松山千春、遅延にピリピリの機内で突然「果て〜し〜ない〜♪」→ 乗客から拍手喝采

    「お前ね、俺ね、歌い出してから40年以上経つけどね、あのキャビンアテンダントのでだぞ、歌ったの初めて(笑)」

    8月20日午後、保安検査場が混み合っていた影響で、出発予定時刻から1時間以上経っても全く動く気配のなかった新千歳発・伊丹行きの飛行機

    待たされ続けた乗客がしびれを切らし始めたとき、“北の大地”では特に馴染みの深い、ある声が機内に流れました。

    「ご搭乗のみなさま、松山千春です」

    新千歳空港発の出発時間が1時間ほど遅れているんだけど、何と機内に松山千春さんがいらっしゃり、1フレーズ歌っていただいた!サプライズ*\(^o^)/*

    突然キャビンアテンダントからマイクを受け取り、機内に語りかけたのは、たまたま乗り合わせていた北海道出身のフォークシンガー・松山千春さん。

    「もうシートベルトをされてから1時間以上も経つ。イラ立つでしょう。ムカつくでしょう」と切り出した松山さんは、「みんな苦労していますから待ちましょう。旅は道連れですから、一緒に旅行を終えましょう」と言って、自身の代表曲「大空と大地の中で」のフレーズを熱唱。

    歌い終えると、「みなさんのご旅行が、またこれからの人生が素晴らしいことをお祈りします。もう少しお待ちください。ありがとうございました」と締めくくりました。

    家族旅行の帰りで機内にいた大学生の中村有希さん(@kamei33)は、BuzzFeed Newsの取材に「それまでピリピリしていた機内が、まるでコンサートのような歓声に変わりました」と当時の様子を振り返ります。

    「歌が終わると、機内は拍手と歓声に満ち溢れ、遅延していることへのいらだちなど吹っ飛んで行きました。松山さんの粋な計らいのおかげで、『松山千春さんも待っているのだから』という気持ちになり、旅の最高のエンディングにもなりました」

    1時間以上飛行機遅れてて乗客イライラし出したら、たまたま乗ってた松山千春が歌い出してみんななだめててもう飛行機内カオス

    松山さんの粋な対応はTwitterでも話題に。「さすが一流は違う」「居合わせた方がうらやましい」「マイクを渡した機長の判断も素晴らしい」などと賞賛を浴びました。

    松山さんは同日夜に出演したラジオ番組で、「こんな話、聞いてくれるか?」と機内で起こった出来事を紹介。

    松山さんの話によると、当時機内では、荷物を調べる保安検査場の混雑に巻き込まれてまだ搭乗できていない乗客がいること、この日の新千歳発・伊丹行きの飛行機は全て満席のため、この便に乗れないと困ってしまう人が多くいることなどを伝える機内アナウンスが放送されていたそう。

    「そっかあ、みんなあそこに頑張って並んでなあ、待ってんだなあ」と事情を理解しつつも、「それにしても遅いんだよ、おい、みたいなね。中には1時間以上も待ってる人もいるわけだもんな? そしたらだんだん雰囲気が悪くなんだよ。わかるべ? 機内の雰囲気が悪いんだよ(笑)」と感じたという松山さん。

    そこで急に思い立って、キャビンアテンダントを通じて機長に頼み込み、マイクを貸してもらったと言います。

    機内に松山千春さん乗ってた🤗 出発が遅れてるので、機転を利かせて、歌を歌ってくれはった👏👏👏 素晴らしい‼️

    乗客にとってもびっくりだったこのパフォーマンス、実は松山さんにとっても初めての出来事だったそう。番組内でこう明かしました。

    「お前ね、俺ね、歌い出してから40年以上経つけどね、あのキャビンアテンダントの(マイク)でだぞ、歌ったの初めて(笑) そりゃ客もびっくりしてたけどさあ、だってもうそういう雰囲気じゃないと、みんな文句言いたくてしょうがない状況なんだからさあ」

    「俺もでしゃばったことしてると思ったけどさあ、みんなの気持ち考えたらさあ、『これ、なんとかしなきゃ』みたいな、なあ。あれ、機長さんよく許してくれたと思うわなあ(笑) 嘘みたいな話でした」

    松山さん、貴重な空の旅をありがとうございました👏👏