
小保方氏の手記
STAP細胞研究不正問題で撤回された論文の著者、小保方晴子氏の手記が出版される。タイトルは「あの日」。朝日新聞が報じた。
出版する講談社はウェブ上で手記の冒頭部分を公開した。「出版に関しては情報管理が社内でも徹底していた。新刊の出版予定表にもなかった」と講談社関係者がBuzzFeed Newsに語った。「直接の関係者以外は誰も知らず、ほとんどの社員は朝日新聞の報道で知ったのではないか」。
私の心は正しくなかったのか。
これまでの生き方全部が間違っていたのか。
そう自問し、ただただ涙がこぼれた。むせび泣くような体力はもう残っていなかった。手記では冒頭から小保方氏は心境を吐露。
「世間を大きくお騒がせしたことを心よりお詫び申し上げます。このようなお詫びを申し上げる手段を見出すことができず、これまで心からの反省や謝罪を社会に向けて行えてこなかったことを、本当に情けなく申し訳なく思っております」
と謝罪の言葉を述べた。
重すぎる責任に堪え兼ね、死んでこの現状から逃れられたら、と何度も思いました。私は重要な判断を他者に委ね、従えばいいと考えていた弱さや未熟さのある人間です。これまで、他の方に影響が及ぶことを恐れ、私からの発信を控えてきました。
小保方氏は発信を控えてきたとしつつも、手記出版を決めた理由について、こう記している。
ここまで社会を大きく騒がせたこの出来事に対し、このまま口をつぐみ、世間が忘れていくのを待つことは、さらなる卑怯な逃げであると思い、自分の持つ弱さや未熟さもさらけだして、この本の中に真実を書こうと決めました
肝心の研究不正については混入犯に仕立て上げられたと主張しているという。