自転車でもあり、バイクでもある、新しい乗り物

3つの走行モード

充電式で、排ガスも出ない。

折りたためば、旅行などでも活躍しそう。

USB充電や指紋認証ロックも搭載。なんだかハイテク

おもしろ商品じゃなくて、公道をちゃんと走るために

デザインはあえて「普通」にした

気になる「安全性」は最優先

漕がなくても進む、爽快感!
早くも目標金額を達成

自転車とも原付とも違うし、電動アシスト自転車でもない。ワクワクな乗り物は、早くもクラウドファンディングを成功させた。
5月30日、電動ハイブリットバイク「glafit(グラフィット)バイク・GFR-01」の発表会が行われ、同時に先行販売のクラウドファンディングがスタートした。
glafitバイクは和歌山県のベンチャー企業FINE TRADING JAPAN(以下FTJ)が開発した。
glafitバイクは3つの乗り方がある。
自転車として乗る「ペダル走行モード」と、電動バイクとして乗る「EV走行モード」、電動に加えペダルを漕ぐ「HV走行モード」だ。
HV走行モードは電動アシスト自転車とは異なり、ペダルを漕がなくても前進する仕組みになっている。
使用されるエネルギーは電力で、リチウムイオンバッテリーが搭載されている。1回の充電(4〜5時間)で最大45kmの走行が可能だという。
また、コンパクトに折りたためるため、車のトランクに入れて運ぶこともできる。
重さは約18kgあり、軽々運ぶというわけにはいかないが、専用のバッグを開発中だ。
ガジェット好きにはたまらないディテールも魅力だ。
2.1AのUSBポートからはスマートフォンなどを充電できる。ロックは指紋認証のためキーを持ち運ぶ必要がない。
公道を走るための安全性に配慮し、フレームの強度はJISの基準をクリアしているとのこと。もちろん灯火類も装備されている。
ブレーキも自転車などに使われるVブレーキではなく、ディスクブレーキを使用している。
電動バイクとして公道を走る際にはナンバープレートとヘルメットの着用が必要となる。
FTJの代表・鳴海禎造氏は、UPQから発売された小型電動バイクとglafitの違いは、あえて「普通」な形のバイクを作ったところにあると語った。
「うちは近未来的な、斬新で見たことのないバイクを狙って作ったわけではないんです。近未来的な乗り物って見るぶんにはいいんですけど、地方とかで走っていると目立って恥ずかしい。本当に『普通』の商品を目指していて、電動バイクの普及の足がかりにしたいです」
UPQはスマートフォンのバッテリーが過熱し焼ける事故があったり、ディスプレイ製品のスペックが宣伝していたものに満たなかったり、なにかと問題を指摘されている。同社の電動バイク「UPQ BIKE」にも不安の声は多い。
ではこの点、glafitはどうなのだろうか。鳴海氏に聞くと、「弊社が他社さんに比べて、特別・絶対的な技術を持っているかと言われると、そういうことはない」としながらも、こんな答えが返ってきた。
「例えばモーターが壊れても前に進まなくなるだけですが、フレームとブレーキに関しては怪我につながる可能性がある。これらに関しては、本来必須ではない耐震性試験を行ったり、ディスクブレーキを採用するなど、必要以上・できる限りの対策をしています」
発表のあと、会場の廊下で試乗をさせてもらった。
乗り心地は自転車だが、ペダルを漕がずともビュンビュン進んでいくのはとても気持ちがいい。
makuakeで開始したクラウドファンディングの先行販売では、4色展開・1台11万2500円で注文を受け付けている。
5月30日15時にプロジェクトが公開されてから、3時間ほどで目標金額の300万円を達成。31日10時現在、1000万円以上の資金を集めている。