ローブに刺繍された8つの名前。ナタリー・ポートマン、今年も監督賞にノミネートされなかった女性たちを衣装に

    アカデミー賞の歴史において、監督賞にノミネートされた女性は過去5人のみ。今年も候補者全員が男性でした。

    ローブに刺繍された8つの名前。

    2月9日(現地時間)にアメリカ・ロサンゼルスで開催されたアカデミー賞授賞式で、女優ナタリー・ポートマンがまとったローブが注目を集めています。

    今年も選ばれなかった女性監督たち

    黒い布地に金色の糸で刺繍されていたのは、今回のアカデミー賞で監督賞へのノミネートが期待されていながら、選考から外れた女性監督たち。

    アカデミー賞の歴史において、監督賞にノミネートされた女性は過去5人しかおらず、今年も候補者全員が男性でした。実際に受賞した女性監督は、2008年に公開された「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー監督のみです。

    レッドカーペットに現れたポートマンさんは、「今年もその素晴らしい作品や仕事を評価してもらうことのできなかった女性たちを、私なりのささやかな方法で讃えたかった」と、衣装に込めた思いを地元紙の取材に語りました

    「若草物語」の監督も

    ポートマンさんのローブには、「ハスラーズ」のローリーン・スカファリア監督、「フェアウェル」のルル・ワン監督、「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」で有力視されていたグレタ・ガーウィグ監督など8人の女性監督が名を連ねていました。

    ポートマンさんは過去にも、アカデミー賞の候補者が男性に偏っていることを指摘してきました。

    2018年の授賞式で、監督賞にノミネートされた人を発表するプレゼンターを務めた際には、「こちらが全員男性の候補者たちです」と皮肉を込め、話題を呼びました。

    Ron Howard: "We are honored ... to be here to present the award for best director." Natalie Portman, done with this shit: "And here are the all-male nominees." 🔥