12月6日、検索サービス最大手のGoogleが、「医療や健康」に関する検索結果の改善を目的とする、大幅なアップデートを実施したと発表した。
この変更により「医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすく」なるという。今回のアップデートは、医療・健康に関連する検索の60%に影響する。
一部上場企業DeNAが運営する医療情報サイト『WELQ』が不正確な医療情報を大量生産し、検索結果を独占していたことが問題視され、サイト閉鎖に追い込まれたのは2016年11月末のことだ。
それ以降、Googleは対応策を打っていたものの、記事を大量生産するWELQ的な運営をするサイトの上位表示がなくならない経緯があった。
また、この発表で、Googleは情報発信をする医療関係者に向けて、以下のように呼びかけている。
もし、あなたが医療関係者で、一般のユーザーに向けたウェブでの情報発信に携わる機会がありましたら、コンテンツを作る際に、ぜひ、このような一般ユーザーの検索クエリや訪問も考慮に入れてください。ページ内に専門用語が多用されていたら、一般ユーザーが検索でページを見つけることは難しくなるでしょう。内容も分かりづらいかもしれません。
つまり、現在、すでにネット上にある「信頼できる医療・健康に関するコンテンツ」は、医療の専門用語が多用されていて、一般のネット利用者が検索するときの「平易な言葉」ではヒットしにくい。
いくら信頼できる情報があり、信頼できない情報の順位が下がるようにしても、一般のネット利用者が検索で信頼できる情報を見つけらなければ、本質的な解決にはならない。
そのため、医療関係者にも、専門用語を多用せず、わかりやすい言葉で情報発信をするように、対応を求めた形だ。
Googleは「医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます」としている。