『学校に行きたくない君へ』(ポプラ社)が8月2日に発売されました。不登校専門誌『全国不登校新聞社』の記者であり不登校の当事者・経験者が総勢20名の「人生の大先輩たち」を取材して引き出した「生き方のヒント」が、至る所に散りばめられています。
羽生善治さん“高校に入学したものの、月に10日くらい休んでいました。通信制高校に通っていたこともあります。若者だけでなく、おじいちゃんや働いている人などいろんな人がいるなかで感じたことは、「学びに年齢は関係ない」ということです。いつ始めても、いつやめてもいい”
リリー・フランキーさん“心配しなくても、もう少し年を取ると、つねに眠くて、つねに腹が痛くなるから。身体がバカになっちゃう。オレなんか、友だちと酒飲んで、ものすごく楽しいのにウンコ漏らすからね。もう身体のジャッジなんてあてにならないんです”
西原理恵子さん“あなたも、よかったら世界中を放浪してみたら? いま、抱えている問題がすごく見えやすくなると思います”
押井守さん“自分の正体に気づくまで、すこし長い目で見たほうがいい。僕はそれがわかったのが50歳を過ぎてからだから。それまで、自分のことをすごいとも最低だとも思ったし、基本的には多少賢くてマシな人間だと思いこんでいた。でも、実際はそんなもんじゃない”
荒木飛呂彦さん(「自分に自信を持つにはどうすればいいか」という質問に)“修行するんです。私はいまでも何十、何百タッチと、毎日たくさん描いています。だからこそ、あまりペンを握ったことがない人では絶対描けない線を引けるようになるんです”
田口トモロヲさん“映画を見て、生きていること自体が地獄にいることなんだと思ったら楽になれた。ざっくり言えば、いまの状況や自分自身に対して、あきらめて受け入れることができたんです。あきらめると言うと、ネガティブに聞こえますが、肯定することと同じ勇気が必要だと思うんです”
内田樹さん“自分の未熟さに苦しんでいる人間だけが導き手(メンター)に出会うことができます。その出会いによってこれまでの価値観・世界観がいったんリセットされて、ブレイクスルーが起こる。学びはそうやって起動するのです”
樹木希林さん“お釈迦さんがね「人間として生まれることは極めて稀なことだ」と言ってるの。だったらね、生き続けなきゃ、もったいないじゃない”
十人十色のメッセージですが、ここで紹介できたのは内容のほんの一部。興味を持った方はぜひ、『学校に行きたくない君へ』を読んでみてください。誰かの言葉で心が少し軽くなる、そんな経験ができるかもしれません。