Updated on 2020年6月19日. Posted on 2020年6月15日

    東京都知事選、コロナ対策はどうする?都選管が市区町村にガイドライン配布

    6月18日に告示される東京都知事選挙。都選挙管理委員会が各市区町村に配布した新型コロナウイルス対策のガイドラインには、どのようなことが書かれているのだろうか。

    6月18日に告示される東京都知事選挙(7月5日投開票)に向けて、選挙の投開票での新型コロナウイルス対策を、各自治体が進めている。

    東京都選挙管理委員会事務局は6月上旬、市区町村に対して、投票所や開票所の設営、有権者への周知、感染者が出た場合の対応などについてまとめたガイドラインを配布した。

    投票所の設営について

    時事通信

    2020年4月に行われた東京都目黒区長選挙では、職員らがマスクと手袋をして開票作業にあたった。

    ガイドラインは、都福祉保健局の指導や、これまでにコロナ禍で選挙を実施した自治体などの例を参考にしながら、都選管が作成した。各区市町村に向けてコロナ対策に必要な方針を示すもので、実際の対応は各自体に委ねられている。

    ガイドラインには、どのようなことが書かれているのか。

    まず、投票所や期日前投票の会場については、次の3つの条件を満たす施設が望ましいとしている。

    1. 投票所の有権者の間隔が2m程度(最低1m)確保できること
    2. 換気が行えること、または換気の設備を備えた施設であること
    3. 投票所外の順番待ちの有権者の間隔が2m程度(最低1m)確保できること

    なるべく、狭いエレベーターを使わなければならない施設などは避け、もしどうしても使用する場合は、貼り紙や職員の誘導で「3密」を避ける工夫をするよう求めている。

    会場を設営する際には、投票用紙を交付する担当者などの席には、飛沫感染防止のためのビニールの障壁を設置する。

    職員はマスクを着用した上で、聴覚障害のある人にも対応できるよう、口元が見えるフェイスシールドや透明な素材を使ったマスクの着用も推奨している。

    東京・目黒区長選の開票作業。新型コロナウイルス感染防止のため、マスクに手袋を着用して投票用紙をまとめていました。(中) https://t.co/A9bLGfaxbQ

    実際に有権者が投票用紙に書き込む記載台は、なるべく間隔をあけて設置するように書かれている。

    記載台の中には複数の席で1台となっているものもあり、隣り合った区画を使えないようにするなどの工夫が求められている。

    4月に投開票が行われた目黒区長選挙では、記載台の一部をテープで塞ぎ、投票者と投票者との間の距離を空けていた。

    きょうは東京・目黒区長選の投開票日。投票所となった中学校の体育館は、延期となった入学式の椅子が並んでいました。新型コロナウイルス感染防止のため投票用紙の記載台は間隔を空けて設けられていました。(中)

    また、出入り口にはアルコール消毒液を配備し、順番待ちの列には約2mおきにビニールテープなどで線を引いて、間隔を開けるなど、細かく具体的な対策が書かれている。

    有権者への呼びかけ

    有権者に対しては、次のようなことを周知するよう求めている。

    • 投票所へ行く際はマスクを着用
    • ティッシュやハンカチ、上着の袖などで鼻と口を覆う「咳エチケット」の徹底
    • 来場前や帰宅後の手洗い
    • 投票所では周りの人との距離を確保する
    • 混雑する時間帯を避ける
    • 自分で持参した筆記用具を使うことも可能

    具体的には、投票当日の混雑を回避するために、期日前投票を推奨し、自治体のホームページで期日前投票所の混雑状況を棒グラフで示すなどの取り組みをするよう呼びかけている。

    有権者が筆記用具を持参する場合は、投票用紙の材質上、ボールペンだと文字がにじむ可能性があるため、鉛筆が推奨されている。

    杉並区

    例えば、杉並区はホームページで、2019年参議院議員選挙における期日前投票所の利用状況を曜日別に示している。

    もし投票に行く際に、37.5度以上の発熱や体調不良、感染の疑いがある場合は、投票所についた際にまず職員に申し出るよう求めている。

    その上で、ポリ手袋を着ける、使用後の記載台は次の人が使う前に消毒する、もし可能であれば、感染の疑いがある人のために専用の記載台を設けて、そこで投票させるなどの対応を取ることが望ましいとしている。

    一方、すでに陽性が発覚し、入院している患者については、公職選挙法上、特別な規定は設けられていない。

    そのため、不在者投票の指定施設に入院・入所している患者以外は、通常の有権者と同じ投票制度を利用するほかないという。

    選挙は「不要不急」ではない

    時事通信

    東京都を含む7都府県に緊急事態宣言が発令された4月7日以降、都内では目黒区、福生市、奥多摩町、港区の4自治体で首長選挙が実施された

    各自治体での投票率は以下の通りだ。

    • 目黒区(4月19日投開票)=33.33%(前回26.02%)
    • 福生市(4月26日投開票)=31.29%(前回38.31%)
    • 奥多摩町(5月17日投開票)=73.13%(前回は無投票、前々回70.83%)
    • 港区(6月7日投開票)=30.04%(前回24.25%)

    新型コロナウイルスの影響で投票率の低下が懸念された中、福生市以外の3自治体では、前回よりも投票率が上がった。港区長選で投票率が30%を超えたのは1992年以来、目黒区長選では2004年以来だ。

    都選管の担当者はBuzzFeed Newsの取材に「他県の事例を見ると、新型コロナウイルス以降に行われた選挙は、軒並み投票率が下がっている傾向にあるが、都内の結果を見るとなんとも言えない」と話す。

    安倍晋三首相は4月17日の会見で、「民主主義の根幹である選挙については、言わば不要不急のものではない」と述べている。

    都選管担当者も「民主主義の土台を守るために、有権者の方にはしっかり権利を行使して、投票していただきたい。私どもも考えうる限りの対策を講じて、安全安心にご投票いただける環境を整えてお待ちしています」と語る。

    一方、コロナ対策として「インターネットネット投票」の実現を求める声もあるが、選挙制度は、国会が議論すべき問題だ。

    都選管の担当者は「そうした声はよくいただきますが、現在の公職選挙法では認められていません。ネット投票のニーズに対応するために、法改正が必要ということであれば、国会で議論していただくべきだと考えています」と話した。

    東京都選挙管理委員会の都知事選特設ページはこちら(http://2020tochijisen.tokyo/)。


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    UPDATE

    【訂正】当初の記事で「奥多摩町以外の3自治体では、前回よりも投票率が上がった」としていた部分を、「福生市以外の3自治体では、前回よりも投票率が上がった」と修正しました。

    Contact Saori Ibuki at saori.ibuki@buzzfeed.com.

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