ありのままの体を愛そう!ボディ・ポジティブ運動の本来の目的…忘れてない?
「プラスサイズの女性たちに、私たちは好きなものを着ることができるということを理解してもらいたいです」23歳のTikTokerが訴えたこととは?
ブルックリン・アレンさん(23)は、TikTokで服を着こなすためのアドバイスを発信しています。そんな彼女が投稿した「ある動画」が話題を呼んでいます。
その動画で、写真共有サービス『Pinterest』の人気コーデを再現したブルックリンさん。しかし、「あるアクセサリー」が自分には足りないと彼女は話します。
「私にはこのような服を『完璧』に着こなすためのアクセサリーが欠けています。それは平らなお腹です」
「この投稿は誰かを責めるための動画ではない」と前置きした上で、「私たちの社会では、平らなお腹がファッションをより完璧なものにすると信じられています」とブルックリンさんは説明。
「ふくよかな人が、細身の体型の人と同じ服を着ると、『肌を見せすぎている』など心ない声が寄せられます。それは、差別です」と訴えました。
「私の体型なら、『自分の好きなものを着て素敵になれる』というメッセージを多くのフォロワーに伝えることができると思ったんです」とBuzzFeedに語ったブルックリンさん。
「TikTokの流行で、痩せた女性たちが『Pinterest』のコーデを投稿しているの目にして、自分も再現するようになりました」
「『Pinterest』のコーデを選んだのは、すでに流行になっていたというのもあるけど、『Pinterest』では、ファッション業界で美しいとされる体型の人しかほぼ見ないことに気づいたからです」
「平らなお腹を『アクセサリー』と呼ぶのに、意地悪な意図は全くありません。痩せている女性が、自分の持っているものを使うのは全く問題ないことです」
「ただふくよかな女性はそうはいかない、ということを知って欲しかったのです」
「私たちのような太ったお腹は、社会的に『欠陥』とみなされてしまいます。平らなお腹は、服を『おしゃれ』にするものだと」
「ふくよかな女性の太ったお腹は、痩せた女性の平らなお腹のような『アクセサリー』の役割は果たせません。他人から意地悪なことは言われたくなければ尚更です」とブルックリンさんは話します。
ブルックリンさんの投稿は、ファッショントレンドに存在する「太っていることや、太っている人への嫌悪感」という問題を浮き彫りにしました。
「ふくよかな女性は体を隠す服を着ることで褒められ、クロップトップや短いスカート、ショートパンツなど、肌が見えるものを着ると昔から馬鹿にされてきました」
「一方、痩せている女性は細い体を見せているので、そのような服を着ても馬鹿にされることはありません」
「細い女性が服を着て褒められることを、悪いことだとは思っていません。細い女性もふくよかな女性も同じように称賛されるべきです」
「ありのままの身体を愛する『ボディ・ポジティブ運動』に、TikTokは良い影響も悪い影響も私に与えてくれました」とブルックリンさんは話します。
「良い面は、愛にあふれた寛容的な友人たちに出会えたことです。何より、私のことを本当に理解し、共感してくれる素晴らしいフォロワーたちもできました」
「一方で、TikTokは本来の目的とは異なる『標準体型の女性たち』をボディ・ポジティブ運動の最前線に押し出してしまったと思います」
「もちろん、誰でもボディ・ポジティブになることはできますが、ボディ・ポジティブ・ムーブメント(運動)は、そもそもふくよかな黒人女性が始めたもの。彼女たちに表現の自由を与える目的として作られたんです」
「この運動が誰のために作られたのかを思い出し、彼女たちを運動の顔として登場させることはとても重要なことだと思っています。彼女たちに『表現の自由』の力を与えるため、私たちはもっとサポートしなければならないのです」とブルックリンさんは訴えます。
「プラスサイズの女性たちに、私たちは好きなものを着ることができるということを理解してもらいたいです」
「そして私を支援してくれる細い女性たちに、決して私があなたを個人的に攻撃しているわけではないということを理解してもらい、プラスサイズの女性たちを擁護してもらいたいのです」とブルックリンさんはBuzzFeedの取材に対し、話してくれました。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:オリファント・ジャズミン