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BuzzFeed News編集・倫理ガイドライン

BuzzFeed Newsは読者への責任を果たすため、編集・倫理ガイドライン(原文)を公開しています。BuzzFeed Japanはその日本語訳を公開し、アップデートしていきます。

情報収集

情報と事実

情報は、一般常識を除いて、信頼できる確実な情報源のものを使用してください。Wikipedia、IMDbなど、誰でも編集できるウェブサイトは、記事の情報源としては使わないでください。リサーチを始める時にこういったサイトを参照するのは問題ありませんが、そこにある情報だけでリサーチを終わらせないでください。確実性があると認められる情報源は、インタビュー取材、法律文書、専門家による調査、学術論文誌、データベース、信頼できるニュース機関からの情報(ただし、その情報がどこのニュース機関のものかを明示した上で使用)などがあります。

アンケートやその他の調査

調査結果やアンケート結果を記事にする場合、次の質問を自分に投げかけてください:調査結果の著者は、調査方法を詳細に説明しているか? その調査には何人が参加しているか?(多くの調査において、100人未満を対象としたもの、アンケートの場合は1000人未満のものは、疑ってかかること) 著者は、調査内容に何らかの利害関係があるか? 医学的な研究では、その研究は人間と動物のどちらに対して実施されたか? (例えば、マウスに効く薬でも人間には効かない場合がある) アンケートでは、質問はどのような言葉遣いで記述されていたか? プレスリリースの情報を鵜呑みにせず、著者に実際の調査やアンケートのコピーを提供してもらうように依頼してください。BuzzFeed編集部による娯楽のためのアンケートの結果を、科学的裏付けのあるものとして紹介しないでください。データについて質問がある場合は、BuzzFeedデータジャーナリズムチームに問い合わせをし、助言を得てください。

引用

匿名の引用: インタビューは、記者がオフレコやバッググラウンドの説明であると同意していない限りは、常にオンレコです。匿名人物の発言は引用可能ですが、匿名で引用をする前に、その人物に名前を出すことに同意してもらえるよう努力してください。情報源が匿名の場合、スタッフは、なぜ情報提供者が匿名であるかを記事に明記し、読者が納得できる説明を記載してください。情報提供者の身元は、記事そのものの公開前に編集長に相談する必要がある特殊なケースを除いて、ライターは可能な限り編集者に伝えるべきです。記事内容の検証に必要な匿名情報提供者の人数というのは決まっていません。ある1人の匿名での優れた情報提供は、全員が同じ噂を繰り返すだけの4人の匿名での情報提供に勝ります。

ライターはまた、秘密の情報源に関し、保護されていない情報経路でその氏名を記述しないなど、身元を明かさないために細心の注意を払わなくてはなりません。

帰属: すべての引用で帰属を表示してください。BuzzFeed Newsのスタッフに対し直接伝えられた内容の引用は、記事内で1回以上「〜はBuzzFeed News(またはBuzzFeed HealthやBuzzFeed Reader)に対し語った」のような言葉を加えてください。他の報道機関からの引用については、その記事へのリンクを付記し、「The Guardianによると」などと帰属を表示します。当社が契約している通信社からの引用も、「AP通信によると」や「AP通信の報道によると」などと帰属を表示します。

引用の承認: 原則としてBuzzFeedのライターが、情報提供者に引用の承認を求めたり、被取材者に記事の下書きを見せたりすることは認められません。礼儀として、あるいは内容確認のために、情報提供者に電話やメールで記事内でどのような引用をするかを説明することは可能です。情報提供者や記事の主題となる人物に、どんな記事が掲載されるか知らせるために事前通知を送るのも良い方法です。記事の主題となる人物に、掲載される内容を説明したメモを送ることは、報道のツールであり、記者本人にとっての安全策にもなります。引用の承認に関しては、事前承認を得ることが当たり前となっている国などでは、稀にですが、例外がありえます。しかし、BuzzFeedのライターは、引用の承認手続きを取らない方向で編集者と相談し、どのように対応するかを判断してください。

引用への抗議:記事中で公開された引用文について、情報提供者が抗議してきた場合、ライターと編集者は、取材メモや録音の内容を再度確認し、その苦情が正当かどうかを判断します。苦情が正当と認められたら、その引用を更新し、訂正記事を出します。情報提供者が、個々の引用の内容ではなく、情報提供者自身の記事中での書かれ方について抗議している場合は、編集者がその苦情が正当かどうかを判断します。

プレスリリース

記者は、プレスリリースを引用することができます。その際、「プレスリリースによると」と出典を明記します。とはいえ、常にインタビュー取材をして記事を書くことのほうが、より望ましいということを念頭に置いてください。

埋め込み

BuzzFeedでは、ニュース記事やエンタ−テインメント記事にInstagramの画像やツイートを埋め込むことがよくあります。ただし、公共の場に見えるTwitterのユーザーたちも、性犯罪、LGBT、人種差別などのセンシティブな話題については、多くの場合、自分たちは他とは違うコミュニティの一員だと考えていることを意識し、尊重しなければなりません。速報性のあるニュースを除いて、センシティブな話題の記事に写真やツイートを埋め込む場合、ライターはInstagramやTwitterのユーザーに連絡を取ることが推奨されます。ユーザーに連絡を取ることで、記事のより詳細な背景を読者に提示できるメリットもあります。ユーザーを特定することが不適切でも、内容に報道する価値がある場合、名前や写真をぼかしたスクリーンショットを使用してかまいません。

事実確認(ファクトチェック)

事実確認は、深く掘り下げる特集記事や調査報道プロジェクトで特に重要です。記者はニュース記事を書く際、正確であることを期待され、編集者には記事の公開前に疑問に思ったことをすべてライターに確認することが求められます。公開後に情報を補足することは可能ですが、記事に存在するべきではない情報を取り除くことは困難です (詳しくは、訂正と更新のセクションを参照してください)。

盗用

盗用は、読者を欺くことです。たとえプレスリリースであっても、コピー&ペーストして自分自身の言葉であるかのように使用してはいけません。

訂正と更新、削除、誤字脱字

訂正と更新

わかりやすくするため、そして前後関係を補足するために、記事を更新する方法は幾通りかあります。CMSの更新機能を使用する、本文中に補足情報を書き加える、投稿された記事の上部に最新ニュースを追加する、などが挙げられます。編集者と相談して、最良の方法を選択してください。

誤った原稿の修正には、訂正欄を使用してください。訂正や更新を行う方法やタイミングについて、詳しくはBuzzFeedスタイルガイドを参照してください。訂正内容はデスクに報告されます。表現や文体について疑問があれば、デスクにメールで相談してください (もちろん、直接足を伸ばしても大丈夫です)。

外部配信先のプラットフォームでは、訂正のためのツールを提供しているとは限りません。それでも私たちは外部配信先のプラットフォームが提供する選択肢の中で、明確性と透明性を実現すべく努力しなくてはいけません。

削除

ニュース記事は、内容に関連した理由や、被取材者や利害関係者に求められたからという理由で削除してはいけません。二重投稿や、誤ったURLを使ったなど、技術的な問題が発生したときは、システム対応チームかマネージャーにメールで報告してください。投稿が予定より前に公開されてしまった場合、すべてのサイトプロモーションから削除し、システム対応チームに非公開にしてもらってください。2人の記者が不注意で同じ話題に関する記事を作成したとしても、投稿は両方ともサイトに残しておいてください。

誤った情報や古くなった情報が投稿内に含まれている場合は、その情報を削除して、何が削除されたのかを示す簡潔な訂正メモや更新メモを追加してもかまいません。

嘘の情報をつかまされることは、 事実と真摯に向き合い、編集部への報告を怠らないことで、基本的には防げるはずです。それでも、投稿全体が誤っているか、嘘であることが明らかになった場合には、1) 見出しの最後に「—更新」と追記し、そのあとの副見出しで記事が誤っていたことを示し、2) 訂正欄を投稿の上部に追加します。原稿の残りの部分は、元のまま残しておいて大丈夫です。

削除が必要になりうるケースは、2種類あります。ひとつは、外部配信先のプラットフォームの中で、コンテンツの編集ができず、コンテンツをいったん削除したうえで、編集後のコンテンツの再投稿することだけが可能な場合です。この際、コンテンツを再投稿する場合もしない場合も、何らかの説明がそのプラットフォーム上で必要です。ふたつめは、国によっては法的な理由でコンテンツの削除が必要になる場合があります。この場合、当社は現地の法律に従います。

コミュニティ投稿を削除する手順は、編集基準とは異なります。詳しくは、当社のコミュニティガイドラインとサービス利用規約を確認してください。

記事の本文

記事本文への変更は、更新通知や訂正通知の形で読者に伝わるように行う必要がある場合があります。進行中の速報ニュースを報じる記事は、情報が入り次第更新することができます。更新は、タイムスタンプを記した小見出しまたは自動タイムスタンプ付きの速報ニューステンプレートを使用して、更新情報があることを読者に明示します。

タイトルや見出し、キャプション

タイトルや見出し、キャプションを、誤字脱字の修正や表現をわかりやすくするため、または文体の整合性のために更新する場合、訂正したことを明示する必要はありません。訂正や更新を明示することが必要なのは、事実に関する誤りです。

画像

画像の更新については、写真デスクに問い合わせてください。

法律と倫理

アクティビズム

当社は、人権、女性の権利、反人種差別、LGBTの平等などの問題には、議論の余地はないと考えています。しかしアクティビズムについて、BuzzFeed編集部は、事実とニュース性を最重要視し、厳格かつ中立なジャーナリズムの伝統に則って対応するべきだと考えています。そうしなければ、記者が仕事を続けることが難しくなります。

告発記事

重大な、または第三者に何らかの損害を与える可能性がある告発を含む記事は、顧問弁護士が事前にチェックします。少しでも疑問があれば、遠慮せず顧問弁護士に問い合わせてください。ライターは、こういった調査報道記事の公開前に記事の主題となる人物に事前通知を送り、コメントする時間を与えることも推奨されています。事前通知をどのような言い回しで書くべきか疑問に思ったら、編集者に相談してください。名誉棄損や秘匿特権についての情報は、顧問弁護士に問い合わせてください。

動物の訪問

BuzzFeedは、米国人道協会の「自分の赤ちゃんを置きたくない状況に、動物を置くべきではない」という提言に従います。野生生物の購入やレンタル、あるいは外国産動物のオフィス内への持ち込みは厳禁です。動物が来社する場合、他のお客様と同様に扱ってください。つまり、彼らの食べ物、水、休息、そしてパーソナルスペースに関する要求をすべて満たしてください。BuzzFeedの敷地に入る動物には、トレーナーが同伴しなくてはなりません。スタッフは、必ずトレーナーの指示するガイドラインに従ってください。

表彰

私たちは同僚の仕事が業界から評価されることを歓迎し、ジャーナリズム関係の主要な表彰制度に応募します。BuzzFeedはBuzzFeedが取り上げる政策提言団体の表彰制度には応募せず、スタッフもそれに応募すべきではありません。しかし私たちの仕事への注目を呼びかけたい、またはそれに名誉を与えたいと考える第三者がいれば、私たちはそれを喜んで受け入れます。何らかの賞に個別に応募したい場合、マネージャーに相談してください。

情報提供者への報酬

インタビューの被取材者に報酬を支払ってはいけません。インタビューにより情報提供者に旅費や仕事上の損失が発生した場合は支払うことが可能ですが、支払いをする前に編集者に確認してください。

利益相反と情報開示

もし、あなたが「これは利益相反か?」と疑問に思ったなら、その可能性は高いです。読者もまた良い基準になります。読者がこれは利益相反かもしれないとみなすかどうか考えてみましょう。記者や編集者は経済的、個人的な利害関係がある場合は公表すべきです。取材対象は友人や関係の強い人物でしょうか。報じる中で、それを情報開示しているでしょうか。記者は自らが報じる業界の企業に関して経済的な利害関係を持つべきではありません。編集者と共に、十分な情報開示ができているか、または、記事の担当を外すか確認しましょう。

カスタマーサービスへの苦情

記者や編集者は、自分の仕事に関係するメールアドレスやソーシャルメディアのアカウントやBuzzFeedが関係するプラットフォームを企業のカスタマーサービスからのサービスを得るために使ってはいけません。一般的なことについてツイートすることは構いませんが、特別な計らいを得ようとしてはいけません。例えば、以下のような事例があります。

大丈夫な事例

「私のiPhone Xのフェイスロック解除は全然動かない」

「@frontiercares のシートは狭すぎる」

認められない事例

「@apple 私のiPhone Xのフェイスロック解除が動かないんだけど、助けてくれる?」

「@frontiercares 広い座席をとったんだけど、狭いんだよね」

提供された品物の開示

衣服や電気製品などがレビューのために提供された場合、それを記事に付記しなければいけません。品物が提供され、テストや写真撮影の一部で使われたにもかかわらずレビューされなかった場合、ライターはその旨を投稿の末尾に開示してください。

ファンドレイジング

記者や編集者は、BuzzFeed Newsが報じた組織のためにファンドレイズしてはなりません。例外は、報道の自由を守るために活動している専門組織です。記者は自らが報じるグループに資金援助してはいけません。チャリティーの寄付をしない理由はありませんが、それらはプライベートに止まらないことを意識しなければなりません。

贈り物を受け取った場合

レビュー用の資料 (本、音楽、DVDなど) 以外の食品でない贈り物は、通常は返却するか寄付してください。プレゼントを受け取ってよいかを判断するおおまかな目安は、不完全ではありますが、その価格が25ドルを超えるかどうかです。25ドルを超える場合、編集者に相談してください。

閲覧注意コンテンツ

最終的にはニュース編集担当マネージャーに決定が委ねられますが、BuzzFeed.comは読者と閲覧注意コンテンツとの間に障壁を作らないようにするという結論に達しました。一般的に、閲覧注意コンテンツを記事で取り扱う場合、そのコンテンツを埋め込むか、リンクを貼ります。読者が表示を選択したときのみ閲覧注意コンテンツが表示されるような、技術的なツールも用意しています。投稿をCMSで「NSFW (閲覧注意)」と指定することで、当社の対象年齢13歳以上のBuzzFeedアプリに表示されないようにします。

暴力的コンテンツ: 血や暴力が表示されている画像は、グラフィックオーバーレイツールを使用し、写真を見たい読者がクリックした場合にのみ表示されるようにします。その投稿は、CMSで「sensitive (センシティブ)」とマークされなければなりません。過剰に暴力的なシーンや死亡シーンを取り扱う際は、埋め込むかどうか慎重に検討してください。外部サイトへのリンクを貼るほうがよい場合もあります。

性的コンテンツや裸: 裸や性的なシーンは、わいせつと判断される場合は使用を避けてください。報道に値するもの、芸術的なヌード、教育用の性的コンテンツは、副見出しとCMSで「NSFW」と指定されていれば投稿することができます。

口汚い言葉:当社は、インターネットから生まれた、愉快な、ときには口汚い表現でコミュニケーションする会社です。よって、BuzzFeedでは責任のある形で、スラングなどの口汚い言葉を用いた発信が許されています。このような言葉を使いながらも責任ある記事の書き方については、詳しくはBuzzFeedスタイルガイドを確認してください。

閲覧注意コンテンツに関して、投稿してよいか疑問に思ったら、編集者や担当のマネージャーに相談してください。

インタビュー取材

情報提供者にインタビュー取材の全体的な方向性を伝えておくことは問題ありませんが、事前に対面インタビューの質問内容を伝えることは拒否してください。メール、Facebook Messenger、Gchatでのインタビューも認められています。ただし、多くの場合、対面インタビューやビデオ、電話によるインタビューの方が価値があります。

銃乱射事件

銃乱射事件の容疑者の名前や写真や動画など、記事やソーシャル上やプラットフォーム上にあるものを理由なく使用してはなりません。そこにあるからということで我々も自動的に利用して良いことを意味しません。発生時やその後の報道で、必要に応じて、容疑者の実名を報じることや写真を使用することや動機を論じることを規制してはなりませんが、その都度、判断しなければなりません。

レビューのための品物の取り寄せ

BuzzFeed Newsのライターは、実物の評価や(小道具や記事構成の資料としての)写真撮影 のため、消費者向け商品のサンプルを受け取ることも、取り寄せることもできます。その資料は、オフィス内またはBuzzFeedの写真スタジオの外には出さないでください。

BuzzFeed Newsのスタッフは、記事で取り上げる可能性があるメディア (本、映像、アルバムなど) を取り寄せるようにしてください。コンサートチケット、資料用DVD映像など、物理的な資料がレビュー目的で提供されることもよくあります。

利害の対立と開示

書き手が「これは利害が対立している状況ではないだろうか」と思った場合、その可能性はありえます。少し時間を取って、読者が記事を読んで利害の対立とみなすかどうか考えてみてください。ライターや編集者は、報道する問題について金銭的な、あるいは個人的な利害関係がある場合、それを開示してください。たとえば、被取材者が友人や大切な人である場合、それを開示してください。記者は、報道する業界の企業と金銭的な利害関係があってはなりません。利害関係がある場合、それを開示するだけで十分かを編集者に確認した後、場合によっては記事の担当者が変更されることもあります。

外部の収入

当社以外の仕事により収入を得ているBuzzFeed Newsのスタッフは、採用の際に開示してください。当社はみなさんの仕事を高く評価し、みなさんの書く記事のうち最良のものをBuzzFeedに掲載することを望んでいるので、フリーランス執筆はほとんどの場合しないようお願いしています。BuzzFeedが掲載しそうな記事は、小説や脚本などの例外を除けば、ほとんど何でも当てはまるので、当サイトで掲載させてほしいのです。例外の適用を望む場合、マネージャーに相談してください。ケースバイケースで考慮します。

本の出版の話は、すべて受け入れるように努め、ほとんどの場合最長6カ月の無給休職を認めます。本を執筆しようと考えている場合、まずマネージャーに相談してください。契約の仕事や、有料の講演の仕事はケースバイケースで検討しますので、マネージャーとPRチームの許可を得てください。自分が担当している分野に関連する仕事をしているスタッフは、それが個人の仕事であっても、この文書で明示している倫理ガイドラインに従ってください。スタッフが特定の会社から収入を得ている場合、その会社についての記事を書くことはできません。

BuzzFeed Newsのスタッフは経済的な利害関係のある個人、組織、サービスについて報じてはなりません。スタッフが自らが報じる企業に投資することは許されていません。BuzzFeed Newsが報じようとしている記事に基づいて株式や債権や通貨を売買してはいけません。スタッフは、いかなる有価証券も空売りをしてはなりません。

写真

BuzzFeed独自の写真や画像は、いかなる形でも読者を欺こうとしてはいけません。被写体は、それが撮影された瞬間の現実の姿で提示されるべきです。画像を反転する、歪める、人物を追加/削除するといった操作は禁止されています。ただしイリュージョン写真は例外ですが、その場合キャプションでその旨を明記します。切り抜きや色、シャープネスの調整など、写真を大きく変更しない微修整は問題ありません。

政治的主張

記者や編集者は、選挙候補者や政策問題に関し、何らかの政治的立場に偏ったコメントをしてはいけません。BuzzFeed Newsのスタッフは、選挙の候補者や政治的な問題に対して金銭的な寄付をしたり、時間を割いてボランティア活動をしたりしてはいけません。(デモ活動について記事を書くことは奨励されています)。もちろん記者は、彼らが専門性を持つ主題について、政策的議論に参加しても問題ありません。ただ記者は、ニュース記事やビデオの中で言わないこと、たとえば裏付けが取れない内容などをソーシャルメディアで発言することは避けなければなりません。記事内容がより明らかに政治的になりうるカルチャー関連のライターは、ソーシャルメディアでも仕事における基準と同じようにコメントを抑えなければなりません。

記者や編集者は、BuzzFeed Newsが取り上げる団体のために資金集めをしてはいけません。ただし例外として、報道の自由の保護に関する政策提言を主とする団体に関してはこの限りではありません。記者は自身が取り上げる団体に金銭を与えてはいけません。私的な寄付に関しては特にルールはありませんが、スタッフはこうした寄付行為が公になる可能性も認識しておかねばなりません。

プライバシー

デジタルメディア、そのソーシャルメディア上の言説の凄まじい量と検索の力は、一般の人たちが考える言論の自由の原理を変えました。我々は言論の自由の原理と、公の情報を報じる権利を深く信じています。しかし、同時に我々はジャーナリストが変化していく規範に適応し、重要な秘密を明らかにする権利を守り、定義づけることに集中しないといけないことも信じています。

私たちは、我々のリポーターたちがプライバシーを判断する際、3つのカテゴリーの文脈において判断することを期待します。特にそれは年少者のプライバシーを判断する際にとてもセンシティブです。

検索エンジンのインデックス化: いくつかの事例に置いて、我々はある人物を検索でよく使われる名前とは違う名前で記す場合がある。もしくは完全に匿名化する場合もある。そういった手法によって、報道を根本的に歪めることなく、かつ、その人物が人生最悪の日を迎えるのを防ぐことができる場合において。

ソーシャルメディア: 我々はソーシャル上で誰かを辱めたり、嫌がらせをしたりすることを狙っているオーディエンスの存在に注意すべきだ。我々はそれを意図しているわけではないが、その事象に自覚的でなければならない。

ハックされたもの: 我々はハックされた事物の取り扱いに注意をすべきであり、人を当惑させる可能性のある個人情報の取り扱いやそのニュース価値については、慎重に判断すべきだ。

ペンネーム

執筆者はペンネームを使うべきではありません。ただし、重要かつセンシティブな話題について書いているフリーランサーや、ジャーナリズムが危険または違法とされる国で働く記者に対しては、例外的にペンネームの利用を認める場合があります。それ以外の寄稿者は、本名または職業上のペンネームを使用するべきです。本名で記事を書くと都合が悪いという場合、その記事内容には問題がある可能性があります。

自撮り

自撮りは素晴らしいものです。友人や大切な人たちと一緒に、できるだけたくさん撮るとよいでしょう。しかし、BuzzFeed Newsの記者には、被取材者の写真を撮る場合に適切な判断が求められます。「この人の写真を撮ることで、自分の仕事の価値が損なわれることにならないか」という質問を自分に投げかけてみてください。

情報提供者との飲食を伴う会合

BuzzFeedのスタッフは、飲食を伴うインタビューや情報提供者との会合をした際には、発生した費用を支払うよう努めてください。

出張、視察旅行、セットビジット

喜ばしいことに、当社ではスタッフを出張させ、イベントの取材・報道をすることが可能になっています。BuzzFeed News記者が、ジャーナリズム上の理由があり、情報提供者から移動手段や宿泊場所の提供を受ける場合、BuzzFeed Newsは情報提供者に対し、当社が出張時に仮に支払っていた場合と同等と思われる金額を払い戻します。これが不適切な場合は、旅費や宿泊費の提供を受けたことを開示してください。

編集部門とビジネス部門との関係

BuzzFeed Newsは、正確な報道、素晴らしいストーリーテリング、有用なサービスを提供してくれるはずという読者の信頼に、強く依存しています。そのため、当社は広告と編集部によるコンテンツとの間で厳格かつ伝統的な線引きを維持しています。

広告キャンペーン

BuzzFeedに掲載されている広告については、本当に報道価値がある場合を除き、当社は記事を書きません。

BuzzFeed Entertainment Group

BuzzFeedの拡大に伴い、BuzzFeed NewsでBuzzFeed Entertainment Groupや同社の他の面と関連する人物のプロジェクトを取り上げる状況が増えていきます。BFEGと何らかの形で関連する人物について取り上げる場合、私たちはその関係を開示しなければいけません。

これは記事の末尾にイタリック体で、以下のように行われます。

情報開示: [名前] はBuzzFeed Newsの関連会社BuzzFeed Entertainment Groupのアドバイザー [または他の肩書] です。

BuzzFeedへの出資者

当社への出資者は、当社の報道に何の影響力も持ちません。記者は、出資者の意見や関心を特別大きく取り上げてはいけません。当社がBuzzFeedに出資している人物を取り上げる場合、それは通常、彼らの事業のうち、当社に関係する事業以外のものについてです。記事の対象が出資者であるかどうかを付記する責任は、記者ではなく編集者にあります。記事の主題となる人物が出資者である場合、本文中の名前の後に次のように括弧を使って関係を明示します。

([名前/会社] はBuzzFeedに出資しています)

配信パートナー

BuzzFeedはソーシャルネットワークやテレビ網といったプラットフォームと業務提携しています。その提携関係の中でBuzzFeedは、コンテンツの対価の受け取り、そのコンテンツによる広告収入の分配、その他のことを取り決めています。BuzzFeed Newsのスタッフは、その提携に関連する製品やプログラムについて記事にする場合、提携関係について開示しなければいけません。たとえば製品としてのSnapchat Discover、またはSnapchatのメディアパートナーシップ戦略について記事にするとき、BuzzFeedがSnapchat Discoverチャンネルを持っていることを開示しなければいけません。パートナーについて言及するすべての場合にこの関係を開示する必要はありません。記事の対象がパートナーであるかどうかについて付記する責任は、記者ではなく編集者にあります。

BuzzFeedの部門間の共同作業

BuzzFeed Newsは広告と編集スタッフの間に明確な線を引いています。しかし、マネジメントレベルの編集スタッフは、特定のスポンサーシップやプロジェクトを審査するよう求められることがあります。ビデオやPodcastによる広告など、ある種の広告には編集スタッフが参加する場合がありますが、その場合はそれが広告であることを明確に開示します。

この記事は中野満美子、福田美穂が翻訳し、古田大輔が監修しました。

UPDATE

編集ガイドラインに、銃乱射事件の項目やインタビューのオンレコ原則、経済的利害関係のある場合についてなど追記しました。

UPDATE

この編集ガイドラインは更新されました。

UPDATE

この編集ガイドラインは更新されました。