感染症が広がる避難所
熊本、大分など九州地方で発生した大地震。6万7000人以上が避難生活を送る、熊本県内の避難所で、ノロウイルス、インフルエンザなど感染症が広がっている。すぐにできる対策がある。
避難所になっている南阿蘇中学校で、避難者が下痢や吐き気などの症状を訴え、一部の人からノロウイルスが検出された。
熊本県などによると、避難所のノロウイルスの感染者は南阿蘇村のほか、菊池・阿蘇・御船の三つの保健所管内の4避難所で8人、熊本市の7避難所で7人が確認されている。いずれもトイレが感染源になっている可能性が高いという。自治体の管理が行き届かず、避難所のトイレの清掃が十分でなかったり、トイレと避難スペースを土足で行き来したりするケースもある。
一方、インフルエンザ患者は菊池、御船、宇城の三つの保健所管内の4避難所と、熊本市の6避難所で計16人の患者が確認されている。(毎日新聞)
避難生活で生じている、感染症という新たなリスクをどう軽減させるのか。東日本大震災の教訓がここでいきてくる。
東日本大震災では、どう対策をとったのか
東日本大震災でも、同様の問題が発生しており、東北感染症危機管理ネットワークが対策を8箇条でまとめている。
トイレの衛生状態を保つために、必要な物資(石鹸、アルコール手指消毒薬、マスク、使い捨ての手袋など)の調達状況は、その時々で確認することが望ましいという。
家の片付け、がれき撤去も注意が必要
がれきの撤去にも注意が必要だ。益城町の取材中、気温が高く、暑くなったのか、素肌を露出させたまま、家の片付けをする住民の姿をみた。ここに書かれているように、長袖、長ズボン、手袋、長靴などは必須だ。
現地に入るボランティアや報道陣にも、注意喚起が必要だ。