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「いつか当たり前のことになる」産休から復帰した女性首相が証明すること

「女性医師はいずれ出産や育児で離職してしまうから」という理由で、東京医大が女性合格者の人数を制限していた問題が注目を集めていましたが…

6月に長女を出産したニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が8月2日、6週間の産休を終えて職務に復帰しました。

長女ニーブを抱え、パートナーのクラークさんと登場した首相は笑顔を見せ、多くの人が赤ちゃんの健やかな成長と復帰を祝福しました。

アーダーン氏は昨年10月、37歳の若さで首相に就任。ニュージーランドで過去150年間に就任した首相の中で、最年少となりました。

その約3カ月後に、自身のInstagramで妊娠を発表。「これから私は首相であり、ママになります」と綴り、パートナーが主夫として家で育児を担うことになると伝えました。

妊娠中も内政から外交まで職務をこなし…

陣痛が始まるまで働き続けると宣言していました。

国民や与野党からも祝福の声が寄せられ、首相が率いる労働党は、首相の妊娠がわかった直後に、過去10年でもっとも高い支持率を記録しました

産休中は副首相が首相代行を務めていましたが、アーダーン首相も自宅で閣議資料に目を通し、重要な案件をめぐる判断は下していました。また、同時期に産休に入った女性大臣も、自宅で執務を続けています

そして、待望の赤ちゃんが誕生!

首相は「おチビちゃん、私たちの村にようこそ」「みなさんの祝福や優しさに感謝しています」と感謝の言葉を発信しました。

現職の首相が出産したのは、パキスタンの故ベナジル・ブット元首相以来、2人目。世界中から注目が集まりましたが、アーダーン首相は「働きながら子供を産む女性は、私が最初ではありません。これまでずっと多くの女性がやってきたことです」と語っています。

育児と仕事の両立については、「私は決して何でもこなせるスーパーウーマンではなく、どんな女性もそのような期待をかけられるべきではありません。私たちが何かを成し遂げられるのは度胸と決意、そして誰かの支えがあるからこそです」と答えました。

復帰後は、職務に全力を注ぐと語ったアーダーン首相。「もしかしたら、まだ私のような人は少ないかもしれません。でもいつの日か、きっと当たり前のことになるでしょう」