「塩ファサーシェフ」ならぬ「お焼香ファサー住職」が話題!正しいお作法も聞いてみた

    日本生まれの「ベイ」が誕生しました。

    なぜかわからないけど見ていると胸の奥の女子がざわざわしてしまうトルコ人シェフ、通称「ソルトベイ」。

    ソルトベイの本名は、ヌスレ・ゴクチェさん。その官能的な手つきがセクシーすぎると話題になり、Instagramのフォロワーは840万人を超えています。

    ソルトベイに会いたいけど、トルコ遠すぎ……というあなた。大丈夫。救世主が現れました。

    日本生まれのベイ。そう、「お焼香ベイ」です。

    魅惑的な手つきでお焼香をファサ~~~しているのは、北九州市八幡東区にある浄土真宗本願寺派永明寺の住職・松崎智海さん、41歳。

    普段は普通の住職として仏事や布教をしているという松崎さんですが、7月19日にTwitterに投稿された「お焼香ベイ」の写真は1万回以上リツイートされ、話題を集めました。

    お盆ですね。お焼香をする機会もあると思いますので言っておきます。 浄土真宗のお焼香は 「額におしいただかず1回です」 もう一度言います 浄土真宗のお焼香は 「額におしいただかず1回です」 大事なことなので二回言いました

    過去にも遊び心に富んだ看板やポスターを作って話題を集めた永明寺。

    BuzzFeed Newsは松崎さんに「お焼香ベイ」誕生の経緯を聞きました。

    (せっかくなのでソルトベイのInstagramと一緒にお楽しみください)

    ーーソルトベイのパロディを作ろうと思ったきっかけは?

    7~8月は1年の中でも多くの方がお寺や仏教に意識が向く時期なので、中でもよく質問のある「お焼香の作法」についてツイートしました。

    ただ、文章だけでは流されてしまうので、やや目を引く画像を添付しようと考えたのが始まりです。笑 お盆の法要のポスターにも使っています。

    ーーソルトベイをうまく再現する上で工夫したことは?

    やってみてわかったのですが、あのポーズは予想外に難しく、何度も何度もチェックして元の画像に近いポーズを探りました。

    ですが、なかなかうまく撮れず、撮影してくれた妻とだんだん険悪な雰囲気に。最後は「あんたとこの人は骨格が違うから無理」となじられ、ケンカしながら撮りましたw

    動画も撮ろうかと考えたのですが、ポーズが難しすぎて諦めました。あのポーズを肉を切り塩をふりかける動作の中でこなす(ソルトベイの)ヌスレさんのセクシーみは本物ですねw

    他にも普段はヒゲを生やしていないので、つけヒゲをインターネットで買いました。ただ1900円と思いのほか高くて、しかも1回しか使えないことに驚きました。

    あと、元の画像に近い陽の当たり方を再現したかったので、時間との勝負でした。

    ーーツイートにもたくさんお焼香について質問が寄せられていましたが、正しいお作法を教えてください

    ①軽く仏前で頭をさげる → ②お香をつまんで香炉の中の火種に落とす。このとき、火種に落とすのは1回だけで、額におしいただく必要はありません(額におしいただく=目線より上に捧げ持つ)。これが浄土真宗本願寺派のお焼香の仕方です。

    ただ、真宗大谷派など浄土真宗系の宗派でも違いがあるので、注意が必要です。

    また、よくお焼香の後にキン(=鈴)を叩く方がいますが、キンは読経に用いるものなので、お焼香では叩きません。叩きたくなる気持ちはわかりますけどね。

    ーー写真がTwitterで話題になったことについては

    皆さんが仏事に対して多くの疑問や興味を持っていただけたことをうれしく思いました。お寺や僧侶がもっと気軽にこういうことを聞ける存在になるべきだと思います。

    永明寺はもっと多くの方が気軽に来ていただけるような開かれたお寺を目指し、ヨガ講座など様々なイベントを行っています。こんな住職がやっていることですから気楽にご参加いただきたいです。


    ちなみに完成したポスターはこちら。

    【訂正】お焼香の作法について、記事内に誤った表現があったため訂正しました。