、とっても素敵なアイデア。ジェイスの双子ちゃんを買おうか考え中!」(あるコメント)
「なんてクールなの!自分たちの夢を追い続けるのが素晴らしいし、やりたいことを実行しているのが見事。『気色悪い』とか『不気味』とか『フォローを止めた』なんて外野の声なんて無視して。そんな人たちには、私たちの見ている世界がまったく見えていない。インガム家が大好き」(別のコメント)
クリス・インガムさんは、ジェイス人形に対する反応の大半が肯定的で、否定的なコメントは「少数派」としている。
「残念だけどこの世界には、否定的なことが生き甲斐で、それにばかり集中する人がいる。肯定的だったり大賛成だったりする意見を完全に無視し、ゴシップや人生の「ドラマ」的な面ばかり注目している。これはひどく悲しい」(クリス・インガムさん)
インガム家は、以前にも物議をかもしたことがある。昨年クリス・インガムさんが10代女性へ「いかがわしい」メッセージを送ったと報じる、Sun砲を受けたのだ。
当時、クリス・インガムさんは取材に応じなかった。BuzzFeed Newsもこの件に関して問い合わせたが、コメントは得られていない。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:佐藤信彦 / 編集:BuzzFeed Japan